ハマのエム、予想を下回る(MM線)
タイトルの件ですが、ハマの番長、三浦投手の話ではありません。
横浜市と第三セクター横浜高速鉄道は、開業半年のみなとみらい線(MM線)の2~7月の利用実績をまとめました。それによると1日平均12万人で予想の13万7千人を下回り、特に定期券利用が想定を大きく下回り、他方観光利用が想定を超えた結果、定期券利用が全体の6割の予想に対して7月には4割と逆転する結果となりました。
最近開業した新線で必ず報じられる予想を下回る実績報道ですが、注意が必要なのは、統計上定期券利用は区間を毎日1往復するものとしてカウントされ、当然予想の数字もその前提ではじかれているという点です。実乗車人員を見れば、予想通りの結果だった可能性はあります。この辺プロ野球の年間指定席の扱いと似ています。その点を加味すれば、最近の新線としては好成績に分類されるといって良いでしょう。ただしこれが直ちに採算性の証明になるわけではない点は要注意です。償還期間50年なんてプロジェクトは、そもそも今を生きる私たちの誰もが最後を見届けられないという意味で、バーチャルであいまいなものなのです。
むしろ問題にしたいのは、定期券利用客が予想を下回ったことです。これには2つの意味合いがあります。1つはMM21地区の業務地区としての開発の遅れが予想に反映されていたかという点です。MM線も元々は東神奈川起点でJR横浜線と直通を想定して計画されたのに、MM21地区の開発の遅れを待ちきれなかったJR東日本からキャンセルされ、やむを得ず横浜起点で東横線と直通する計画に見直されたということがあります。元の計画では横浜のオフィス街とベッドタウンを直結するというシンプルなコンセプトだったわけですから、定期券比率を高く見積もるのも頷けますが、計画変更によって条件が変わったことを見逃していた可能性はあります。
もうひとつは横浜での運賃打ち切り合算による高運賃問題です。一見の観光利用ならば気にならない運賃上昇も、月額に直せば馬鹿にならないわけですから、少し離れて並行する根岸線からの通勤客の転移が進まない理由として考えておく必要はあります。いくら会社負担だとはいえ、いやリストラの嵐吹きすさぶ今だからこそ、高額定期の申請に対して会社からの圧力を感じるというものではないでしょうか。
ま、それでも日産自動車の本社移転などMM線が引き金となってMM21地区の開発に弾みがついた感じでもありますし、結果オーライになりそうな予感はあります。
p.s.最近、東京でもMのロゴが目に付きます。言わずと知れた"東京メトロ"なんですが、デザインが違うし意味が違うとはいえ地下鉄のMは横浜が先行しました。それだけなんですが^_^;。
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