三菱ふそう、新車発売一部開始
型式認証の厳格化で新車の型式認証が遅れ、9月からの排ガス規制適合車種が発売できない異常事態にあった三菱ふそうですが、9/28に一部が認証されました。
今回認証されたのは、中型トラックファイター58型式、中型バスエアロミディ4型式、小型バスローザ7型式で、後輪ハブの安全性確認が遅れている大型車は含まれず、型式認証を厳格化した5月以来発売が止まるという異常事態が続きます。このことと関連して今回の一部認証に批判的な声も一部にあるようで、就任したばかりの北側国交相は「いかがなものか」とコメントしてます。
一方の国交省係官は「要件を満たす以上認証せざるを得ない」ということで、この場合、型式認証が法令に基づく行政実務である以上、国交省係官の方が正しいわけですが、有権者に安易にリップサービスする政治家にも困ったものです。
私は以前の記事でも書きましたように、恣意性を疑われる認証の厳格化にも疑問を呈しておりますが、百歩譲っても元々認証後であっても、事後に不具合が明らかになったときにメーカーの責任で無償修理するリコール制度を理解していないわけですから、笑ってやりましょう^_^;。
先日今年度3回目の株主総会を開いた三菱自工ですが、普通株転換時に株価が下がっていると割り当てが増えるという特殊な優先株を発行し、その大半は三菱東京、重工、商事のグループ中核企業が引き受けたものの、一部をJPモルガンが引き受け、さらに三菱系投資ファンドのフェニックスキャピタルが普通株を引き受けてJPモルガンに貸し株している(つまり株価を下げる空売りをさせている)というきな臭い話が週刊東洋経済9/18号に載りましたが、ユーザーや一般投資家を無視してマネーゲームを仕掛けているあたり、既に三菱グループとしても再建を諦めたかもしれない感じですが、ユーザーの支持が強い三菱ふそうは、ダイムラークライスラーの支援も続いていることもあって、個人的にはセーフかなと思っておりましたが、どうも国は三菱ふそうを潰したいらしいですね。
もちろんこの事態を招いたのは経営陣ですから、責任とってもらいたいですけど、片棒を担がされた社員やディーラー関係者には同情を禁じえません。ただしこの事態を回避できなかった組合幹部は論外ですが。
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