大船駅改良工事に見る駅改装の傾向
ちょっと旬とは言いがたい鮮度の落ちた話題ですが、地元ネタとして取り上げます。
かねてから計画されていた大船駅の北口設置工事ですが、地元の都市計画事業の進捗を受けて、本体の工事が始まっております。
大船駅は中央を分断する砂押川を境に鎌倉市と横浜市にまたがっていて、現在の橋上駅舎のあるところは鎌倉市域に属するわけですが、横浜市からは以前より北口設置で横浜市側からの利便性を高める要望が出されておりました。それを見込んでか、横浜市域にバスターミナルと商業施設(長らくサティが営業していたが撤退し、現在はヤマダデンキ)を整備するなど、再開発の進まない鎌倉市域を尻目にまちづくりが進んでいました。
また三井化学の工場跡地など、大規模な宅地開発計画は横浜市側に偏っておりまして、開発の進捗と共に現大船駅は駅舎もコンコースも混雑で手狭になってきておりました。それどころか毎朝、横浜市側から現駅舎へ向かう徒歩の通勤客が増えて、車道へのはみ出しや信号無視の道路横断などが日常化するといった混乱した状況にありました。
加えて交通バリアフリー法の施行で、エレベーターの設置などのバリアフリー対応工事も行う必要があり、本体の工事が始まったわけです。
元々大船駅には東京よりに乗換専用の北跨線橋があったわけですが、これを伸ばして地上に降ろせば、横浜市側に改札口を設けることは容易に見える状況はありました。ただしその位置には商店や住居が密集していましたから、まずこれを店舗と集合住宅の再開発ビルを建てて移転し、生み出された用地を利用しての北口設置なんですが、北跨線橋の延長に留まらず、現駅舎を東京側に拡張して北弧線橋を飲み込み、橋上の東京側に新しい改札口を設けて自由通路で地上に降ろすという大工事となりました。拡張されたラッチ内通路部分に各ホームへのエレベーターを設置し、バリアフリー対応までしてしまうというもので、完成後の大船駅橋上駅舎は、かなり巨大なものになりそうです。
これでいくばくかの補助金も出ますし、ラッチ内スペースの拡張で、エキナカショップも作られるでしょう。これだけの大工事で、JR東日本はちゃっかりソロバンを合わせてきているわけです。しかし結果として乗客への負担の転化なしに、駅が綺麗になって使いやすくなるというのは、結構なことです。完成が待たれます。
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