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Thursday, November 18, 2004

川崎市営地下鉄 武蔵小杉経由も検討?

という諦めの悪いニュースも日本経済新聞11/16朝刊の紙面にあります。
 計画では川崎~元住吉~宮前平~新百合ヶ丘を結び、小田急線との相互直通を計画して2015年度までに整備することになってますが、6200億円の総事業費に対して採算見込みが立たず、2003年に着工予定の元住吉~新百合ヶ丘間について5年程度の延期を決めていたのですが、元住吉を通らずに武蔵小杉を通すとすれば、そもそもの事業計画の大幅見直しとなるわけですから、何とも心許ない話です。
 このあたりは
「神奈川の新線計画はどのように変更されたか」でも取り上げましたが、一度は武蔵野南線の旅客化とセットで梶ヶ谷(タ)から分岐して新百合ヶ丘へ至る川崎縦貫高速鉄道の構想を引き継いだもので、武蔵野南線が武蔵小杉付近の地下を通過してますので、元の計画で駅設置が計画されていたかは定かではありませんが、ルート自体は武蔵小杉を通っていたわけです。
 それが再度武蔵小杉経由を検討するということは何を意味するのでしょうか。おそらく矢向~新鶴見(信)間の連絡線を介して東海道貨物線へと結ぶルートを計画に組み込んで、既存ストックの活用で事業費を抑制した上で、需要が見込める武蔵小杉をルートに組み込み実現可能性を高めようという発想なんでしょう。何か役人が考えそうな話です。
 そもそも武蔵野南線の旅客化がなぜできなかったかといえば、ほとんどが地下トンネルで途中駅の設置が難しく、沿線需要を拾うのが難しい上に、日本の首都の物流を担う貨物幹線ですから、旅客列車は武蔵野線のように貨物の合間に貨物に追われるように激走し、車齢の古い103系をガタガタに疲弊させた自由度の低いダイヤしか組めないわけで、貨物が武蔵野線に移行して線路容量に余裕のあった山手貨物線の旅客化(埼京線と湘南新宿ライン)とは事情が違います。
 そんな難しいこと考えるよりも、沿線の市街化が進み既に成熟化している南武線の機能強化を考えた方が、はるかに安価で市民生活の向上に役立つと思うのですが、そもそも小田急線生田から渋谷へ向かうのに新百合から本計画路線で宮前平へ出て東急線で向かう客を輸送見込みに計上して市民に指摘されているような役人の頭では考えつかないことなんでしょうか。
 いやはやつけるクスリはないもんか-_-;。

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Comments

続報ですが、国土交通省ではこの計画変更が1次整備区間の起点(元住吉)を変更するものなので、現行免許を返上の上再度免許申請すべきと言っています。ま。ここまではいいんですが。
 問題は、計画路線の変更を運輸政策審議会に諮って答申を得よと言っている点です。これは手続き上必須ではありません。ただし免許申請時点で答申されていないことを理由に門前払いされる可能性はありますので、事実上次期答申を待って申請せよと言っているに等しいわけです。
 前回答申が2000年に出ていて15年毎に新答申が出されるわけですから、事実上事業着手を15年延期せよと言っているに等しいわけです。国交省にここまで言う権利があるんでしょうか。
 一方の川崎市は「手続き上の問題、必ず開業してみせる」とまた訳わからない執念を燃やしてます。やめてほしいなぁ^_^;。
 方針が定まらず二転三転している川崎市の態度に不信感を抱くという意味で、国交省の言い分はわからなくはないんですが、市民は置き去りです。ほんと救われないなぁ。

Posted by: 走ルンです | Sunday, December 05, 2004 02:51 PM

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