夜行列車の生きる道
先日、仕事でたまたま大船6:00発の東海道線東京行きに乗る機会がありまして、この列車、なんと横浜で寝台急行銀河を待避するのですが、横浜で待つことしばし、やってきた銀河は7連(+電源車+機関車)という伝統に似つかわしくない軽量列車でした。二段ハネですから1両の定員は30名程度で3列シートの夜行バスと同等、いやドリーム号などダブルデッカーや青春ドリームなど4列シート車ならば40名定員なので、むしろ少ないぐらいといえます。
東阪間だけで見ても、身内のJRバスでドリーム大阪6往復、レディスドリーム1往復、青春ドリーム2往復、ニュードリーム4往復に加え、民間事業者が多数運行している現実からすれば、既にマジョリティはバスであり、夜行列車の存在感の薄さを実感します。
それに比べれば、九州方面は西鉄バスのはかた号1往復のみであり、数の上では優勢を維持しているといえるのかもしれませんが、実際は有効時間帯から大幅にはみ出した時間帯に運行されており、利用者の大きな流れは東海地区対山陽地区でビジネス利用が見られる程度となっています。足の遅い客車列車で貨物列車と雁行の平行ダイヤという制約条件の下では、現状が精一杯なんでしょう。
あと寝台料金の高さが、航空なり新幹線なりで前日移動して前泊した場合と比べても割高感があり、列車寝台では快適性の追求にも限界があります。豊かさとスピードが夜行列車の存在意義を奪ったといえます。
存続の可能性があるとすれば有効時間帯に収まる列車、つまり航空などの最終便よりも遅く出て当日早朝便より早く着く場合がひとつで、JR西日本と東海で共同運行するサンライズ出雲/瀬戸がこれに該当しますが、直流電化区間に収まる運転だったことで実現できたと考えてよいでしょう。少なくともスペースユティリティを極限まで追求したサンライズでは、交流2万Vの高圧電流対策として十分な絶縁をとることは不可能と考えてよいでしょう。つまり九州への乗り入れは無理な相談なんです。
今ひとつはツアー列車としての存続でして、北斗星やカシオペアなどが該当します。しかしこれも行き先が北海道だから成り立つと考えてよいでしょう。九州は既に航空での移動が主流で、観光面からいえばライバルは韓国、台湾、香港、上海などなどアジアの近隣地区という位置づけになります。とはいえたとえば旅行会社が主催旅行として貸切列車を運行するようなスタイルならば九州方面でも可能性は皆無ではないと思いますが、おそらく長年慣れ親しんだ寝台列車、ブルートレインとは別物になるような気がします。
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毎日新聞:「ブルートレイン:「あさかぜ」「さくら」来春引退」 ついにこのとき [Read More]
Tracked on Tuesday, November 30, 2004 at 10:29 PM




















Comments
私自身、寝台列車はほとんど乗ったことがないのですが、それでも銀河号は3回乗っています。うち2回は新大阪乗換えで山陽新幹線で博多へ向かうといった強行軍でした。
今では、首都圏から関西圏への高速バスは多数あり、それを考えると確かに、銀河号の寝台は料金的にも高く、またビジネスホテルの料金と比較してもはたしてB寝台の料金は妥当かと感じたことがあります。
その意味からも、先日の記事いらい鉄道系blogで話題になっている「さくら」「あさかぜ」の廃止は、今のままではもう命運尽きたといっても過言ではないように思います。「北斗星」なみの特色があればまだ活かせるようにも思うのですが、いかんせんJR旅客会社4社にまたがって走るだけに、調整が難しいのかもしれません。しかし、鉄道の華の1つであった寝台列車の衰退は残念でなりません。
Posted by: Kaz-T | Monday, November 29, 2004 at 01:13 AM
寝台バスというのは聞きませんからはかた号並の座席状態の電車を製作して走らせるのはどうでしょう。はかた号乗車経験がありますが、シートが180度近くフラットになりますからかなり楽でした。
「あかつき」か「なは」かに「レガートシート」というものがありますが、あれを全車に装備して走らせるわけです。普通座席よりは乗車人員は減りますがなんならダブルデッカーにでもして九州まで走らせるのもオツだと思います。パンタの部分は当然平屋です。
Posted by: SATO | Tuesday, November 30, 2004 at 11:03 PM
コメントありがとうございます。
>Kaz-Tさん
昔は当たり前だった夜行列車ですが、今や絶滅危惧種と化しています。
私の年代ですと、まだ20系が現役バリバリの時代(トシがバレる^_^;)でしたが、それを追いやった14系24系が寿命を迎えて、後継車を用意するにはおカネがかかるとなると、いかんともしがたいところです。
20系は寝台は狭かったけど、全体の作りはしっかりしていました。後継形式の14系は寝台セット/解体の自動化など省力化を考慮した設計でしたが、やや簡便な作りで、当時既に夜行寝台列車の衰退は始まっていたといえるかもしれません。今まで生き長らえた奇跡をねぎらいましょう。
>SATOさん
欧州の国際寝台列車TEN(Trans Europa Night)では座席車が併結されていて、バッグパッカーが好んで利用するそうですが、日本では残念ながらそのような文化が根付かなかったですね。サンライズのカーペットカーあたりが、日本独自といえましょうか。鉄道であえて夜行サービスを行うなら、スペースに制約のあるバスに真似できないものであることが大事でしょう。
Posted by: 走ルンです | Thursday, December 02, 2004 at 09:56 AM
直流電化区間に収まる運転だったことで実現できたと考えてよいでしょう。少なくともスペースユティリティを極限まで追求したサンライズでは、交流2万Vの高圧電流対策として十分な絶縁をとることは不可能と考えてよいでしょう。つまり九州への乗り入れは無理な相談なんです
そんなことはないでしょう。
583系は車両限界いっぱいのつくりですが、
交直両用ですよ。
技術的には、問題ないと思いますが
Posted by: とおりすがり | Thursday, January 12, 2006 at 12:44 AM
三段寝台で詰め込み設計かつ座席兼用で昼夜問わず運用されていた581/583系でも、モハ581/581では絶縁空間確保のために低屋根部が客室にかかって上段を省略した造りになっています。
個室主体で定員半分、寝台専用で夜行運用のみ、つまり1/2*1/2=1/4の生産性しかないサンライズで、現状以上の定員減少が可能かどうか、少し考えればわかりますね。もう少し頭使いましょう^_^;。
Posted by: 走ルンです | Sunday, January 15, 2006 at 01:33 PM