JR横須賀線に武蔵小杉駅を設置
12/9日本経済新聞朝刊39面によると、横須賀線に武蔵小杉駅を設置し、南武線、東急東横線、目黒線との乗り換えを可能とする構想が動き始めました。
川崎市が費用負担しJR東日本に設置を求める請願駅となるもので、JR側も前向きということです。横須賀線(通称:もちろん正式には東海道本線の別線区間で「品鶴線」などとも呼ばれる。以下「横須賀線」で表記を統一)と東海道新幹線が並行して南武線と交差する付近に有効長300m超の島式ホーム1面を設置し、南武線など既存駅との間300mを連絡通路で結ぶ計画です。
2004年度中に結論を出し、JR東日本に調査を依頼、できれば2007年には着工したいというのが市の意向です。横須賀線はもちろん湘南新宿ラインや成田エクスプレスや踊り子の停車にも期待を寄せ、実現すれば一大交通結節点となり47階建て高層マンション建設を予定する再開発計画にも好材料ということで、市の期待は膨らみます。
で、川崎市といえば市営地下鉄計画で二転三転の末、迷走を続けておりますが、やっと現実的な開発計画を打ち出したということで、評価できます。ただ武蔵小杉地区を川崎駅周辺、新百合ヶ丘地区に続く第三の都心と位置づけているそうで、あくまでも開発優先の考え方なんで頭痛いです。ま、構想として持つこと自体は良いでしょうけど、既存の鉄道の接続の改善だけでも、市民のモビリティは向上しますから、川崎市民にとっては朗報でしょう。
南武線沿線は戦前軍需工場が多数立地したことがあって、多くのメーカーの工場が立地していて、今後メーカーの合理化や生産拠点の見直しで、かなりの規模の再開発用地が発生するものと思われます。しかし東京都心からのアクセスが悪く、また私鉄買収線であるためにインフラが弱く長編成化もままならず、主要道路との平面交差も多いなど、都市型路線として多くの課題を抱えています。
横須賀線と並行する尻手と武蔵小杉の間で、道路は横須賀線と東海道貨物線を陸橋で越えるクランクカーブに続いて南武線の踏切で遮断され、日常的な交通渋滞を引き起こしています。かつて国鉄時代に川崎~登戸間に地元の要望で快速を走らせたところ、踏切遮断時間が伸びて地元が悲鳴をあげ、結局快速運転を中止しました。市内の連続立体化も武蔵小杉~武蔵溝ノ口間で行われたものの、そのほかの区間は手つかずですが、逆に言えばこれらの問題を改善すれば、南武線沿線は開発に適した好立地になるということです。これはとりもなおさず地下鉄計画の見直しの可能性も秘めているわけで、川崎市の本心はよくわかりませんが、結果として良い方向へ進むことを期待しておきます。
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