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Wednesday, February 23, 2005

フジテレビvsライブドアの泥仕合、一般株主の立場は?

本日夕方に、ニッポン放送がフジテレビに新株発行権を与える発表をして、予想されたことですが、ライブドアも差し止め請求をする意向を示し、事態は法廷へと持ち込まれることになりました。何かとてつもない泥仕合になってきましたが、2002年改正商法で認められた新株発行権を買収阻止に使うということについては、初めての事例であり、裁判所がどう判断するか全く読めません。この段階で素人があーだこーだ言っても仕方ないんですが、間違いなく一般の個人株主の立場は顧みられておりません。
 一応ニッポン放送経営陣は、フジテレビによる完全子会社化が「企業価値を最大化すること」であって、万が一フジテレビが権利行使をして株価下落や権利の希薄化が生じる事態に対しては、「公開TOBに応じれば株主の権利は結果的に守られる」そうで、なるほど公開TOBを有利に進めるために一般株主に追い込みをかけたというのが、実際のところなんでしょう。
 どういうことかといえば、ニッポン放送の株価がフジテレビのTOB価格を上回る状況が続いていて、25%に引き下げた目標持株比率をクリアするためには、株価自体を下げる必要があったんでしょう。でなければライブドアの株式買い付けが進んでしまうという見通しの上で、かなりきわどい禁じ手に出たというところでしょう。
 でも一般株主にしてみれば、同じ売るなら高値で買ってくれるライブドアに売った方がいいわけで、どう強弁しようとも、フジテレビ側は一般株主を損させる方向へ舵を切ってしまったわけです。そして錦の御旗が「電波の公共性」だそうです。国から電波帯域の割当を受けて外資規制などの資本規制でぬくぬくとしていて、一方で小企業が大企業の筆頭株主となって支配するねじれた構図は温存されたわけですが、いったい西武コクドグループのねじれた状況と何が違うのか、西武コクド問題をどう伝えてきたのか、全くお寒い限りです。
 気になるのが政財界のフジテレビ側へのエールですが、全く不見識です。商法改正や会計基準見直しで、グローバル時代を睨んでいわゆる国際標準に近づけるための制度の見直しが頻繁に行われていて、素人には理解しづらいものになっておりますが、平たく言えば財界からの要望の多くは、国際標準を装いながら、都合良くいいとこ取りしてサラリーマンの頂点に過ぎない経営陣に最大限のフリーハンドを与えようとする意図が見え隠れしております。今回のニッポン放送の決定も、株式交換によるM&Aが解禁される2006年改正商法で敵対的買収から会社の支配権を守るためのポイズンピル(毒薬)条項を盛り込む要望が以前から財界より出されていたときだけに、何かそれを先取りした感があります。財界にとっては焼け太りのチャンスなんです。
 てことで、「個人株主と書いてカモと読む」という証券小咄が語り継がれてきた日本の株式市場は、とんだところで閉鎖性を露呈したわけです。こんな右向き、内向き、後ろ向きな市場では、個人株主とともに外国人投資家も逃げ出します。ま、それはある種願ったり叶ったりなんでしょうけど、今後の人口減少時代に、金融的に世界から資本を引きつける必要がある日本の将来を暗くします。

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