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Saturday, July 30, 2005

JR東海313系増備、車両更新で減車とは?

JR東海のニュースリリースによりますと、5年ぶりに在来線車両の置き換えを行うということで、在来線在籍車両の81%がJR化後の新製車となるものですので、輸送改善の効果が期待できます。
 投入線区は東海道線全線、中央線、身延線、御殿場線などとなっていて、平たく言えばJR東海の直流電化路線のうち飯田線を除くほぼ全線に配置されることになりそうです。5年ぶりの登場となることもあって、車椅子対応トイレなどバリアフリーの深度化がうたわれておりますが、必然的にトイレスペースが拡大され、短編成を前提とする限り、収容力を確保するために車内レイアウトが見直されるのかどうか、つまり有り体に言えば転換クロスシートを諦めて、座席数の確保が容易なボックスシートやロングシートなどの選択肢を採用するかどうかあたりが注目点でしょうか。特に今回は名古屋都市圏以外の地域に配置されると考えられますので、並行私鉄との競争がないなど、マーケット特性の違いもありますし、乗客サイドの嗜好も異なると考えられますので、その辺をJR東海がどう考えているかが明らかになります。
 あとメーカーは日車主体となるんでしょうけど、小田急3000系や京王9000系、京成3000系や名鉄のステンレス新車群に見られるブロック工法の車体が採用されるかどうかなど、5年の空白による技術革新要素の現車への反映がどのようになるかも興味深いところです。
 で、本題なんですが、旧型車234両の置き換えに204両の新製ということで、差引30両の減車となるわけですが、これをどう評価するかという点です。素直に考えて、現車が登場する今年秋の時点では、愛知万博も終わってますから、ポスト万博輸送という観点からは、減車は妥当な判断となるわけです。おそらくJR東日本との乗り入れを減らして捻出した113系T編成の分が該当するんだと思います。JR東日本で113系置き換えが加速している現状を考えると、これも妥当なところかとは思います。
 問題はその先でして、ここまではあくまでも現状で需要に見合った輸送サービスが実現していることを前提とする限りは、問題ないと思いますが、例えば御殿場線の国府津口で313系ワンマン列車の乗車率を見ていると、どうも疑わしいところです。E231系5連の山北ローカルがほぼ完全着座で利用されている現状を見ると、短編成化やワンマン化などで合理化の果実を得るのに乗客サービスにしわ寄せがされているように感じざるを得ません。折角新車が入るというのに、なぜか素直に喜べないところです。
 設備投資額250億円としており、1両あたり1.25億円になりますが、JR東日本の新系列車で0.9億円/両を実現していて、それを当てはめると同じ予算で280両増備可能ですし、一般的な1億円/両で計算しても250両の増備が可能なんですが、それだけ車両単価の高い新車を入れることと、同じ予算で車両単価を抑制して新車を多数入れることと、どちらが正しい判断なのか、にわかには判断がつきません。
 このあたりの論点はJR西日本の321系についても述べましたが、車両更新は鉄道会社として重要な問題であり、またコストダウンは私企業としての鉄道会社として避けて通れないテーマであるわけです。会社としての考え方が最も端的に出る部分ということで、注目すべきものといえます。

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Comments

まぁ、新幹線「命」の「葛西帝国」ですからね...

自分で在来線の収益を減らしてることにも気が付かないのでしょう。

静岡地区は、考え方によってはJR西日本のアーバン区間よりもダイヤに余裕がないですから... 沼津や静岡で長時間停まるなら、ほかの駅(特に吉原、富士のような乗換駅)の停車時間を最低30秒にしてもらいたいものです。

車両の編成数も、もっと増やさないと、乗客がバスや自家用車に逸走してしまう可能性もあります。

葛西会長は新幹線にお熱だから、そこまで頭が回らないのかもしれません...

Posted by: せう | Sunday, July 31, 2005 at 12:38 PM

せうさん、コメントありがとうございます。
 名古屋地区では並行私鉄を経営難に追い込むほどに力の入っているJR東海が、静岡地区などでは必ずしも評判が良くないんですが、ライバルは並行私鉄だけでなく、ご指摘のように今やマイカーという強敵の攻勢にさらされているんですよね。
 静岡などの中核都市では駐車場難で辛うじて鉄道優位を維持できているようですが、企業のリストラで都市部でもまとまった土地が出てくる昨今、いつも混んでる電車からのシフトは、気付かない内に進行していると考えるべきでしょう。

Posted by: 走ルンです | Sunday, July 31, 2005 at 11:03 PM

東京発静岡行きが大幅縮小になる前、その電車で静岡に行くと、接続の電車が短編成なので大変混雑していました。着座サービスは、運送業の基本だと思うのですが。

Primera

Posted by: Primera | Monday, August 01, 2005 at 01:06 AM

混んで座れない転換クロスよりも、ゆったり座れるロングシートがありがたいと思う今日この頃ですね。何か最近JR東海のサービス精神に疑問を感じるのを禁じ得ません。

Posted by: 走ルンです | Monday, August 01, 2005 at 11:20 PM

はじめまして。

313系は、とりあえず、6両、4両、3両、2両の各編成が投入されるようです。どのように配置されるのでしょうかね?

Posted by: 東京特許許可局 | Friday, August 26, 2005 at 08:11 PM

コメントありがとうございます。
 詳細はわかりませんが、静岡地区主体で2連はワンマン仕様とすると、身延線に重点配分される可能性があります。沼津常駐で御殿場線と兼用ということですね。
 とすると、身延線で運用されているクモハ123がトイレがなかったりして不評なようですから、今回の増備で置き換えられる可能性は高いと思います。

Posted by: 走ルンです | Saturday, August 27, 2005 at 12:50 PM

本音は 古い車両のアスベスト石綿対策ってだった 本当でしょうか。
高価な車両 これからの少子高齢化 人口減少を見込んでの策なのかな。
とにかく 高加速による時間短縮 一定間隔ネットダイヤが可能な条件が
揃ったわけです
そして 本線でも(福山~岡山117系のような)ワンマン化
 実現するのかな

Posted by: ごへい | Sunday, September 18, 2005 at 06:37 PM

すいません、JR東海の話じゃないんでしょうか。アスベストは主に特急車の断熱材などで使用されていたそうですから、解体時に問題になるといった性格の話だと思いますが、詳細は調べておりません。
 ま、新車が入るのは喜ばしいのですが、代替廃車より少ないことが正しいのかどうか、現地の実態を見ずに軽々に判断はできませんが、合理化やコストダウンを乗客に犠牲を強いる形で行うのであれば、あまり誉められた話ではないと思いますが。

Posted by: 走ルンです | Friday, September 23, 2005 at 09:56 PM

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先日書いたJR東海の新車導入計画。鉄路的部落: JR東海313系増備、車両更新で減車とは?で詳しい状況が記されておりますが旧型車234両の置き換えに204両の新製ということで、差引30両の減車、この施策について結構疑問がありますね。 自分は通勤で使わないのですが、休みの日などに出かけようと電車に乗ると時間帯や方向によっては結構混雑しているときが多い、特に静岡や沼津といった中核都市向けの列車では中間駅ではまず席に座れません。 静岡地区で電車が使われるケースは駐車場などの問題で車が使いにくい中核... [Read More]

Tracked on Saturday, July 30, 2005 at 07:52 PM

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