西武鉄道、持ち株会社方式の再建案
暑さ厳しき折、暑苦しい話題です^_^;。
西武鉄道社長「持ち株会社、年度内に設立」
西武鉄道に関しましては、今までもたびたび取り上げてまいりましたが、株主総会で再建案が決められなかったことから、新たな再建案をどうするのか、注目されておりましたが、持ち株会社傘下に西武鉄道、コクド、プリンスホテルの各社を置く形態で行うと発表されました。
元々の再建案は、コクドを採算部門と非採算部門に分けて、堤前会長の影響力を後者に封じ込めた上で、前者と西武鉄道、プリンスホテルの3社を統合するというものでしたが、堤猶二氏など堤家4兄弟による名義株の所有権確認の提訴が司法により認められ、銀行主導の再建策に異議を唱えられるなど、株主の理解を得られないままに、株主総会でも決定できなかった経緯があります。
新再建案では、新設の持ち株会社を上場会社として、各事業会社の株主に株式交換で持ち株会社株を割り当て、各事業会社を完全子会社とするわけですが、このときに各事業会社の財務の健全性や収益性を反映した交換比率とすることで、各事業会社の株主間の不公平を是正するとともに、特に財務体質の不健全なコクドの堤義明前会長や堤家4兄弟の影響力を結果的に低下させる効果も期待できるわけです。
ただ、同時に持ち株会社の株主にとっては、事業会社への直接的な議決権行使ができなくなるなど、新たな問題も発生するわけで、この点は堤家4兄弟と一般株主の立場にさほど違いがないわけですから、年内に株主総会で同意を得て年度内に実施するという発表どおりにことが運ぶかどうかは、まだまだ予断を許しません。なお、外資ほかの企業再生ファンドからの買収提案が多数あったものの、ファンドの同意は取れる見通しだそうです。またライオンズ球団は再建の象徴として継続保有する方針を示しております。
というわけで、まだまだどうなるかわからない西武再建策といえます。
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