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Monday, September 12, 2005

郵政台風去って「こんなはずでは」

やっと嵐のような選挙戦が終わりました。ひとこと書いといた方が良いと判断しました。

ルイ・ナポレオンと小泉純一郎。いずれも希代の詐欺師として歴史に名を留めることになりそうです。いやほんと、フランス2月革命後の第二共和制下で台頭した革命児ルイ・ナポレオンを彷彿とさせる小泉自民党の大勝ぶりは、おそらく歴史に残ります。不名誉な形で-_-;。

郵政民営化のインチキさは当ブログでもたびたび指摘してまいりました。特に郵便・貯金・保険・窓口の4つの事業会社を統括する政府出資の特殊会社の持株会社という組織形態そのものに、重大な瑕疵があるという点は、改めて指摘しておきます。

政府出資の特殊会社の場合、基本的には通常の商法で定める株式会社と同様の組織形態になるんですが、特別法で定め、全株式を政府保有として、毎年度の事業計画と予算を政府に提出し、国会の承認を受け、事業執行を終えた年度の決算も同様に政府に提出し国会の承認を得ることになります。言ってみれば株主は国民で、議決権を直接行使する代わりに国民の代表として選任された国会の承認を得ることが株主総会と同じ意味を持つことになります。

対して傘下の各事業会社、特に上場を予定する貯金会社と保険会社は、商法の定める一般の株式会社としてスタートさせるのですが、これを竹中大臣などはいきなり一般法人としてスタートさせるのは従来の民営化にはないより踏み込んだ形であると自画自賛してますが、これ大ウソです。

日本の商法の規定では、ある企業の子会社に対して、親会社の株主が直接議決権を行使することも、株主代表訴訟を仕掛けることもできません。郵政民営化の政府案でいえば、特殊会社の持ち株会社に対しては、国民は間接民主制下ではありますが、議決権を行使できる形にはなっていますが、事業会社に対しては、上場するまでは行使できません。つまり外部のチェックが働かない状況で、莫大な資金を運用できるという、いささか怖い存在になるということです。

当然一般の民間企業への融資のための審査能力はありませんから、主に国債、地方債、財投債などの政府保証債の購入に資金が使われることになります。あるいは融資実績を積むだけのために民間銀行に断られた危ない会社に融資することも考えられますし、おそらく民間銀行には相手にされない民営化された高速道路会社なども融資先として浮上するでしょう。あと住宅ローンなど個人向け融資で地域金融機関との競争が始まれば、低金利合戦で地域金融機関を窮地に追い込みます。ま、あと裏技として政府への直接融資という手が使えます。国債発行残高を少なく見せるために使ったり、景気回復を印象づけるために株価PKOの資金を提供したり、退職OBを融資先の元特殊法人や関連会社へ押し込んで、民から民だから天下りではないと強弁したり、まさに役人天国パラダイスとなります-_-;。そういったあれやこれやをやりたい放題やっても、それを外部からチェックできないわけです。

こんな茶番につき合わされた国民はいい面の皮です。アーアホクサ。

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