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Wednesday, December 07, 2005

耐震強度偽造、大臣認定プログラムで改ざん

今日もいろいろなニュースがありまして、紀勢線のオーバーラン脱線事故だの行政訴訟の門前払いを減らす可能性のある小田急高架複々線事業訴訟での原告適格を巡る最高裁の新判例だのと、取り上げたいニュースも多々ありますが、いずれも続報を待って別の機会に取り上げたいと思います。

というわけで、さっぱり見通しが立たない強度偽造問題ですが、こんな記事を見ますと、眩暈がしてきます。

(12/7)構造計算、認定ソフトを総点検へ・耐震偽装受け国交省
当ブログでは初っぱなに耐震強度不足問題が示すもので触れておりますが、そもそも強度計算そのものは、大臣認定プログラムに数値を打ち込んで、エラーメッセージが出なければOKということを前提に、検査態勢が組まれていたわけですが、数値が改ざんされた嘘の強度計算書を提出し、検査を通ってしまったことに問題があるわけで、制度上の瑕疵であるという立場で一貫しておりましたが、今になってやっと国交省も動き始めました。

しかも手口が、大臣認定プログラムで作成した構造計算書データを市販のエディタにコピペしてエラーメッセージを削除したり数値を改ざんしたりして、認定ソフトのフォームに戻して印字するというものだそうで、頭痛いのは政府関係者が一様に驚いている点です。コンピュータに詳しい人なら、直ぐに思いつく手口ですが、有効なプロテクトがされていない認定ソフトがあったことの方が驚きです。また検査で見破られなかったのも無理もないところで、たとえて言えばエクセルでデータを打ち込んで関数で返してきた値をいちいち検算しないのと一緒ですね。コンピュータがない頃は電卓叩いて縦計横計が「合わねぇ!」と言っていたもんです^_^;。

これでますます国の責任ってのがはっきりしてきましたが、こうなると当然姉歯だけの問題か?という疑問が沸いてきます。やホント、武部さんじゃないけれど、本当に全棟検査が必要かもしれません。あと81年の建築基準法改正前の物件や、改正後でも手抜き工事で図面通りに作られていないために完成後検査を通らない物件なんざ多数ありますから、それらを全て対策していかなければ、今度は国民の間で不公平感を醸成することになってしまいます。つくづくアホな政府は高くつきます。

ま、多少は教訓を引き出すとすれば、安全を守るはずの国の制度が不完全な可能性があるという現実を指摘しておきましょう。JR福知山線尼崎事故でも、法令ではATSの設置は義務づけられていたけど設置基準はなかったし、ダイヤ改正の国の認可も、事前に危険を見抜くことはできなかったなどなど、法令を守ってさえいれば自身が守られるという法治国家の原則が揺さぶられる事態です。技術革新の進捗で変化の激しい中で、法律は後追いを強いられる以上、企業の対応としては単に法令の条文を遵守するだけでは不十分で、更に踏み込んで情報開示して安全をアピールするしかないのでしょう。またその部分で受け入れられる企業とそうでない企業に振り分けられてしまう現実もあるという風に、厳しく自らを律するものが勝者の権利を得るということも言えそうです。

その意味では一番しょーもないのは解釈改憲や行政訴訟の門前払いやわかりにくい行政指導などなどで定評ある^_^;日本国政府鴨新米-_-;。

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