« January 2006 | Main | March 2006 »

February 2006

Monday, February 20, 2006

山手線外回りで線路沈み輸送障害

朝ラッシュを直撃した輸送障害でした。

JR山手線外回り、線路が沈み込み一時運転見合わせ
JR東日本の公式ページでもお詫びが掲載されています。
(お詫び)山手線輸送障害について
報道によれば、道路建設のために東京都から委託を受けて新橋-浜松町間の盛土高架部の線路下にトンネルを掘る工事で、今朝早朝鋼材を盛土に打ち込んだ場所で、最大2cmの高低差ができていたということで、脱線などの重大事故にならなかったのは幸いでした。

列車本数の少ないローカル線などでは、十分に土が踏み固められずに盛土の強度不足で崩落などが起こることはありますが、東京都心の超過密路線では見られない現象です。線路下に道路を通す工事自体も珍しいものではなく、JR東日本としては手慣れた工事だったはずです。現時点では十分な情報がありませんので、断定は避けておきますが、実際の工事はおそらく下請け業者がやっているのでしょうから、JR東日本としては工事の監督責任を問われる事態ということになりそうです。

不思議なのは、何本も線路が並行する区間で、山手線外回りの部分だけで現象が起きている点でして、実際隣接する内回り線も、仮復旧で山手線外回り電車を走らせた京浜東北線南行線も異常はなかったわけですから、工事図面に記載されていない何らかの見えない瑕疵があったのかもしれません。中央線高架化工事で仮線切替のときに信号回路図が現況と違っていてトラブルとなったような何かがあったのかもしれません。

とりあえず現段階では情報がなく、続報待ちとしておきましょう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Saturday, February 04, 2006

英、郵便市場開放で見えた日本の周回遅れ改革

食傷気味の郵政ネタです^_^;。まずは新聞記事チェックです。

英、郵便市場を全面開放・内外14社が価格競う
日本では先日郵政事業にリザーブドエリア(事業の独占領域)を認めようという話が出たばかりですが、英国の改革はずっと先へと進んでおりまして、郵便事業の国家独占を無くす段階にまで進んでおります。大きな流れとしてはEUの方針に沿った改革ではあるのですが、EU内部でも他国からはフライングと見られているようです。しかし競争促進による事業の活性化というシンプルな方法論は見習うべきものがあります。

EUの改革では加盟各国の主権を一部制限してでも、単純な原理で域内の経済厚生を高めようとする傾向が見られますが、例えば統一通貨ユーロの導入などが典型的で、為替の安定によって域内経済を活性化させることと引き替えに、加盟各国にはインフレ率や財政赤字比率などのハードルを課すと共に金融政策への各国政府の干渉をさせないある種外圧的な仕組みとなっております。

鉄道政策でも2つの“かいほう”と呼ばれる線路の開放(オープンアクセス)公共性義務からの解放(公共性を理由とした事業の独占による事業退出原則禁止の撤廃)が謳われておりまして、これは単に加盟各国国鉄が国境を越えて列車を運行する権利を保障するに留まらず、地方都市圏輸送では自治体の補助のもとで地域交通事業者(公営と私営あり)が国鉄線路を借りて一体的に運営する道もひらかれており、カールスルーエのようにLRTが国鉄線を走るなど地域特性を踏まえた展開が行われております。

郵便事業も基本的な改革スタンスは同じということです。国内に閉じた市場よりも国境を越えた競争促進策によって、外圧は高まるけど結果的に市場を活性化させ経済厚生を高めようとしているわけですね。何か日本のチマチマした改革論議がみすぼらしくさえ感じられます。どころか靖国問題なんぞで躓いているのは牧歌的とさえ感じられますが^_^;。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, February 01, 2006

グレーゾーンマニュアル、ライブドア問題

えー、やや長い前置きから入ります^_^;。ライブドア問題で東証のシステムの不備や証券取引等監視委員会(以下「監視委」と表記)の権限強化などが言われておりまして、現役閣僚のけん制発言まで出ております。

与謝野金融相、証券監視委の独立論けん制(1/28 20:36)
グレーゾーンを狙い撃ちしてきたライブドアの錬金術に対して、有効な抑止策を打ち出せなかった金融当局への風当たりは強いようです。

ルールの厳格化に関して、さまざまなことが言われておりますが、例えばサッカーの試合でも審判の判定に疑問を投げかけられることがあるように、実際はなかなか一筋縄ではいかない問題が横たわります。サッカーでもルール上の境界領域といいますか、グレーゾーンの問題というのは、なかなかに悩ましい問題です。

ピッチ上のプレーヤーは、とにかく相手のゴールネットを揺らすことに全力を傾けるわけで、そのために、きわどいプレーは結構普通に見られます。また相手にプレッシャーを与えてファウルを誘発するなど、いわゆるトラップを仕掛けるようなことも行われるわけです。その辺がまたゲームに独特の駆け引きをもたらし、緊張感が漂う見所ともなるわけですね。

で、審判は厳格にルールを運用するわけですが、反則を取ればゲームを中断することになりますので、実際に杓子定規な厳格さでルールを適用すると、中断だらけのしまらない試合になりかねません。基本的に審判はプレーヤーと同じピッチに立ち、プレーヤーと同じ目線でゲームを共同で創る立場にあるということです。

さらに両チームのサポーターを含む観客の存在が、ピッチ上の真剣勝負に緊張感をもたらすわけですが、審判が恣意的なジャッジを繰り返せばどうなるでしょうか。片方のチームに肩入れするような不公平なジャッジが目につくようならば、ピッチ上の真剣勝負に水を差すことになります。実はこの部分が審判の公正なジャッジを促すインセンティブとなり、公正なジャッジを担保する仕組みとなっているわけです。元々ルールが単純で、ゲームのスピード感があるのがサッカーの魅力ですから、プレーヤーがグレーゾーンをアタックしてきてからルールを見直していては、魅力のあるゲームは創れないわけです。

サッカーの場合はピッチ上で展開されるゲームがサッカーであるというある種のプロトコルが共有されていて、ゲームが成り立っているのですが、グレーゾーンばかり狙ってラフプレーを仕掛けるチームやプレイヤーは、審判から目をつけられる存在でもあるわけで、金融当局も東証ももっと迅速に対応すべきだったことは言うまでもありません。それができなかった理由は何でしょうか。

幾つかの指摘がありますが、ベンチャー対象の東証マザーズ市場の上場基準の緩さは、ITバブル崩壊時にも指摘され、実際光通信のように株価操作が行われた前科もあります。また先日のみずほ証券のジェイコム株誤発注事件のように、明らかなミスを見過ごしてしまった件もありますが、これも証券会社の手口情報非公開化の弊害とする指摘があります。証券各社の出資による東証の位置づけが、証券に好都合なルールを生み出したというわけです。投資家保護どこ吹く風の情報秘匿は時代に逆行していると言われても仕方ありません。

そして上記の与謝野金融相の発言ですが、従来も株式市場のグレーゾーンには多くの政治家が群がっていたことを忘れてはなりません。リクルート事件や故小渕元首相のNTTドコモ株疑惑など、新規上場株を巡るインサイダー取引の疑いは枚挙に暇がありません。思えばライブドアの錬金術の多くは、例えば時間外取引は、銀行の持ち合い株解消その他で多用された手口ですし、株式分割や新規上場株を巡るインサイダー取引疑惑は数知れずで、穿った見方かもしれませんが、この期に及んでグレーゾーンの消滅を回避したいという思いが政治家や財界にあるならば、その方がライブドアの悪事より深刻な問題です。投資家保護こそが株式市場を支え、家計や企業の余剰資金を企業の投資資金に活かす社会性を担保するプロトコルとなるわけですから。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

« January 2006 | Main | March 2006 »