JR西日本は福知山線事故で変わったか?
JR福知山線事故関連の記事は以下の通りです。
Monday, April 25, 2005
JR福知山線尼崎事故の背景
Tuesday, April 26, 2005
スーパーひたち脱線に見る尼崎との違い
Sunday, May 01, 2005
尼崎事故ATS、緩和曲線、非常制動etc.
Tuesday, May 03, 2005
福知山線、ATS-P設置で運転再開とは?
Thursday, May 05, 2005
福知山線、ATS-P設置前に復活運転すべき理由
Sunday, May 08, 2005
尼崎事故の制度的側面
Monday, May 16, 2005
国土交通省ATS高度化に疑問
Sunday, May 29, 2005
福知山線6/13運転再開へ
Sunday, June 19, 2005
JR福知山線運転再開
Sunday, June 26, 2005
JR見習運転士の実技訓練、福知山線事故現場取りやめ(読売新聞)
Saturday, July 09, 2005
JR西日本321系設計見直しの怪
Saturday, August 06, 2005
尼崎事故、ブレーキかけず高速でカーブ進入…調査委
Thursday, August 11, 2005
:JR西の97編成、速度計表示に最大上下10キロ誤差(読売新聞)
Friday, August 12, 2005
公共交通の安全に新組織(共同通信)
Saturday, September 03, 2005
JR福知山線事故調中間報告
Friday, September 09, 2005
JR福知山線事故調中間報告の疑問
Wednesday, November 02, 2005
新型ATS、96か所で設定ミス…JR西が謝罪(読売新聞)
Thursday, November 03, 2005うーん、リンク並べるだけでこのボリュームとは^_^;。
みずほ、東証、JR、巨大システムに潜むリスク
サイドバーのお勧め鉄道書で取り上げましたJR西日本の大罪ですが、メディア報道でもほとんど触れられていない労使対立を切り口として、JR西日本の問題点に迫っております。
同書でも指摘されてますが、国鉄民営化翌年の1988年12月5日、JR東日本中央緩行線東中野で起きた追突事故が、やはり直前のダイヤ改正で余裕時分を削ってスピードアップした結果、遅れが常態化し、事故列車も足の遅い103系で、回復運転中だったのですが、従来ならば運転士の赤信号見落としで済まされていたところを、JR東労組がヒューマンファクターの考え方で事故対策に労使で取り組む提案をし、粘り強く経営側を説得したことで、JR東日本の安全対策はJR他社に先んじることとなります。
何か戦後の労働運動大荒れの時代、日産労組のスト破りで辛酸をなめたトヨタ労組が結束し、打倒日産に燃えたことで現在の地位を築いたこととか、一昨年のプロ野球ストでプロ野球改革の方向性が認知されたことなどを連想させます。日本では労働組合といえば賃上げばかり言う圧力団体という印象が強いのですが、組合員の身分を護るために働いた労働組合があったというのは、日本では特質すべきことかと思います。
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Comments
国鉄の分割民営化は、労働組合の弱体化を明らかに狙っていました。JR東日本の場合、そこを上手くついて組合側が経営まで上手く入り込んだことがポイントだと思います。また、新規採用を途切れずに行い続けたことで、常に新しい意識を持った会社に出来たのだと思います。(JR東海も同じ)
JR西日本の場合、ずっと組合対立が影響し続けていました。明らかに組合を潰す方策を採り続けていました。さらに、新規採用を全く行わず、早期退職を奨励する方向でずっと続けてきました。(必要な場合には子会社へ業務委託する。そこで募集を行う。その為、運転士すら子会社所属という無茶な事例も発生。最近問題視している車掌の契約社員化よりも遙かに酷い)
公務員のキャリア制度が最も悪い形で具体化したのがJR西日本です。予算についても企画側では全く権限がなく、現場要員は人材を使い潰す方向でした。そうじゃないと、ATS-Pだって、拠点形という主要駅の前後しか地上子を置かない設置なんてするわけないです。いまでも、アイドルを使う宣伝やらJ-WESTカードの強引な宣伝や制度を見ると、この会社の体質なんて変わることは期待出来ないと思います。
まぁ福知山線の事故で、経営者の刑事的責任が立証できないという時点で、うやむやに終わりますね。今回の事件では、経営者の投資抑制による刑事責任の立証を期待していたのですが…
Posted by: あんぱん | Tuesday, May 09, 2006 02:16 PM
コメントありがとうございます。
ちょっと暗い気分になっております。これだけの大惨事を起こしながら変われない会社って何なんでしょうか。信楽の事故に続いてJR西日本が不問に付されるというのは、経営者に謝ったメッセージを送ることになりはしないか心配です。
本件では国土交通省も役に立ちません。事故を受けて改正鉄道事業法が10月から施行されますが、安全統括管理者を取締役から選任する省令に盛り込もうとしておりますが、明らかに阪神の経営権を取りに行っている村上ファンド対策ですね。そんな暇あったらローカル鉄道の安全投資への助成策を考える方がトータルな安全性を高めるのですがね。日本国は社会主義国であったか-_-;。
Posted by: 走ルンです | Wednesday, May 10, 2006 12:19 AM