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Saturday, June 24, 2006

LRT整備で起債を渋々認めた政府与党の国際感覚

土曜日の日経夕刊といえば、薄いことで定評がありますが^_^;、こんな記事がトップとは驚きです。

路面電車整備起債でGO(NET版は路面電車整備に財政支援、地方債発行容認へ・政府与党)
何か妙なノリです^_^;。記事を読めばわかりますが、制度変更ということではなく、全国で構想が練られているLRTの整備に地方債の起債を認めようということで、借金してよろしいというありがたいようなありがたくないような話です。

昨今の地方都市の中心市街地の空洞化ぶりはすさまじく、当ブログでもたびたび取り上げてまいりましたが、規制緩和の波に乗って再開発ブームが続く大都市圏に対して、地方都市ではコミュニテイの維持が困難なレベルまで荒廃が進んでいる状況があります。それに対する危惧から、まちづくり三法の改悪による大店法バリの出店規制復活までしたわけですが、それで中心市街地に賑わいが戻ると考える能天気な人はあまりいないようです。

既に問題点はいくつも指摘しておりますが、元々私的な交通機関であるマイカーが公的空間である道路を埋め尽くし、駐車スペースが確保しやすい郊外へ商業施設や病院などの集客施設が立地することは留めようがないわけで、実際今回は対象からはずされたものの、都道府県庁や市役所、町村役場その他国や都道府県の出先機関を含めて行政機関も郊外立地が進んだのは、コスト面からの選択だったはずです。そんなことをきれいに忘れて民間事業者には郊外立地を規制するというのは筋が通らない話ではあります。

もっと重要なのは公共空間のプロデュースなわけで、人が多数集う場所をいかに作るかということです。制約はあるけれど、個人の占有空間ではよほどの金持ちでなければ実現可能ではない心地よさがあればこそです。渋滞を我慢し排ガスや粉塵で空気が汚染される空間が心地よいはずはありません。そのような空間を作り出すには、マイカーの規制と公共交通の整備は避けて通れないところです。

というわけで遅ればせながらの後押しとなるわけですが、結局のところポスト小泉政権でも財政再建路線は変わりそうになく、公共事業のバラマキで選挙民を引きつけることが難しくなった結果、渋々の選択ということに相成ったようです。だからこれで岐阜の路面電車は復活するわけではありませんので、勘違いされないように。これでコンパクトシティなんて抜かしたら殴るぞゴルァ!

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Comments

走ルンですさん、こんばんは。
「酸素缶」の件、わざわざコメント頂いてスミマセン。
やはり「気は持ちよう、注意一時怪我一生」といったところでしょうか(-_ゞ

LRT整備…僕の住む地域は起伏があり自転車では結構厳しい地区も多いのですが、LRTで中心市街地に賑わいが戻り、地域住民皆ハッピー…なんてなるわけないっすよね。
昨年、「日独地域国際化サミット」なる田舎なイベントに関係していたこともあり(ウルム市の副市長などを呼んで、多少ドイツの町づくりを勉強したので)、もう少し自由度の高いプランを各地域で練らないとダメダメな地域ばかりに日本もなりますよね。ホント政治家と国家官僚は、やれやれな人達だわ(-_-;)
【参考URL】
http://www.doitsunomachizukuri.de/Gakugei/mirror/Gakugei/mic001.htm

Posted by: SAC | Wednesday, June 28, 2006 at 10:45 PM

いつもコメントありがとうございます。

ダルムシュタットの事例はなかなか参考になりますね。良い情報をありがとうございます。重要なのは、意思決定プロセスへの市民参加ですが、地域ごとに住む人が違えば違った地域開発のあり方となるのは当然であり、それが地域の個性を醸成するわけですね。

中央集権の強い日本では、相変わらず上から見下ろす開発計画ばかりですが、同時に市民の意識としても、郊外大型店是か非か?といった一面的な価値判断ばかりになりがちです。このあたりの考え方が変わらないと「国栄えて地域枯る」ことになりますね。

Posted by: 走ルンです | Saturday, July 01, 2006 at 10:32 AM

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