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Tuesday, June 20, 2006

やっぱ福井さんは辞めるべき

んま、村上ファンド事件は意外な展開になっております。

日銀総裁、村上ファンドの運用残高2200万円超
ま、これは言い訳のしようがありません。まぁ正直に出してきたことは良いとして、問題は一国の中央銀行総裁としての職責を担うにあたって、問題はないかということですが、大有りですね。

中央銀行総裁として、留意すべきは政策の独立性の確保であることは言うまでもありません。元々通貨発行というのは、国による信用創造であり、中央銀行券の発行は、つまるところ有価物の購入の権利の付与を意味するわけです。

紙切れに過ぎない紙幣が交換のツールとして市場を流通することを通じて、経済活動を支えるインフラなんですが、実際には1万円札でも製造コストは数10円程度ですから、その差額分だけシニョレッジ(通貨発行益)が国に入るわけです。厳密には中央銀行のバランスシート上で通貨発行額は負債として計上され、市中銀行への貸出債権が資産となることで実体化されるわけです。

このように一見無から有が生じるがごとき仕組みであり、そのために為政者にとっては都合の良い仕組みとして利用する誘惑が存在します。経済活性化の早道は、とにかく輪転機を回して銀行券を多数発行し流通することであり、その結果得られるシニョレッジが政府財政を潤すと共に、過剰供給された通貨は価値が目減りするいわゆるインフレーションによって、流通過程で減価するわけですから、言ってみればこれが流動性への課税効果となって、国の財政を二重に潤します。それゆえに為政者にとっては常にインフレ政策への誘惑が働くわけです。

しかし国際化が進んだ昨今の状況では、インフレによる貨幣価値の減価は為替に影響し、貨幣の暴落による国民経済の崩壊すら起こり得る状況に至りました。90年代のアジア通貨危機やロシア危機はまさに不透明な通貨政策を取る国を直撃した事件でした。つまりインフレによる調整コストが高くつく時代となったわけです。為政者の近視眼で国民経済を犠牲にするわけにはまいりません。

その意味で中央銀行の政策の独立性は重要であり、80年代に悪名高き銀行窓口規制と低金利政策の継続によるバブル発生に加担したという反省から、日本銀行も政策の独立性を担保する制度改革が実現したわけですが、その新日銀法の意図するところに最も忠実に働いたのは、実は前任の速水総裁だったんですが、任期中はボロクソにたたかれました。何のことはない、政府の意識は日銀の独立性なんぞどこ吹く風、財政出動による景気浮揚策が国債残高の急拡大で国民の不信を買い、また銀行の不良債権処理が途上にあって手詰まりだったこともあって、日銀の金融緩和への政策のさや寄せ圧力は高まっていたわけです。

ですからその辺を踏まえますと、あと2年任期が残っている福井総裁がレームダック(死に体)化することは避けられないところであり、中央銀行総裁としての職責を担える状況にはないと考えざるを得ないのです。そのときの海外からの評価がどうなるか、考えるだに恐ろしいところです。ですから

日銀総裁「利益、チャリティーへの振り向けも選択肢」
日銀総裁、月給の30%を6カ月間自主返上
などなどで許しを請おうとしても、それで済む問題ではないところへ来てしまっているという現状認識を持つべきです。外国人が一斉に円資産売却に動いたとき、円に依存する日本の国民経済へ与える影響の大きさを考えたら、まともな神経では引き受けられるはずがありません。

というわけで安部官房長官も

官房長官「ゼロ金利継続望むが日銀と貸し借りはない」
と、必死で打ち消してはおりますが、それを言葉通り信じるナイーブな人はおりますまい。今までが今までですからQフッ-o-。

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Comments

こんばんは。

確か「日銀のプリンス」…でしたよね?日産プリンス(という名称)もいづれなくなるだろうから、ついでに(プリンスなんて恥ずかしい愛称に甘んじていて、しかも)脇の甘かった福井さんも消えゆく運命なのかも。(福井さんよりも新車販売台数の伸びない日産の方が心配?)
能力的には優れた方で「逸材」なんだろうけど、あのニヤケた顔と、不祥事の責任とって辞めたのに富士通総研とかに天下って、少し経って日銀総裁に復帰しちゃってる図々しさ+今回のアホらしさ加減に、まさに「逝ってヨシ!」

Posted by: SAC | Wednesday, June 21, 2006 at 12:25 AM

はい、別に福井さん個人に何の恨みもありませんし、プリンスと呼ばれるほどお育ちがよろしいようで、隠し事が顔に出ちゃう正直さは、政治家や官僚よりも好感度は高いんですが、既にそんなこと言ってられる状況じゃないですね。日本経済を道連れにしかねない危うさは、経済人として自覚されているはずです。早よ辞めい!

民主党議員にも飛び火しておりますが、事の重大性は1野党議員と中央銀行総裁では比較になりません。追求の矛を鈍らせないでほしいですね。

Posted by: 走ルンです | Wednesday, June 21, 2006 at 09:36 AM

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