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Monday, July 03, 2006

京王電鉄と近ツー提携、今さらな株式持合いの疑問

世間の福井さんバッシングが止まりませんが、メディアの報道姿勢で「国民にゼロ金利を押し付けて金儲けはけしからん」みたいなのがありますが、問題はそういったことではなく、日銀の金融政策の中立性への疑義が生じている点にこそあります。また「福井さんバッシングの影で政治家へ流れた金があやふやに」みたいなのもありますが、インサイダー取引が立件されれば、それによって得た利益は返還しなければなりませんので、やはり的外れな議論です。問題は立件に時間がかかるので、それ以前に解約されてしまうだろうということですが。相変わらずのミスリードぶりですが、思えばライブドアも村上ファンドもメディア買収を仕掛けたわけで、そもそもメディア報道自体にバイアスが働いている可能性は指摘できるかもしれません。

てなこともありまして、村上さんはいなくても物言う株主が増えて^_^;、新会社法の施行と相まってきわどい議案が通るかどうか注目された株主総会シーズンが終わり、阪急と阪神の統合も無事承認されたわけですが、統合の果実を示せるかどうかはこれからの話です。そんな時期にこんなニュースが飛び込んできました。

近ツーと京王電鉄、旅行事業で資本業務提携
既に京急が近ツーとの株式持合いを含む提携を行っておりますが、京王が追随した形です。羽田空港国際化を睨んで、旅行会社との連携を深める意義が認められる京急ですが、それでもなぜJTBでも日旅でもHISでもなく近ツーなのかについての適切な説明は必要です。京王の場合は主に沿線中心に50店舗の京王観光の店舗網を利用した個人客獲得が近ツーの狙いで、京王はグループの京王プラザホテルをツアー商品に組み込むことで安定稼動が見込めるなどがメリットと説明されてますが、京急の場合以上に弱い根拠と言わざるを得ません。やはり1億円ずつというささやかなものとはいえ、株式持合いに真の狙いがあるものと見ざるを得ません。

村上ファンドによる阪神株取得で、権利行使期限の近い時価転換社債の大量買付けと権利行使で、悟られることなく大量保有を実現するなど、発行元企業の弱みに付け込んだ手口とともに、時価より高めの価格提示による浮動株の買い付けなどの手法が併用され、元々安定投資先として個人株主の保有割合の高かった電鉄株が弱点をさらした格好にはなったのですが、長期保有の個人株主の獲得にある意味成功してきた業界だけに、ショックだったかもしれません。

しかしそれにしても安易な安定株主対策ではないでしょうか。京王電鉄自身が理念として掲げている「つながりあうすべての人に誠実であり」という部分に反するのではないかと思います。企業にとって長期保有の個人株主は究極のサポーターであるはずです。株式持合いによるインナーサークル志向経営へ堕することがないようにしてほしいところです。少なくとも京王の躓き阪神の迷走で指摘しましたとおり、経営の質では阪神と比べるべくもない優等生の京王だけに、いささか残念なニュースと言わざるを得ません。

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