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Thursday, August 17, 2006

国交省LRT整備支援に乗り出す

お盆休みの時期なのに、落雷、停電、靖国、拿捕と、日替わりで騒がしいニュースが流れ、自然の猛威、大都市の弱点、権力者とメディアの狎れ合い、隣国との不適切な関係など、暑苦しさを増すばかりです^_^;。んな中でこんなニュースが流れました。

新型路面電車、10都市に・国交省
よく読めば、すぐにどうこうではなく、2016年までに10都市程度でLRT整備を行う方針のもと、2007年度にとりあえずシステム開発費3億円を概算要求し、自治体や住民による「地域交通総合戦略」を定めることを条件に、具体的には2008年度以降支援を行うというもので、直ちにLRT整備に弾みがつくというものではないのですが、とりあえずの第1歩ということはできます。背景には富山港線を富山ライトレールへ移行させた事業で成果が見られる点が追い風となっているようです。

当ブログでも過去に取り上げましたが、LRT整備で政府与党が地方債発行を認めるということで、財政再建の中で公共事業費縮小を補おうという意図ミレミレでしたが、国交省が事業化に乗り出したことで、いくらかは実現可能性が高まったことは間違いありません。ただしいろいろ注釈つきではありますが。

記事中にある「地方総合交通戦略」ですが、内容については2007年度初めにも市町村に示し、国交省が選定したものについて重点支援をするというもので、透明なルールで運用されるかどうか、現時点では詳細はわかりません。整備新幹線のような尻抜けがあると、特にLRT整備に限定せず、モノレールや新交通システムも想定していることから、整備費用が高いモノレール等へのバイアスが作用して、いつしかフル規格オンパレードとなった整備新幹線のバラマキのようになりかねないので、注意が必要です。

ただ、住民参加を想定しているなど、いわゆる「まちづくり」の視点が盛り込まれているなど、欧米では当たり前の住民自治の思想が反映されている点は注目されます。昨今の地方財政の逼迫ぶりを見れば、公共交通整備のための増税などの議論は避けて通れないところですが、行政の独断専行に陥らずにことを進めるには、住民参加は欠かせませんし、住民サイドも無責任な言いっ放しに終わらずに、まちづくりに参加する姿勢が問われることとなります。ひとことでいえば費用対効果比が問われることとなるわけです。

というわけで、果たして実効的な制度となるかどうか、現時点では不明ですが、注目していきたい動きです。


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Comments

こんばんは。
いつもありがとうございます。
さて、地方のことが語られるときいつも考えるのは、
憲法にいう居住地選択の自由、職業選択の自由、
そして健康で文化的な最低限の生活、
公共の福祉(社会全体の利益)
そういうことを考えるとなにが最善の選択か難しいですね。
では、失礼いたします。

Posted by: とまと | Friday, August 18, 2006 at 07:19 PM

コメントありがとうございます。難しい問題ですが、人口減少が始まった今の日本では、衰退する地方での耕作放棄、居住放棄という問題が実際に起きております。竹島、尖閣諸島、北方四島などでの領土紛争は目に付きやすいのですが、隣国と接しない内なる国土が経済価値を失って、実質的な国土を狭めていることに無頓着なのはいかがなものかと思います。

他国が実効支配しているエリアでのリスクを取った経済活動をするぐらいならば、眠っている国内資源を有効活用するほうが先だとは思います。

Posted by: 走ルンです | Saturday, August 19, 2006 at 10:21 AM

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