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Friday, November 03, 2006

ニュースな世界史を学ぼう

全国の高校で履修偽装が発覚し、対策として70時間を上限に補修事業を行うことちなったそうですが、ホント教育課程までインチキが入り込むとはまぁ、末期症状ですな。

ま、原因ははっきりしておりまして、大学受験制度に問題があるわけです。特に有名私立大学の少数科目受験は、つまるところ偏差値のかさ上げ効果があるわけで、主に地方の国公立大学に対して優位性をアピールできたわけです。ここを変えない限り、問題の根本的な解決にはなりません。

幸い少子化で学生数が減少している局面であり、大学全入が現実的になっている現状もありますので、国家試験として高校卒業資格試験を多科目で実施し、合格ラインを突破した者には好きな大学の好きな学部学科へ進学できるようにするのが望ましいところです。そうすれば国公立も私立も、学生獲得のために特徴あるカリキュラムを組む必要がありますから、大学間で健全な競争環境が構築され、従来のように大学のブランド化で学生と親から受験料、入学金、授業料、教材費、寄付金をむしり取り、試験のネタ本として教授の著書を買わせて、いわば内輪で学生を消費してころがすようなことができなくなります。

加えて高校の卒業生の習熟度が明示されるわけですから、それを前提としたカリキュラムを組むことで、授業内容が従来よりも劇的にレベルアップされますので、国際競争力の高い人材を輩出することとなり、日本の未来も安泰です。加えて外国の優秀な学生も吸引できれば、テロ対策で内向きになっているアメリカからの人材流出の受け皿が狙えます。なにより学生が勉強するようになることは喜ばしいところです。

ということで、大物政治家まで出張ってきて「受験生に配慮せよ」とは、どこまでもおバカな話です。ズルした方が悪いんだから、配慮なんか必要ありません。場合によったら卒業生にも補修を受けさせろというもんでしょ。あ、そうか、そうしたら政治家もお呼びがかかるのか^_^;。

んでもものごと良い方に考えた方がいいですね。そもそも世界史は覚えることが多くて、週2限程度の授業で1年かけてダラダラやっても身につかんけど、短期集中でやれば覚えやすいんで、それだけ身につくというもんでしょ。まして今回の事件と関連付けて覚えれば、確実にものになるし。そうすれば例えば北の核実験が戦前のジュネーブ軍縮会議で叩かれて国際連盟脱退に追い込まれた日本との比較とか、核武装直前の中国との類似性とかが見えてきて、ニュースの見方が広がるぞ。少なくとも「対抗して日本も核武装」なんてほざくアホな政治家にはならずに済むぞ。

50基以上の軽水炉原発を国内で稼動させ、IAEAの査察に協力しながらNPTの優等生を演出してきた日本が、核武装できるわけないのは、小学生でもわかるぞ。やっちゃえば北朝鮮以上に世界中から非難囂々だべし。んでも米ライス国務長官が間髪置かず「核の傘」発言をしたように、半身になってるアメリカをけん制することはできるけど、脅しでほかの国を動かすって、なんか将軍様の国みたいだぞ。

それに若いんだから、仮に目先の受験に失敗しても、来年やり直せば済むこと。むしろ世界史という得意技を獲得して選択科目で活かす目が出てくるし。てなわけで、安倍首相が掲げる教育改革のお手並み拝見です。

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Comments

そうですよねぇ。
"色々な組織に帰属"する方々が単なるプレッシャーに負けただけの、「大人達」がしでかしたアホみたいな「話題」ですね。
世界史を学ばずして、何が国際化の時代とか、グローバルがとか、言えないような気もしますが、所詮「現状の高校レベルの授業」程度では限界もあるかもしれません。

>国家試験として高校卒業資格試験を多科目で実施
アメリカのSAT(大学進学適性試験)みたいなもんですね。
その方が良いような気も確かにしますね。
でもって、日本の大学生もやっと「皆が勉強する大学生」に変貌する、と。
大学の勉強が嫌なコ達の為の「本格的な技術者(エンジニア)・専門職養成スクール」も必要になると思いますが、そろそろ本質的な"教育改革"が必要になっていると思います。

Posted by: SAC | Saturday, November 04, 2006 at 12:49 AM

コメントありがとうございます。

ひょっとしたら大人がいないのかもしれませんね。ズルして楽して大人になると、大人の振る舞いができなくなるのでしょうか。

トシがバレますが、私の高校生時代には数学も必修でしたから、文科系学科の受験でも、数学が選択できて、出題の難易度が低かったので、私も恩恵にあずかりましたが^_^;。

でも、変化の関数である微積分が概念レベルででも理解できていないと、日々変化する金融市場の動きは理解不能でしょう。んでも投信や生保のトレーダーに理系が多いという話は聞きませんし、変化を理解できないトレーダーが会社のリスク負担で張る市場なんて、個人じゃおっかなくて参加できませんね。

おっしゃるように高校レベルの世界史じゃ、たかが知れたものかもしれませんが、それすら知らない大学生や社会人が多数いるということに愕然としますね。

Posted by: 走ルンです | Saturday, November 04, 2006 at 08:10 PM

はじめまして。鉄道ネタをいつも楽しませてもらってます^^

最近問題になってますね、この履修偽装
私も大学入試制度に問題があるように思えます。
特に日本に言えることですが「○○大学に入った」
とかそういうブランド思考が今だ定着していることが
引き金になったような気がします。もちろん良い大学に
入ることは決して悪いことではありませんがその大学で
何を学びたいか?というのが大事だと思います。

ところで気になっていたのですが、走ルンですさんは
川島令三の「なぜ福知山脱線事故を起こったのか?」という
本をお勧め鉄道書にしてますが、彼は例のボルスタレス台車を
非難してましたね。(言わざるを得なかったというのが
正しいですが)
技術に関して首を突っ込んでいるのはいただけないです^^;

Posted by: ナオ | Monday, November 06, 2006 at 09:49 PM

コメントありがとうございます。先日行われた司法試験でも、従来中卒でも受けられたのを、合格率を高める代わりに法科大学院卒の資格要件が求められるようになりましたが、つまるところ学生が減った分をこういうところで取り返そうとしているわけで、今や政府は私学の御用聞きに堕しております。

言い換えれば金次第の世の中ということで、格差社会対策として言われる「再チャレンジ支援」も推して知るべし、「再チャレンジしたくば金を出せ」ということになりそうです。その中でキャリアを作らなきゃならない若い人たちが、夢や希望を失うのも無理もないところです。

川島令三氏の「なぜ福知山線脱線事故は起こったか」についてですが、確かにボルスタレス台車の技術的評価に関しては、危なっかしいところはありますが、それ以上に、出版時点で放送や新聞雑誌などのメディアに露出した情報を拾っても見えにくいところを、それなりにマンパワーを割いて取材した結果がまとめられているという意味で、一読の価値はあります。ボルスタレス台車に関しては、事業者間でも評価が分かれており、特に半蔵門線8000系で初採用した東京メトロが10000系でボルスタ付き台車を採用するなど、一部で見直しの動きがあるところをみると、使いこなしの難しさがあるのかもしれません。それ以上に207系の高重心設計を問題視する見方もあります。いずれにしろ可能な対策が講じられて安全性のレベルが高まることになれば、事故の教訓は生きることになろうかと思います。

Posted by: 走ルンです | Tuesday, November 07, 2006 at 08:43 PM

返答ありがとうございます。

まず川島氏の言っていることに矛盾があるのです。バネ伸縮における車体の傾きと重心移動がボルスタレス台車に特に激しいという点です。これはボルスタレスだろうかボルスタだろうが同じように重心移動は起きます。問題は支点の高さで安定度が変わるということですから。
彼の言う重心移動がどういう根拠に基づくものなのか、説明が欲しいところです。(理系分野に首を突っ込むくらいですからよほどな自信があってのことでしょう)昔は確かにボルスタレスを危惧する声はありましたが改良されて現在では全く問題ないレベルであるからこそ次々と導入できているのだと思います。
また日比谷線の事故にムリヤリ関連付けていますが、あれは輪重が問題なのであってボルスタレスとは全く関係ないという結論です。
東京メトロが10000系が導入した新型ボルスタ台車ですが、枕バネの位置がボルスタレス台車とほとんど変わりません。万が一事故が起こっても対策なのかそれともボルスタレス台車よりもメンテナンスが容易になったのか分かりませんが・・・。
あと、先頭の電動車であることに転覆限界は全く関係ないですね。

安全性について議論するのは大変重要なことであると思います。それゆえに技術者でもない人間が命を預かる公共の乗り物の安全に関して物理的・化学的根拠なしに堂々とメディアを通じ大衆に向かって不安を募らせるやり方が信じられないです。気楽な商売やってますなホント

Posted by: ナオ | Tuesday, November 07, 2006 at 11:56 PM

ちょっと待ってください。話題が散逸しますので、尼崎事故の件については、ここでは打ち止めでお願いいたします。

ま、ただ知識の乏しいメディアの記者の取材と、川島氏のような鉄道に多少とも詳しい人の取材では、情報の質に違いはあるわけで、真偽の別はともかく、情報量は多いとはいえるわけで、鉄道図書としての推奨理由でもあります。

ご指摘の重心移動の部分は私もあまり信用しておりませんが、仮にボルスタレス台車が転覆限界に有意な低下傾向があったとしても、実際の営業運転では転覆限界より遥かに低い速度制限が課されているわけですから、川島説が正しかったとしても、それが事故に直結するわけではないので、あまりこだわらなくても良いのではと思います。

Posted by: 走ルンです | Wednesday, November 08, 2006 at 09:41 PM

3年前には現役の大学受験生でしたが、自分で勝手に受験対応の時間割を編成し、受験に関係のない授業は「内職」に充てていたのを思い出しました。文系だったのですが物理・化学・生物まで必修で、やってられるかということで授業中は英語・現代文・世界史なんぞを自分で勉強していたものです。挙げ句の果てに、英語の授業中に「授業がつまらない、もっと工夫せい」との抗議を込め、予備校の英語のテキストを自習してまでいました・・・

その化学の先生が2年前に亡くなられたのですが、彼の口癖であった「教養ですからねえ」の真意が今になって分かってきました。就職活動を始めて、幅広い知識とその運用能力が本当に重要であることに、ようやく気づいたのです。高校の頃、受験勉強だけに精を出さないで、一浪してでもいいから受験に関係のない科目も必死で勉強しておくんだったと後悔しています。それでも、数学は微分積分まで習得しましたし、世界史は相当に気合いを入れて勉強していてよかったと思っています。

問題は、高校生の段階ではこれらのことに気づくのは無理、ということです。よって政治家や教師が教養教育の必要性を洗脳するかのごとき勢いで生徒に伝える必要もありますし、高校卒業から社会人に至るまでのキャリアプランを明確に構築できるような体制作りも必要です。大学名のブランドではなく、何をやったかが問われるようなこと、それこそSATのようなものは高校・大学ともに必要でしょう。大学も企業(特に金融や外資)も青田買いに走らぬよう、お役人が目を光らせてもらいたいものです。

そうでもしなければこの先、世界的なエリートたちに日本人が負けるようにさえ思えます。特に優秀な韓国・中国の学生は現実的な脅威でしょう。両国とも政府はダメダメですが、学生は本当によく勉強しますから・・・ 長々とすみませんが、他人事とは思えなかったため、書かせて頂きました。

Posted by: S.WATANABE | Tuesday, November 14, 2006 at 02:19 PM

コメントありがとうございます。教育関連で、いじめ、偽装に続いて、やらせまで発覚し、ホント気分が滅入ります。その一方で愛国心教育が人心の荒廃を回復させる特効薬のごとき怪しげな議論もありますが、愛国心を鼓舞したければ、学校教育よりサッカー日本代表に頑張ってもらう方が効果的なんですがね。

本来高等教育は、義務教育でもありませんし、知識の習得そのものよりも、知識の高度化のスキルの訓練といいますか、体系的な知識の習得の仕方、さらには必要な知識を学ぶマインドの習得などが重要なんですが、ペーパーテストでは計りようがないということで無視される現実がありますね。

本来勉強は自分のためにするものです。それもいい大学に入っていい会社に就職するためといったことではなく、やりたいことをやるだけの話なんですが、受験教育、偏差値教育に毒された日本の教育現場では、勉強嫌いを量産してしまいます。それでも親や教師の期待に応えようとするけなげな子が評価されてしまうのが偏差値教育ですから、判断力が育たない、敷衍して自我が未成熟なまま大人になってしまうなどの弊害が出てしまいます。そうした大人が子どもに接する態度がまた、子どもを勉強嫌いにさせて、以下反復・・・-_-;。

Posted by: 走ルンです | Wednesday, November 15, 2006 at 12:17 AM

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