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Sunday, June 24, 2007

JR東日本東北線架線事故、過密輸送の果て

ンまぁ大変な事故でした。

通勤の足、大混乱・JR東北線で架線切れ停電
原因は信号停止の際にパンタグラフがエアーセクションにかかって大電流が流れて溶融したものということです。
JR停電事故、禁止区間での停車が原因
というわけで、明らかな人災ですが、運悪くというか、事故当日はJR東日本の株主総会の日だったこともあり、総会は荒れました。
JR東日本の株主総会、過去最長の4時間32分
ま、これも巡り会わせか^_^;。JR東日本に対しては、国交省から警告が出されました。
国交省、停電事故でJR東日本に警告
というわけで、朝の通勤時間帯の事故だっただけに、影響は大きかったわけです。

ま、事故自体は人災といえますし、お粗末ではあります。運転士はベテランだったようですが、エアーセクション関連の停止禁止は承知していたはずですし、万が一停止してしまった場合の脱出措置もわかっていたはずなので、なぜにこのような不注意ミスを犯したのかはわかりませんが、ラッシュで先行列車がつっかえていて、停止信号に頻繁に引っかかる状況で、ATS-Pなどの保安装置のバックアップがあるだけに、安全監視の緊張感が維持できなかった可能性はあります。つまりは高度な安全対策の積み重ねも、必ずしも万全とは言い切れないのが現実というわけですね。特に死傷事故につながらないこの手の事故では、不注意ミスの発生そのものを防ぐのは難しいところがあります。

逆にラッシュで高密度輸送の渦中で、かつただでさえ雨天時には遅延が起きやすい中で、乗務員の緊張感は高いはずですが、同時に先行列車の遅れで発進停止を繰り返す渋滞というかダンゴ運転の状態では、ハンドル操作の反復が惰性化して緊張が緩むことは、自動車で渋滞にはまった場合などにも感じるところです。となると有効な再発防止策は難しいかもしれません。

となれば事故が起きた場合の復旧の迅速化や代替輸送路の確保など、緊急時の危機対応力の強化が重要なんですが、この点もJRだけを責められないところがあります。報道によれば停電で駅間に停止した列車は6本あり、うち5本の乗客を線路上を最寄り駅へ徒歩で誘導したそうですが、朝ラッシュう真っ盛りですから、少なく見積もっても1列車当り2,000人以上の乗客がいたはずで、合計1万人以上の乗客を線路上を徒歩誘導したわけですから、その部分でかなりの時間ロスが発生しているはずです。まして雨天でしたし。そして事後に線路上の安全確認を行って、やっと運転再開となるわけで、復旧に5時間もかかったことが非難されてますが、これは致し方ないでしょう。架線の張替えと再通電に要した時間は2時間程度ですから、ハードの復旧は意外と早かったのです。

つまるところ東京一極集中で、特に首都圏の路線網では都心直通ルートがあるJRへ集中する傾向があるだけに、JR単独では事態の回避可能性は低かったと言わざるを得ません。この辺は並行私鉄がピッタリ寄り添って少ない乗客を奪い合っている近畿圏や中京圏とは感覚的に大きな違いがあります。混雑の原因である東京一極集中を放置して、JR東日本だけに解を求めても、問題は解決しないということですね。再開発で潤うデベロッパーや融資する銀行は、リスクを負わずに利益だけを得ている状況ですが、開発利益課税でも考える必要がありそうです。

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Comments

いつもありがとうございます。

過密による問題難しいですね。

これからもよろしくお願いします。

では、失礼いたします。

とまと

Posted by: とまと | Thursday, June 28, 2007 at 10:40 AM

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