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Thursday, September 04, 2008

リニアで低炭素社会実現のウソ

何か首相が辞めたらしいんだけど、そのドサクサでこんなニュースが流れてます。

リニア中央新幹線:年内本格調査へ 政府、慎重姿勢を転換
うーん、事態はあんまり変わらんと思うぞ。

そもそも総合経済対策ってのが曲者でして、この言葉は小渕政権以来でしょうか。当時の小渕首相は「私は世界一の借金王」とシニカルに語っていたように、現在に至る財政赤字のかなりの部分を作った政策です。当時山一證券の破綻など金融危機で実体経済が冷え込んでいたことから、下支えのために大規模財政出動が行われたわけですが、効果はありませんでした。そりゃそうです。これだけ大盤振る舞いすれば、後に大増税が待ち受けていると誰しも感じます。それに備えて貯蓄に励むだけですから、消費は低迷し、株価も冴えないということになります。そういえば景気後退を政府も認めたように、状況は似ています。

公明党発案の地域振興券なんてのもありましたが、今回も定額減税が提案されております。しかも規模も財源も決まってなくて、ただやるということと、財源その他は年内に決めるということを決めただけというんですから、ほとんど選挙向けのリップサービスです。そもそも11.7兆円という規模を謳いながら、補正予算を睨んで、いわゆる真水の財政出動規模は1.8兆円、これを赤字国債発行せずにやろうということです。そのためになにやら怪しげなものがゾロゾロと潜んでいて、季節はずれの納涼ミステリーです。

それなら財政出動の1.8兆円だけ言えばいいものですが、総合経済対策と言うからには、景気の良い数字が並んでないとカッコつかないということです。しかも中身は各省庁の作文をホチキスで綴じただけ、例えば中小企業対策で資金繰り支援のための信用保証制度ですが、元々中小企業金融公庫の制度融資としてあるものを、信用保証枠を拡大しただけです。これは実は中小企業の救済にはならない制度でして、銀行が窓口ですから、中小企業が相談に行って、自行では貸せないからと斡旋するケースが多いんです。悪質な場合は斡旋して融資が実行されて手にした資金を自行向け債務の一括返済に回させ、事実上の融資の付け替えをするケースまであります。つまりは銀行の貸し渋り、貸しはがしを助け、リスクを移転して破綻したら税金で補填というとんでもない制度です。それもこれもバーゼルIIの自己資本規制で資産の格付けに応じたリスク度合いで引き当てる制度の弊害でして、景気悪化で融資先の格付け低下で自己資本比率を守らなければならないのですが、このルール自体日本の押し込んだものです

あといわゆる財政出動の真水部分の1.8兆円も、赤字国債には頼らないけど建設国債ならオッケー(与謝野経済財政担当相談)というから呆れます。赤字国債と建設国債の違いって、前者は新規発行を法令によって定めなければならない(ゆえにねじれ国会では実現が難しい)のに対し、公共事業の円滑な執行のための後者はその必要がなく、金利が建設利息として事業費に盛り込まれているということですが、もちろん借金に違いはなく、野放図な発行が財政に負荷を与えるのも同じです。あとは予備費の充当などが考えられているようですが、それだけでは足りず、一部特別会計からの繰り入れも使うようですが、いわゆる霞ヶ関埋蔵金論争に火をつけそうなので、明示できないのでしょう。

あとこれも申し上げておきたいんですが、燃料費高騰に苦しむとされる農業、漁業、運送業への支援が謳われているんですが、運送業への支援を今言うならば、なぜに道路特定財源の暫定税率を強引に復活させたのでしょうか。また高速道路料金の値下げで道路の借金返せるんかい。加えて農業や漁業で使う燃料の軽油引取税は猶予されていることも忘れてはなりません。元々負担を逃れていた者をなぜに政府が助けるのか(怒)。

とまあツッコミどころ満載の官僚作文の中に、リニアが紛れ込んでいたわけです。笑っちゃいますね。ま、報道のように手続きとして一歩前進ではあるんですが、基本計画線である中央新幹線を整備計画線に格上げするための調査について、現時点では地質・地形調査に限定しているものを、全般的な調査を認めるという内容でして、確かに財政出動は必要なく、命令に応じてJR東海が自費で実施するわけですから、財政は痛まないし、低炭素社会実現をアピールできるし、良い事ずくめに見えます。それに飛びついたのが辞めた人だったというオチですね^_^;。

リニアが低炭素社会実現に寄与しないという反論は一応真面目にしておきます。一番重要な点は、既に日本では人口減少が始まっていて、かつグローバル化でかつて日本の得意分野だった工業製品の生産、輸出に新興国が低賃金を武器に参入してきていて、現在の産業構造を維持できない局面にあるわけです。いわゆる工業化の果実の収穫の持続可能性に疑義が生じている状況で、実際、工業集積地の東海道ベルト地帯を貫く東海道新幹線の利用者の実数も長らく横ばいが続く中、新たな固定設備を設けても、需要がそれに追いつかないのは明白です。つまりは中央リニアは東海道新幹線と需要を食い合うだけの存在にしかなりません。

にもかかわらず電力消費量が新幹線の3倍と言われております。つまり電力消費の絶対値は純増する一方、需要が追いつかなければエネルギー効率はそれだけ落ちるわけです。クールアース実現を謳いながらアースヒーターにしかならないわけです。

もう一つ指摘しておきますが、東海道新幹線建設時に、中部電力管内の電力不足解消を目的に建設されたのが浜岡原発です。新幹線の3倍の電力消費を賄うためには、ザックリ浜岡の3倍見当の発電所が新たに必要になるわけです。仮に原子力発電所を建設するとして、東海地震などの警戒地域が被る中央新幹線沿線では難しいでしょう。かといって他地域に建設するとなれば、尚のこと反対に遭う可能性が高くなります。結果的に電力確保を火力に依存せざるを得なくなるとすれば、ほら、CO2増えちゃいました。省エネ逆行ですね。

というわけで、あんまり辞めた人を悪く言うつもりはないけれど、しょせんは思いつきレベルの話です。しょーもなー。ところで辞めたの誰でしたっけ?

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Comments

中国が380㎞/h営業運転を目指すそうです。
したたかな中国人がやること。

どうやらこのような動きと、リニアは連動するものがあるのでしょうか?

経済性の話はもちろんありますが、東海道新幹線建設当時の日本を西欧人はどのように見ていたのか?

そして、その後のスタンダードはどうなったか?
考えると夜も眠れませんね

Posted by: Hybrid | Friday, September 05, 2008 at 07:54 PM

コメントありがとうございます。

中国などの新興国の工業化は、つまるところ欧米を追った日本と相似相を見せます。英国の産業革命に始まる近代は、とりあえず予測可能なんです。ですから夜はぐっすりお休みください。

問題は近代が終わったと目される日米欧のいわゆる先進国地域の方ですが、例えば中国の富裕層は贋ブランドを摑まされないために銀座でショッピングするのだとか。

成熟した消費市場はつまるところ文化と呼べるもので、例えばジャパンクールと呼ばれるアキバ系カルチャーなども同じコンテクストで理解できます。

グローバル化とは相対化のことであって、工業で新興国と張り合おうとするから、国民を追い込んで貧乏にすることになるんです。私たちが為すべきことは、中国人が羨む豊かな消費文化を発信することです。

Posted by: 走ルンです | Friday, September 05, 2008 at 11:15 PM

リニアがそれなりの運賃で大阪まで開業すれば航空客も流れてくるでしょうから、その意味で低炭素化を見込んでいるのでしょう。東京ー名古屋では航空のシェアは高くないので、仰るとおりJR東海内で客が移るだけですね。
電力については、開業するころにはCO2固定技術も目処がついてるだろうとの認識かと(無責任だが)

CO2削減と言えば、危機的状況にあるトラック業界などそこそこで放っておいて、モーダルシフトを推進すべきではないかと思います。

それと1次産業の保護についてですが、食の安全などを考えるとある程度はやっていただきたいものですが、EUのように過度に予算をつぎ込むようになるのは考え物ですgawk

Posted by: とおりすが | Wednesday, September 10, 2008 at 03:46 AM

コメントありがとうございます。予想されたレスポンスですが、航空からの転移を見込むことの危うさを説明します。

羽田発着の伊丹、関空、神戸3空港方面の関西便ですが、1日片道60便程度の運行となっております。座席定員300名程度として、4便で新幹線1列車相当の輸送力があるわけですが、現状の関西便全数で新幹線列車15列車分です。量的には品川開業後の増発余力の範囲内に収まります。

また関西便のほぼ半数の30便程度が伊丹発着で、夜間発着に制限がかかっており、運行時間が新幹線と被る上、空港立地上も新幹線エリアと被る伊丹便を代替の対象とすれば7~8列車程度の増発で対応可能です。新たにリニアが必要な状況ではありません。CO2削減が目的なら伊丹廃止が先ということですね。

加えて本文ではあえて無視してますが、長大なトンネルや高架橋の建設に必要な資材である鉄鋼やセメントの製造工程で発生するCO2の排出量は半端じゃありません。また工事で稼動する建機類もCO2を排出しますから、完成後よほど排出削減効果が出ない限り、むしろ逆効果となることも申し上げておきます。

CO2固定技術に関しては、現時点では評価のしようがないのであえて振れないこととします。

1次産業に関してですが、土壌、気候、農業技術からコメ生産に適した日本の農業の特性を考えれば、4割も減反するのではなく、コメを輸出して小麦やトウモロコシを輸入するのが出口でしょう。そのために大規模化して競争力を高めるとか、参入障壁を低くして企業の参入を促すなどが必要なことなんで、後継者に悩む現在の農業者を助けることはそれに逆行します。

Posted by: 走ルンです | Wednesday, September 10, 2008 at 06:18 PM

コメの輸出は無理でしょう。それが可能なら制度を
一切無視したとすればタイから日本はコメを買うからです。

タイ米はまずいと悪評判ですがそれはコメの食べ方が
国によって異なるからで、タイとすれば国内最強を
輸出しても日本にはマズイと酷評のはず。それは逆も言え
コシヒカリをタイに出しても買ってもらえないと思います。

アメリカではコシヒカリを作っているらしくJR東
(NRE)の失敗策「O-BENTO」で輸入はしたものの
太刀打ちできず、規制で入ってきません。

規制が切れたとします。アメリカから安価なコシヒカリが
来て安全となれば外食をはじめとして輸入するでしょう。
しかし輸出はアメリカ(ヨーロッパでも)の在留邦人ないし
中国韓国といった「日本式コメの食い方」文化の層にしか
売れません。

スシブームがあるじゃぁないかとはいえ、そんなの日本で
いう「イタメシブーム」みたいなもので基礎的な部分は
動きません。つまり輸出しても応える需要がないのです。

アジアに出せないのは自明の理。中国も韓国も
「我が国のコメが一番」と信じて止みません。

コメは文化による「鎖国商品」なのです。

Posted by: SATO | Sunday, September 14, 2008 at 11:01 AM

コメントありがとうございます。

ところがですね、アジアの一部富裕層の間で、魚沼産コシヒカリのブームが起きているそうで、ブランド化の併せ業にはなりますが、やり方如何で輸出競争力を持たせることは可能です。

むしろ現状のコメ鎖国政策の下、減反で4割も耕作地を削られた農家はむしろ疲弊しております。発想を転換しないと現状維持すら危ういのです。

結局現在の価格維持政策は、小規模農家の保護を通じて競争力を下げる結果となりますので、いつまでももう業分野の構造改革は進まないで、農業の疲弊ばかりが進む状況となります。

今話題のミニマムアクセス米問題について、当ブログでは過去にこんな記事をアップしております。ご参考までに。

http://btrainj.cocolog-nifty.com/hasirundesu/2004/11/post_7.html

Posted by: 走ルンです | Sunday, September 14, 2008 at 02:36 PM

>ところがですね、アジアの一部富裕層の間で、魚沼産コシヒカリのブームが起きているそうで、ブランド化の併せ業にはなりますが、やり方如何で輸出競争力を持たせることは可能です。

そうなると「コメのシャネル」や「コメのロマネコンティ」
となりうる可能性はあるでしょうね。

でもちょっと待ってください。シャネルは1商品100万は
固く、ロマネも数百万とも聞きます。それを「1個2個」
ではなく私も含むおろかな日本人は「コンテナ買い」
をするわけです。

一時貿易黒字で大問題になったのですがフランスやドイツ
からはあまりクレームが来なかったと聞きます。
これは逆に仏ならシャネルやエルメスが独ならベンツやBMW
が売れたためで、日本と言う「なんちゃってセレブ」が
多数派の国には真のブランド国の欧州には赤子の手をひねる
程度のマーケティングで拡販が可能のようです。

コメもマーケティングの上では同じプロセスはたどると
推察しますが客単価が違います。国内GDPを考えても
中国のセレブは日本の中小企業の社長(かな?)で
まぁ仮にブタエモンのようななり上がりが出たとしても
コシヒカリをペットの餌にして動物園でも経営して
もらわない限り同列と考えるのは厳しいです。

ただ「国として買ってもらう」や「安全意識」という
側面ならまとめ買いも可能で、日本でダンピングされて
しまう「ブランドにちょっと外れた優良商品」は
日本で売るよりは高値での引き合いがあるとは思います。

が、それにしても信用取引の問題や相変わらずの日本嫌い
も国家計画で蔓延している諸国では個人ユースとしての
利用程度しか期待できません。

実際、アジアの輸出は資金回収にも独特のテクニックが
必要なようで、責任問題は先の中国餃子で証明済みです。

と、売り先がアジアの場合は「発注数」と「回収テク」
の二面で泣かされそう。私はこう考えます。

Posted by: SATO | Sunday, September 14, 2008 at 09:45 PM

確かにリスクはあります。しかしそれ以上に交易の利益は大きいと思います。相互依存がお互いを豊かにするんであって、片方だけが豊かになるなら単なる搾取です。

特に北京などでは周辺の乾燥化、砂漠化が進んでいて、必ずしも稲作には向きませんが、小麦や大豆ならば日本より育てやすいわけです。お互いが豊かになるには、双方を交換するのが最も賢い方法です。中国だってそれは理解できるはずです。

Posted by: 走ルンです | Sunday, September 14, 2008 at 10:20 PM

>新幹線の3倍の電力消費を賄うためには、ザックリ浜岡の3倍見当の発電所が新たに必要になるわけです。

どのような算定根拠ですか?
現状、耐震改修等で停止しているものもあるとは言え浜岡の能力がどこまで増強されているか御存知の上での発言でしょうか。

新幹線にしても現在増備重ねてざっくりと言って東海道で約120編成程度。このうち中部管内を走行している編成数は限定されますし、常時最大輸送力で運行しているわけではありません。

浜岡が計画された際の想定車両は0系ですが700以降の車両とは消費電力に雲泥の差があります。炉の出力も1号機とABWRでは3倍の差があります。

http://d.hatena.ne.jp/tetsumogura/20080904/1220523918
あまりネット上の転載記事は使いたくありませんが、これを元にすると現東海道新幹線の電力消費量は130/3=44万KW程度で全編成出力の7~8割の間と言った所でしょうか。浜岡の1号機程度の代物ですよ。ま、ベース火力である原子力が夜間動かない鉄道にどの程度適正があるかも疑問なんですが。

>長大なトンネルや高架橋の建設に必要な資材である鉄鋼やセメントの製造工程で発生するCO2の排出量は半端じゃありません。

この種の交通インフラの場合、一般的に言ってLCAで大きな比率を占めるのは運行の際発生するCO2ではないですか。そう思って探したところ、下記の論文がありました。

http://www.jstage.jst.go.jp/article/lca/2/2/2_166/_article/-char/ja
「公共交通整備計画評価へのLCA適用:超伝導磁気浮上式鉄道を例として」

の4.2節によると耐用年数60年、車両寿命20年で走行段階からの排出が89%を占めるとあります。インフラ部は9%に過ぎません。各時代別の建設技術の向上は見込んでいませんが相当な進歩がありますし、建設機械自体も省エネ化が進んでいきますから実際にはこの推計以上になると考えられますね。

貴殿がどのような根拠に基づいて上記の意見を述べたのか、是非説明を頂きたい。

貴殿の社会関係の記述には一目置いている点もありますが、このような根拠不明の技術情報を出しての議論がよく見受けられます。得意分野は経済関係なのでしょうからそこに注力して執筆する方が良いのでは無いですか(もっとも、所澤秀樹などを真面目に採り上げている時点で技術面に大して期待はしていませんが)。

>CO2削減が目的なら伊丹廃止が先
一応この点についても述べておきます。
まず、廃止を主張した橋下知事の政治思想・手法は明らかに貴殿のそれと反対であり、公表から一月もせずに村山社長や神戸市長に叱責されて引っ込めました。その点についてどう思われるのか。なお、神戸空港を無理押しした原因を作ったのは宮崎市長の風見鶏であり、神戸案や大阪湾沖案を潰して遠隔の泉州沖に関空を造ったのは革新自治の所産ですよね。伊丹周辺自治体の転向に至っては何をかいわんやです。
それもいつも通り東海と国の責任ですか?

>中国だってそれは理解できるはず
あの専制独裁超格差社会に希望的観測ですか。目眩がしますな。そのような政治的な統率がとれず好戦的な社会と相互依存を強めるなら、別の地域に農業投資すれば良いだけの話ではないですか?投資の危うさを指摘するのが貴殿の得意技でしょうに。リベラルの理屈を装った満州国の再来ですか?確かあの時も口上はみんなで豊かになろうでしたよ。

Posted by: 通りすがり | Friday, November 07, 2008 at 11:51 PM

言い忘れてました。景気の話もここでされてたのですね。

>燃料費高騰に苦しむとされる農業、漁業、運送業への支援が謳われているんですが、運送業への支援を今言うならば、なぜに道路特定財源の暫定税率を強引に復活させたのでしょうか

で、暫定税率廃止論の根拠だった原油高はどうなりましたか?

>また高速道路料金の値下げで道路の借金返せるんかい。

全て貴殿が推奨されてきた民主党が以前から大々的に主張してきた施策です。政権交代がなされれば現在以上の規模で実施される見通しです。小沢は経世会の出身ですし現在も政治手法としては捨てていません。主要労組が反対する内容でも無いです。

私も今回のばら撒き政策には批判的ですが、民主党案はもっと規模が大きかったですよね。最近もさっさと選挙をやれだの民主党支持を散々煽って来た貴殿には、ブログ読者に対して説明する責任があります。最近御執心の農業についてもそうですね。その程度の政策比較は経済誌ならどこでもやっていることは御存知ですよね。貴殿が批判する経済誌でもその程度の編集は行うということです。都合の悪いことから逃げてないでその点について「それでも民主党を支持する理由」とでも題して日記の一つでも書かれたら如何ですか。


もっとも、経済アナリストなんて思想の如何を問わずごまんと居るのに、それらを無視してマスコミ批判をする思い上がりぶりも疑問なんですがね。貴方がよく自慢してる「○○を以前から当ブログで指摘してきました」も殆ど雑誌と新書のコピペじゃないの?特にエコノミストと岩波・筑摩でよくみかけるんですけど。文献もろくろく挙げてないし著者に失礼ですよ。

Posted by: 通りすがり | Saturday, November 08, 2008 at 12:11 AM

浜岡云々のくだりについて、算定根拠は特にありません。技術情報の類いは多数発表されておりますが、確定数値で議論できる状況には程遠いのが現状ですので、あくまでも議論の目安としての話です。

ただ貴方が示された情報も、あくまでも試算ですよね。実際には不確定要素が多いので、あまり厳密な議論をしても、異なった前提、異なった仮設に基づく異論は多数ありえます。そんなもんぶつけ合ったって水掛け論になるだけです。LCA論文に関しても、あくまでも目安でしょ。

ただしリニアの輸送力が追加されることによる需要動向如何で、乗客1人あたりの電力消費量はバラつくわけですから、同等のエネルギー効率を維持するために、リニアだけで現状の3倍相当の需要が純増しなければならないわけで、あり得ない話であるという指摘は間違っておりません。現行新幹線の輸送量水準は変わらずにリニアだけで3倍の需要を捌かなければならないんですから、かなりアホらしい話ですよね。

あと伊丹問題ですが、伊丹の代替空港として関空を整備しながら、伊丹を廃止しなかったことが、問題を複雑にしていることは、以前から指摘していることであって、橋下知事とは無関係です。

またあくまでも現状の輸送需要への対応を前提に、CO2削減をするならという話をしているんであって、神戸を含む関西3空港の処遇についてのリアルな話とは別の論点です。加えて伊丹空港周辺自治体の転向については、むしろ同情すべき点があると考えておりますが、詳しくは下記で。
http://btrainj.cocolog-nifty.com/hasirundesu/2004/12/post_2.html

>>中国だってそれは理解できるはず
あの専制独裁超格差社会に希望的観測ですか。目眩がしますな。

貴方が中国がお嫌いなのはわかりました。統治に課題を抱える国であることも仰るとおりです。しかし私が申し上げているのは、リカードの比較優位論の話であって、両者が余剰を交換することで、交易の利益が生まれるというのは、常識的な経済学の古典的学説であり、一般教養レベルの話ですし中国も理解しているという意味です。

>で、暫定税率廃止論の根拠だった原油高はどうなりましたか?

ひどい誤解ですね。暫定税率廃止は、今年3月に暫定税率が期限切れとなるから、見直そうということだったはずです。政治課題だった道路特定財源の一般財源化の議論を進める上でも、避けて通れない議論ですが、3月末の失効から1ヵ月で衆院再議決で強引に復活させておいて、道路特定財源の一般財源化はやるという方が、よほどわかりにくい議論ではないでしょうか。

高速道路料金の値下げにしても、道路公団民営化で、40兆円を超える高速道路の借金を料金収入で償還させる枠組みを作っておいて、それを値引きするというのはおかしいですよね。償還計画がずれないんですか。

あと私は民主党とは無関係です。主張が似ている部分はあるかもしれませんが、たまたまでしょう。経済誌は私個人はエコノミストは読みません。東洋経済とダイヤモンドはよく読みますが。ですからコピペのしようがありません。

加えて出典明記は、必要に応じては行っていますが、匿名投稿の貴方に指摘されるとは思いませんでしたが(笑)。

Posted by: 走ルンです | Saturday, November 08, 2008 at 01:07 PM

>浜岡云々のくだりについて、算定根拠は特にありません。

それではお話になりませんね。貴方は嘘と書いているのですからある程度の数値根拠は必要です。

ていうか原発の出力の変遷なんてぐぐればすぐ出てくるレベルの情報なんですが。昔より3倍以上出力向上していたことを知らないとはね。しかも一箇所の原発に設置される原子炉は1基ではない。恥ずかしいですね。要するにバカなんですよ貴方は。

それと、水掛け論になることを承知で表題をつけられたということでよろしいですか。それは自己否定のようなものですね。あと色々と仰いますが、比較するなら、執筆者である貴方自身が幾つかの事例を引っ張るのは当然ですね。私は土木関係の雑誌もよく読みますが建設の際のCO2を高く見積もった論文を読んだことがありません。大方は運用中の排出がメインとしているはずですが。

>同等のエネルギー効率を維持するために、リニアだけで現状の3倍相当の需要が純増しなければならないわけで、あり得ない話であるという指摘は間違っておりません。

まず需要3倍という前提は貴方しか言ってないんですね。

http://ecotransport.jp/presentation/kasai/index.html
例えばこれを御覧なさい。東海自身が東海道新幹線のサービスアップで新幹線からの転移が前提としている。リニアで新幹線より消費電力は増加するが、航空機よりは小さいと言うのが東海の趣旨ですね。また東京対大阪他の輸送はその全体を見て排出見通しを立てなければならないというのは道理です。貴方が指摘された原発については依存率により変化するという見解です。


東海は述べていませんが、既存の新幹線のポテンシャルを使いきった状態で航空機の運行速度だけが伸びると排出量が増えエネルギー的にも非効率になります。所詮旅客機のジェットエンジンはコンバインドサイクルの火力にはエネルギー効率で永久に勝てません。つまり、同じ石油エネルギー供給であれば航空燃料より火力発電で渡す方が経済的です。旅客機自体も高速化を志向してますが、燃費が増大するのは新幹線とリニアの関係と同じです。航空機も新幹線も手を加えないということであれば、移動に要する時間制約は現状のままです。

>常識的な経済学の古典的学説であり、一般教養レベルの話ですし中国も理解しているという意味です
貴方はリカードなんて書いてましたっけ?そういうことは書いてから言うと初めて効果があるんです。それと特に古典経済学で問題になるのは、常識の裏には色々な前提が存在するということです。つまり状況によって非線形に物事が動くから教養レベル以上にはなりえない。貴方が以前プッシュしていた行動経済学もその欲求から生まれた。

しかもそうした諸処の前提が中国のような発展途上国では果たされていないケースが多いのに一人搾取と時代錯誤な持論を展開していたのではないでしょうかね。
これは好き嫌いの問題とは別物です。
あと中国共産党のエリート層が常識的古典経済学に明るいという根拠は?思考に制約を受けていると考えるのが自然ですね。

>あと私は民主党とは無関係です。
貴方は度々選挙やって自民党挿げ替えろだの民主党政権期待だの書いているのですから支持者とみなすのは当然です。私だって党員だろうとか書いた訳ではないですし。その貴方に民主党の道路政策や財政政策の問題点や日常の主張とのずれを聞いて何が悪いのでしょうか?

>加えて出典明記は、必要に応じては行っていますが、匿名投稿の貴方に指摘されるとは思いませんでしたが(笑)。

なるほど。貴方は現実世界でも走るんですの名前で活動されているという事ですか。それと、投稿者が匿名であってもどの文献を引証しているかは明記が必要ですね。京王の120km運転予定や副都心線のときも書きましたがそういういい加減な姿勢がデマの垂れ流しにつながるんです。

副都心線についてはレスを忘れてましたが、橋本末期から小渕政権期になされた免許、都市計画決定、認可等の日時、設計協議の完了日時は下記に纏まったのがあります。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5200/tm/rekishi2.html

石原都政1期で副知事だった青山やすしの肝いりで出された『首都圏計画地図』や鉄道誌の紹介記事より90年代末に都の意向が働いた形跡はありましたが、小泉の時には既に大方の準備は終わってました。やっぱり間違いですね。青山の思想は都官僚によくいるストック重視主義ですから再開発云々の笛吹きとは発想の次元が違います。都により再開発を企図したのは東新宿近郊の住宅展示場跡地で今も更地のままです。また、営団民営化の閣議決定自体も4回ほど時期をばらけて行われているんですよ。SUBWAYを読むと営団側は否定的だったようですが。その意味でも貴方のやったことは事実の確認を行わない歴史捏造ですね。

Posted by: 通りすがり | Thursday, December 18, 2008 at 12:21 AM

かなり間をおいて、反撃材料を漁ってきたようですが、論旨は単純です。貴方も認めるように、リニアは航空からの転移よりも、現行新幹線からの転移の方が多いことをJR東海自身が認めているわけでしょ。とすればCO2排出量の総量は増える道理ではないですか。こんな簡単な計算問題もできないんですね。お話になりません。

Posted by: 走ルンです | Thursday, December 18, 2008 at 10:29 PM

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