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Wednesday, July 08, 2009

JR福知山線事故で山崎社長を起訴したものの

問題山積の起訴と申し上げておきます。まずは報道チェック。

JR西の山崎社長を在宅起訴 福知山線脱線事故
現職社長の起訴は異例ですが、当の山崎社長は辞任を表明、事故の予見可能性を否定して争う姿勢です。
JR西日本の山崎社長、辞任を表明
検察の起訴事由がATS未設置ということで、事故の予見可能性とそれを踏まえた不作為となるわけですが、事故を矮小化していると言わざるを得ません。より重要なのは、企業の過失責任をどう問うかという視点です。

この辺はあれから2年の福知山線事故で明らかにしたことですが、その視点からすると、事故後に社長に就任し、安全対策に走り回っていた山崎社長だけの訴追はバランスを欠くものと言わざるを得ません。問われているのは法人格を持つ企業の不法行為に対する経営トップの代理処罰ができるかどうかです。この辺は経済活性化のための規制緩和を行う上で、セットで考えるべき部分ですが、事前規制で企業活動を萎縮させるよりも、事後的に強固な処罰をするいわゆる法化社会の議論として考えるべき事がらです。日本の司法は世界標準からは程遠いですね。

あとATS設置は、事故時点では設置義務は法定されていたものの、設置基準は定めがなく、あくまでも事業者の自主的判断によっていたわけで、事故の予見可能性を争うという検察の姿勢ゆえに、山崎氏も争う余地があるんです。皮肉な話ですが、現場のヒヤリハット、事故に至らないインシデントの現場報告が十分に行われていなかったJR西日本においては、経営幹部が危険性の認識を持たないのはある意味当然なんで、組織が機能していなかった場合の経営責任の判断をこそ司法には求めたいところです。

というわけで、参考記事として事故調最終報告書を巡る記事2件を挙げておきます。

速報! JR福知山線事故調最終報告
JR福知山線事故最終報告書続報

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