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Saturday, September 03, 2011

アキカンの後始末

やっと終わったアキカン政権ですが、昨年6月に発足した当時から、問題点を指摘してきた当ブログです。参院選前の段階でこんなエントリーをアップしておりますが、悲しいかな当時の見解が見事に的中している事に驚愕します。

エントリーで取り上げた項目に沿って見ていきます。

>環境・エネルギー
1日付日本経済新聞のトップ記事で、仙台市にエコタウンを作る構想が取り上げられました。仙台市と企業20社の共同事業として、津波で被災した農地にソーラーパネルを設置し、その電力で野菜工場を運営しようというもので、結構な構想なんですが、震災復興特区制度の活用や、3次補正予算の獲得を睨んだもので、ややキナ臭さのある計画です。逆に言えば震災復興をネタにしないとできないというところに、産業構造の硬直化した日本の現状が透けて見えます。再生エネルギー法の問題点は既に指摘しておりますので繰り返しませんが、この構想では特区申請して農地を保全する意図も含まれますので、大規模ソーラー発電を農地のまま実現して、固定資産税負担を抑制することになると考えられます。震災が新たな利権を生み出す構図という意味で、全面的にウェルカムとは言い難いところです。

>健康大国
結局何も進展していません。

>アジア経済
3.11の福島の原発事故と中国の高速鉄道特許申請中国高速鉄道の事故で冷や水を浴びせられました。「インフラ海外展開」も、製品輸出の延長線上で考えていては失敗します。と述べたとおりです。また後にTPP加盟問題が持ち上がりましたが、結局政府内をまとめられず、協議に参加する事はできておりません。官僚が操縦する政権では実現不可能です。

>観光・地域活性化
PFI見直しは実現し、震災復興のために被災地自治体への行政手続き面の支援など、現実的に動き始めておりますが、成果が現れるまでは時間がかかりそうです。国も自治体も財政が逼迫する中、民間資金活用(PFI)が今後重要になるだけに、震災復興事業を梃子に、制度の活用が進むならば良いですし、地方土建業による観光業や福祉施設運営への参入など、地域の産業構造に変革をもたらすには時間が必要です。

>雇用・人材
何も有効な対策を9打ち出せておりません。寄付金税制も進展なしです。いかがわしい議論は進めようがないんですね。

>金融
中小企業モラトリアム法も、結局支援の期限切れと共に倒産にIたるケースがほとんどで、無意味な延命だったことになります。大手メーカーの下請けならば、必要に応じて親企業に支援させれば良いですし、適度な整理淘汰がなければ、生き残り企業の残存者利益すら奪うことになり、産業構造の転換は進みません。

そして野田新首相の公約?は増税ですが、一方で安住新財務相は、成長戦略としてインセンティブ重視として法人減税にも意欲を見せますが、法人減税の議論は破綻しております。よく引き合いに出されるスウェーデンの法人減税は、あくまでも政策減税の廃止による課税ベースの拡大で実現したもので、政策減税の恩恵を受けてきた古参の大手企業の特権を剥奪して、新興企業や外資系企業の参入を容易にしたものです。その結果課税を逃れていたゾンビ企業が淘汰されて産業構造が転換し、高い経済成長を実現したもので、法人減税そのものが成長に寄与したものではありません。スウェーデンではリーマンショックによるGMの再建で切り捨てられたサーブ自動車を救わず、結果的にドイツのオペル共々イタリアのフィアットに買い取られましたが、市場に淘汰された企業は救済しないというスタンスを徹底させております。

元々法人税は利益に課税されるもので、法人税を減税しても企業の内部留保を増やす意味しかない事は、上記エントリーでも指摘しました。法人税率を下げるだけでは成長には寄与しないわけで、スウェーデンのように既得権益を引き剥がすから構造改革になるわけです。しかし実際はたった5%の減税財源の一部を欠損繰り越しの制限など政策減税の見直しで生み出したことさえ、実質減税でないとして財界から反対の大合唱が起き、無知なメディアはそれを後押ししました。この辺も悲しいかな予想通りの展開でした。

というわけで、消費税を上げて法人税を下げる議論は成り立たないわけです。日本と同様に法人減税を求められているアメリカですが、ブッシュ政権時代に論点整理が行われて、その中で法人付加価値税という注目される概念を明らかにしました。これは人件費を含む企業の生み出した付加価値に課税するもので、課税ベースを最大にすることで税率を下げる効果が大きいと同時に、欧州型付加価値税のように、仕入先企業に課税された分はインボイスで控除される仕組みとなり、透明性も高まります。加えて所得税や消費税も付加価値型課税とすることで、課税構造がシンプルになり、課税コストが削減され他国との租税協定も組み易くなるなど多くのメリットがあります。後を引き継いだオバマ政権で法人減税についてどのような検討がされているかはわかりませんが、TPP交渉でも租税問題は取り上げられているはずですから、それと整合的な内容になると考えられます。

一方で消費税で曲がりなりにも付加価値課税もどきの制度を持つ日本ですが、零細企業の手続き簡素化という意味不明のロジックでインボイス方式は採用されず、いわゆる益税問題を抱える似て非なる付加価値課税となっております。インボイスは税務署に届け出た課税事業者しか発行できませんから、インボイスが控除の証拠として一種金券的な働きをすることで、非課税事業者が取引から排除され課税逃れが防げることで、透明性が確立し課税コストが下がるのであって、日本の制度では非課税事業者が排除されないばかりか、見なし課税という制度で取引の連鎖の中に非課税事業者がいても課税仕入れと見なして仕入額の5/105を控除できます。これを悪用して課税事業者に非課税事業者並みの仕入れ価格を強要することもできますから、サプライチェーンの頂点にいる大手製造業にとってはかなり大きな節約となります。それでいて輸出戻し税制度により、輸出時点で消費税分は輸出企業に戻されますから、大手メーカーは仕入先にディスカウントさせた果実を国から戻し税の形で二重に受け取っているのです。零細事業者の免除どころじゃない益税問題ですが、財界が殊のほか消費税率アップに熱心な理由もわかります。元々域内で面倒な操作が不要な欧州型付加価値税ならば、同様の制度を持つ国同士では輸出戻し税は不要となり、制度が簡素化されます。ということは、仮に日本がTPP加盟を希望したとしても、租税問題がネックとなる可能性があるという笑えない状況もありうるわけです(笑)。

もう1つの論点として、歳出の見直しはどうなっているのかという点もあります。既に2012年度予算の概算要求基準がメディアに取り上げられておりますが、菅政権末期のメディア露出は明らかに財務官僚のリークによるものです。それによると社会保障を除く一般財源は一律10%削減の一方、震災復興関連予算は別枠で上限を設けないというのです。これで何が起きるかといえば、2010年度本予算でカットされた農業基盤整備事業がTPP対策で補正予算で復活したように、無駄な歳出が増えるだけです。財務省は既に増税シフトの歳出増を織り込んでいるわけです。つまり震災復興の理屈付けさえできれば何でもありということです。

そのせいか震災で寸断されたJRと三陸鉄道の三陸沿岸部の鉄道の復興と、復興事業に名を借りた直轄事業としての三陸道建設が既成事実化しておりますが、高台移転や漁港集約などの復興の青写真次第で流動的なはずですし、特に鉄道に関しては、地元バス事業者にとっては鉄道の空白で空前の好業績となっております。特に福島交通と共に経営破たんしてみちのくホールディングス傘下にある岩手県北自動車にとっては、思わぬ巡り合わせですが、2014年に予定される三陸鉄道の運行再開後はまた零細な過疎バス事業者に逆戻りすることになりますが、それで良いのかについて地元でコンセンサスはあるのかは疑問です。特に集落移転を伴う場合、線路や駅も移転となるでしょうけど、ただでさえ複雑な地形の現地で、整合的な復興計画が実行されるのか、疑問を拭えません。

例えばJR北海道が開発を進めるDMVの利用ということも考える価値があります。DMVならば細切れに復旧した線路を道路でつないで輸送ルートを確保できますし、その中でバス事業者との連携の可能性が開ければ、最終的に普通鉄道としての完全復旧に至るとしても、地域の交通網は使い勝手の良いものになると考えられます。このあたりは感傷に囚われずに冷静な意思決定をしてほしいところです。

交通インフラに関しては、2009年に神戸電鉄粟生線の対策協議会を発足させ、2011年度中に存廃を判断するとしており、人口減少の影響で大都市圏ですら末端は厳しい状況です。まして過疎地のローカル線を何も考えずに復興しても、数年後に存廃問題が起こるだけというのが現実です。ところが復興予算をつけても役人は誰も責任を取りません。増税ありきの議論ではこうなります。

神鉄粟生線の場合、JR加古川線の電化で利便性を高めたことと、元々神姫バスの西脇急行線が第二神明―阪神高速経由で三宮に直結していて、更に阪神高速経由で座席定員製の恵比寿快速線の開設で乗客シフトが起きるなどしており、廃止已む無しの状況にあります。仮に廃止されれば、既に三木鉄道が廃止された三木市は鉄道不在となる可能性もありますが、山陽道と中国道も通っており、同じ阪急阪神HD傘下の神姫バスに地域交通を一元化する可能性は否定できないところですが、だからといって神鉄粟生線を補助金で延命する事は無意味です。それこそ高速道路を無料化してくれた方がマシということにもなります。

というわけで、増税の議論がどうなるか、国民として注視していきたい所です。

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Comments

毎度楽しく読ませていただいております。
あのアキカンはリサイクルは可能なんでしょうかね。
さて、冗談はおいておいて仙台市にエコタウンを作る構想については現地では話半分でみています。
正直、補助金まみれに近い状態になるのがわかっているので私はあのプランには賛成しかねています。
以前、お話いただきました沿岸部の一部土地代の先行高騰も絡んで正直きな臭いと思うのです。
とはいってもあれだけの広範囲にわたって塩だらけになってしまうと、確かに稲作以外の模索も考えなくてはいけない面もありますし、現在、被災地全般で震災復興と銘をつけたニュースには非常に反対しずらい雰囲気もありちょいとつらいです。

三陸鉄道のDMVの利用については私もありじゃないかなと考えてました。
実際のところ三陸鉄道沿線では既に病院などが高い位置に動いてしまっている例が散見してまして、かわいそうではあるのだけれども三鉄の路線の移動動線と、市民が必要とする移動動線がずれてきていたんです。
その意味でも三鉄にDMVをもたせてみたらというのは一つの視野としてありじゃないかと思います。
それにしても、震災以降の三鉄のバイタリティには驚かされっぱなしです。存亡の危機感あってだとおもいますが、今の三鉄ならDMVの面白い使い方とか編み出してくれそうで、(三陸の知人には人事で申し訳ないともおもいますが)個人的知的な好奇心をそそられるところもあります。

すみません、一寸のコメントのつもりが長くなってしまいました。

Posted by: 幻月 | Tuesday, September 06, 2011 at 07:45 PM

コメントありがとうございます。エコタウン構想キナ臭いですね。そもそも民主党代表選を巡るNHKの意図的と思える大誤報http://t.co/p9sQZ0Dもあり、09年の政権交代の原点を忘れて本格的な政権党に成長したというべきでしょうか(怒)。

三陸鉄道に関しては、本当に展望が見えませんね。DMVも手ですが、集落の高台移転で駅周辺が無人地帯になるならば、それを逆手に駅数を絞って集落へのアクセスはバスにフィーダー輸送を委ねてスピードアップを図るというようなこともあり得ます。元々線形は良いですし。

神戸のような大都市の近郊鉄道ですら存続が難しいご時勢ですから、機械的に復活させて数年後に存廃が問われるような事は避けて欲しいですね。

Posted by: 走ルンです | Tuesday, September 06, 2011 at 09:39 PM

返答ありがとうございます。

三陸鉄道は震災前から赤字になってましたしね。
トンネルたちはほぼ無事のようですし、残留資産をうまく生かして欲しいものです。

Posted by: 幻月 | Tuesday, September 06, 2011 at 09:59 PM

DMVにするくらいならバス転換した方が良いと思います。
運休中の既存の鉄道路線はバス専用道路につくり変えて、移転後の道路と組み合わせて運行した方が低コストで技術的なハードルも低いはずです。

JR北海道の例も含めて、バス転換と比べたときのDMVのメリットがいまいちわかりません。
DMVは自動車ベースなので特段環境に良いわけでもなく、路線バスでも専用道路があれば鉄道と同程度の定時性は確保できます。安全性にしてもDMVは軌道回路が使えないのでGPSによる保安システムになるようですが、バス専用道路でも同じものが使えるはずで、わざわざ開発に金をかけて鉄軌道上を走行する必要性に疑問を感じます。

Posted by: yamanotesen | Saturday, September 10, 2011 at 12:19 AM

DMV導入に関して、三陸鉄道は幾つか適した要素があります。

1つは津波でも無事だったトンネルの存在です。極端な話トンネル部分だけレール上を走る形でも、当面のサービス提供には問題が少ないということです。特に南リアス線の場合、明かり部分に駅がある路線形態で、その駅部分が根こそぎ津波にやられてますから、復旧に手間取っているわけで、DMVならば短期間でサービス再開が可能と考えられます。逆に非電化路線規格の断面積の狭いトンネルですから、バス化した場合トンネル区間は交互通行の必要があり、折角のトンネルを有効活用できない恨みがあります。

軌道回路の問題は、JR北海道の釧網本線の試験運行では閉そくキーで進行方向を指定する方法でクリアしております。自動踏切の列車検知の問題はありますが、それだけならば光学センサーでも対応できますし、トンネル部分の運行ではどのみちGPSはそのままでは使えませんから、閉そくキー方式で特段問題はないと考えられます。

またオンレールの場合の方が巡航速度を無理なく上げられるという点もあります。線路跡を舗装したバス専用道はかつての白棚線でも見られ、生活道路との平面交差も構わず爆走しておりましたが、今考えればかなり危険な運行形態でした。

一応DMVは定員25名の車両を4連まで総括制御できるシステムですから、キハ単行のワンマン列車と同等の輸送力はあります。ただし貫通路はありませんので、現行法ではワンマン運行は不可ですが、非電化規格とはいえ旧国鉄の建築限界に則って作られた線路をマイクロバスサイズの車両で運行するわけですから、停止すれば車両側方に避難路を確保できるわけで、とりあえず特認で対応する事は可能でしょう。

また在籍する36形車両も既に経年27年のベテランですし、早晩新車と代替を考える必要もあり、当面低価格なDMVでつなげば、本格復旧に合わせて新車投入といった展開も視野に入ります。

Posted by: 走ルンです | Saturday, September 10, 2011 at 04:07 PM

復興事業に名を借りた直轄事業としての三陸道建設が既成事実化、
というのがありますが三陸道そのものまで否定されるのでしょうか?
震災復興関連予算は別枠で上限を設けない、といったことを逆手にとった動きもあるでしょうが、巨大な災害によって破壊されたインフラの復旧や再構築の可否は別の問題です。

鉄道に関しては、地元バス事業者にとっては鉄道の空白で空前の好業績とのことですが、
それが住民にとって鉄道による復旧よりも望まれていることを示すわけではありません。
三陸鉄道の復旧と岩手県北自動車が特需を失うことを絡めた議論も問題のすり替えにしかなっていませんか?
それとも、バスの方がずっと便利だとか、鉄道を排してバスによる交通に一本化したほうがよいといった議論が地元から出てるのでしょうか?
神戸電鉄のような大都市の鉄道さえ廃止が議論されることの例示も違和感を受けます。

経済性は前提ではありますが、鉄道の復旧の有無は地元の人々の心理的な面へのプラス面、マイナス面への影響も考える必要があるでしょう。
私は、採算が合わなくとも、鉄道の復旧は行うべきであると思います。
街がそっくりなくなり、土台しかない惨状は言葉では言い表せるものではありません。
その中には肉親や知人を多数失った人も大勢います。

感傷に囚われずに冷静にとは言いますが、この度の大災害においては国全体が復興を推進する姿勢が必要です。その意思を示すもののひとつとしても鉄道の復旧は象徴的ですし、人々の復興への動機付けにもなり得ます。そういう意味で感傷も必要でしょう。

結局、地元が必要としているか否かに尽きるものですが、
復旧する鉄道をどう利用していくかを決めるのもやはり地元でしょう。
DMVの利用は有益かもしれませんが。
ただ、DMVはルート変更の調整等によって相当長期に渡り不通になる区間への適用だとか、駅から離れた施設への乗り入れといった目的があればでの話でしょう。
折りしも(2012年2月)、鉄道復旧を明言していたJR東日本ですが、その幹部が軌道バスによる復旧意向をリークし、その後説明をうけた地元岩手では、その場で鉄道による復旧を議決しました。

ヨーロッパには第二次大戦で破壊された街並をそっくりそのままに復元した都市もあると聞きます。復興というのは上辺の経済性だけで議論できるものではありません。
未曾有の災害だったということへの認識がもっと必要なのではないかと感じました。

いつも面白く読ませていただいていますが、地元として承服しがたい論理も散見されましたので投稿させていただきました。

Posted by: だい | Sunday, February 26, 2012 at 01:08 PM

コメントありがとうございます。またご意見ありがたく承りました。

震災復興は必ずしも順調とはいい難い中、三陸道の建設が地元で広く合意されているのならば、私がとやかく言う問題ではありませんが、別のエントリーでも指摘したように立派なインフラができても被災地の産業が再生されるわけでも被災者の生活支援になるわけでもありません。

むしろがれき撤去が国の費用でできる事に引き摺られて、生活道路など生活圏の小規模工事が人件費の上昇で入札が不調となるなどしております。そういう中で三陸道のような大規模工事を行えば、人件費、機材費、資材費の上昇がますます小規模工事を追い込む事も考えなければなりませんので、場合によっては事業着手を遅らせる判断もありえます。その辺がどうもチグハグになっていないかということが心配です。

また三陸道は整備される事が決まり、三陸鉄道も国の支援で復旧が決まったものの、結局全業黒字のJR東日本の復旧支援はなされず、地元の復興計画との整合性の問題もあって遅れておりますが、地元が鉄道の復旧を望むのであれば尚更、三陸道を急いで整備する意味がよくわかりません。内陸部の高地に高規格国道が通り、その沿道に復興集落が集まったとすれば、その上鉄道も内陸部に新設するとすれば、申し訳ないですが、それだけの需要があるのか、立派なインフラができて人口は流出ではやはり問題です。この辺が被災地でどの程度議論され共有されているのかは必ずしも自明ではありません。

優先すべきはやはり被災者の生活再建であり、そのためには地元に留まるのか他地域へ転出するのか、また留まるならば産業の復興や新産業の創出も視野に入れなければなりませんから、タブーとせずに多様な議論多様な選択肢の中で決めていくことが重要で、その結果如何でインフラ整備、復興の考え方も多様なものになるのではないでしょうか。

もちろん鉄道復旧を地元が望みそれが実現できるならば良いのですが、同じ鉄道の復旧でもJRで難しいならば公的支援を前提に三陸鉄道へ移管するという考え方もあるわけですし、言いにくいですが鉄道を諦めるのも場合によってはあり得る判断でしょう。いずれを選択するにしても、地元で納得感のある解決がされるべきであることは言うまでもありません。ご意見感謝いたします。

Posted by: 走ルンです | Sunday, February 26, 2012 at 11:15 PM

ご返事ありがとうございます。
三陸道のような大規模プロジェクトや瓦礫処理の受注が進行する一方、
住民の集団移転や仮設住宅の不具合の改善など、
直接生活に密着する事柄は不十分なことは言えると思います。
ある意味、復興予算が食い物にされているというのは否定できません。

どこにどう街を再建していくかが決まらなければ、インフラも生かすことはできませんし、
鉄道に限れば、駅の位置がその路線の価値を決定付けてしまうことを考えても、
安易に現行ルートで復旧させることは将来に禍根を残すことになるでしょう。

まさに、街づくりの問題であり、地元の人々がどうしたいかを最優先に速やかに決める必要があります。
そして、もし、地元が公共交通として鉄道を使いたいと希望するのであれば、
その支援をは惜しむことはないようにしてもらいたいと思います。
国の支援なしには不可能なことですから。
経営主体の議論も必要でしょう。まさか、破壊された設備を有償でということはないでしょうから、県がJRから無償で引き受けて復旧するといった方法もあるかもしれません。
JRに一定の復旧を求める余地もあるかもしれません。

もっとも、移転はしたいが自己資金では足りず、国に十分な支援もないためにことが進んでいないのが実態ではないかと思います。
この場合、鉄道の復旧以前の問題で、事態は深刻なままと言えます。
もっと優先してやるべきことがあるのではという指摘はもっともな事だと思います。

国に本気で被災地を復興しようと言う意思は見られず大変残念な状況でありますが、
粘り強く地元の意向を継続して主張していきながらも、
できることを積み重ねていく他はないと思います。

Posted by: だい | Monday, February 27, 2012 at 12:23 PM

重ね重ねのコメントありがとうございます。

現地でいろいろな不具合が出ているという話はネット上でも流れていて、いろいろ思いはあります。

がれき処理と放射能の除染が国費でできるということで、大手ゼネコンが動いて職人さんを囲い込んでいる状況があるようです。がれき処理も除染も必要な事ではあるのですが、それが復興の妨げとなっているという困った状況です。

またがれきの受け入れ問題で他地域の自治体をも巻き込んで日本中で騒ぎになっております。放射能汚染問題もありますが、重要なのは、そもそも発生しているがれきの量の多さで、自治体の処理能力を超える水準にあります。本来処理能力を勘案して優先順位をつけていくのは国がやるしかないですが、予算をつけただけで事態を悪化させています。"絆"で誤魔化して欲しくないですね。

何だか最近こんな話ばかりなんで気が滅入って、言いたいことは山ほどあるのに考えがまとまらず悶々とした日々です。そういう意味で地元の声を直接届けていただいた事に感謝です。非力ながら情報発信はつづけなければと励まされます。

Posted by: 走ルンです | Monday, February 27, 2012 at 10:32 PM

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