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Sunday, April 06, 2014

目くじら立ったいくじなし

いくじなし!・・・クララが立ったワイワイ―ってそれハイジですから。

イミフなノリツッコミ失礼いたしました^_^;。タイトルに引っかけたただのシャレです。m(_ _)m

ってわけで、STAP細胞騒動が妙なことになっています。

STAP論文の調査委員会が研究不正を認定 | 産業・業界 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
ネットで疑惑が囁かれ始めた2月半ばから2箇月足らずでの最終報告というのが拙速感を抱かせます。科学的な意味でのSTAP細胞の真偽の判定は、時間をかけて検証するしかないわけですが、存在を否定する明確な証拠が見つからない限り、仮説としては存続するわけで、この辺はクライメートゲート事件を経てもCO2排出による温暖化仮説が否定されないのと同じです。というわけで小保方氏は「それでもSTAP細胞は・・・」と呟いているわjけで、何だかガリレオ・ガリレイの宗教審問を彷彿させます。

カトリック司祭でもあるコペルニクスが地動説を唱えた著書「天体の回転について」が出版されたのが没年の1543年、ガリレイの宗教審問は1616年ですが、ローマ教皇庁はガリレイの宗教審問直前に「天体の回転について」を閲覧禁止としていますが、禁書にはならず、数年後に閲覧禁止が解除されています。これは当時ドイツを中心にプロテスタント運動が勃発し、ローマ教皇庁の権威に疑義が生じていたことと無関係ではないでしょう。事実ドイツではコペルニクスの地動説の最終証明といえるケプラーの第一、第二法則の発表が1609年、1618年の第三法則の発表で完結した一方で、ローマ教皇庁のお膝元のイタリアでは、ガリレイの宗教審問が行われていたわけで、また最後の宗教戦争である三十年戦争の勃発が1618年ですから、その政治性は疑問の余地はないでしょう。STAP細胞騒動にも、なにやら政治性が感じられます。

誤解のないように申し上げますが、小保方氏を擁護する気はさらさらありませんが、1月31日の演出が目立つ発表や、指導者たちによるチェック漏れなど、理研の責任があいまいなまま4月1日の発表が行われたことには違和感があります。小保方氏のSTAP細胞論文が科学雑誌ネイチャーに掲載されたというのは事実ですが、わざわざプレスを招いて記者発表するというのは、なんか不自然なんですよね。STAP細胞研究自体が理研内部でも極秘事項になっていたようですし、民主党政権時代の事業仕分けで予算が削られたりとかいろいろあって、理研自身の思惑として発表を急いだ疑いがあることは指摘できます。加えて特定国立研究開発法人の指定問題があります。

特定国立研究開発法人の候補に理研 : J-CASTニュース
政府の成長戦略とやらのために、独立行政法人では法令上研究員の報酬に上限が決まっていて、世界一流の研究者を招へいする場合のネックとなることから、規制を緩めて予算付きで優遇しようという制度ですが、今回のSTAP細胞騒動で政府の閣議決定が延期されています。つまり理研としては予算欲しさにトカゲのシッポ切りに出たとも見えるわけです。研究機関として自らの研究環境を整える必要は認めますが、いかにも政権にすり寄る姿勢はいただけません。

まして生命科学分野で、特に細胞の初期化は、iPS細胞も含め、再生医療や創薬などで将来のビッグビジネスにつながる可能性がある分野だけに、研究者間の競争も激しいですし、また特許取得による権利化という問題もあり、特許申請すれば内容は半年後に公開されるわけですから、権利化のためにはその元となる学術論文の発表と検証を事前に済ませておく必要もあるわけで、やはり理研内部の思惑として発表を急がせた可能性は否定できません。また特許による権利化のマージンは、指導者や理研の取り分が大きく、共同研究者に名を連ねた人たちの責任は問われるべきでしょう。

この辺には日本の研究者の置かれた環境にも問題があります。大学進学率が6割を超える現状で、少子化の影響で入学者が減り定員割れまで起きている今の大学ですが、社会人枠の設定や公開講座によるオープンカレッジ化と並んで大学院の拡充が進んだ結果、院生が増えて修士や博士を大量に輩出するようになった一方、研究職は狭き門で、しかも高齢でも引退しない権威者が頑張っていて、結果高学歴フリーターを大量排出するような状況があります。

またデジタル革命とネットの普及で、提出レポートがコピペで編集されている事例が増えているようですが、ネット上の多数のデジタルコンテンツが溢れている状況で、指導教員がそれを見破ることは困難を伴います。というか、共同研究者に名を連ねて実際の実験や研究は若手に丸投げして、うまく権利化されれば上前を撥ねるこうした指導教員たちにとっては、デジタル世代のコピペの蔓延を過小評価していたのでしょう。その意味でSTAP論文への疑義がネットで提起され広がっていったのもまた新しい事態ですが、理研の反応の遅さも含めて、指導者たちは事態を飲み込めていなかったのでしょう。

少なくとも小保方氏のメッセージからはコピペやデータ改変に罪悪感が感じられないことから見ると、博士レベルで理研の研究員の地位を得たエリート研究者もコピペ文化の例外ではなかったというわけで、参考文献のグラフをトレーシングペーパーに手作業で写し取って論文に添付して、敢えてコピー機すら使わない作法で論文を作ってきた世代の学者たちと明らかに異なるカルチャーを持った若手研究者への指導がうまくいかないのは無理もないところです。おそらく日本中の職場で展開されるアナログ上司とデジタル部下のミスマッチが科学研究の世界でもというわけで、ぶっちゃけデジタル音痴ですな。

もちろん実験記録の保存やデータの改ざん防止は、研究者自身を守るものでもあるわけで、そういう知恵を与えつつ見守るのが指導者の役割なんでしょうけど、それが果たせない日本の科学研究の世界に敢えて身を投じようという奇特な外国人研究者は、報酬を釣り上げても来てくれる保証はありません。その辺まで見えてしまったい一連と捉えると、成長戦略としての科学技術立国の看板は下ろした方が無難ですね。

この辺は政府に科学リテラシーが欠如している以上どうにもならないところですが、このタイミングで政府にとっては有難くないニュースが続きます。

東京新聞:調査捕鯨、日本に停止命令 国際司法裁 南極海、科学目的を逸脱:政治(TOKYO Web)
この問題に関する国内報道はほぼ「食文化を守れ」のトーンばかりですが、判決は日本が主張する「科学調査」を否定しただけの話で、その結果、事実上の商業捕鯨と見なせるのでIWCの商業捕鯨モラトリアム違反となるというだけの話です。だから科学調査の名に値する調査捕鯨の計画を示せば良いだけの話なんで、食文化云々は無関係です。そもそも伝統的な食文化を主張するならば、IWCルールで認められている生業的捕鯨としての沿岸捕鯨を主張すればよく、わざわざ船団組んで南極まで出かけて捕鯨する意味が問われているわけです。はっきり言ってこの辺のリアクションに科学リテラシーの欠如を感じさせます。

ま、これもぶっちゃけ、調査捕鯨は実際は口実にすぎないわけで、調査捕鯨を取り仕切る農水省所管の一般財団法人、日本鯨類研究所の活動資金を得ることが目的だったりしますが、この組織がまたろくな研究成果を示せていないばかりか、昨今は右肩下がりで鯨肉の消費自体が落ち込んで不良在庫を抱えているわけですから、逆に見直すチャンスでもあります。そもそも畜肉ではない鯨肉は品質が一定せず、豊かになった日本の食事情の中で、復権の可能性は限りなく小さいといえますし、ジャンルとして猪や鹿などのジビエ料理と同列と考えれば、そんなに消費される要素はないと見るべきでしょう。

敢えて言えば建前と本音の使い分けこそ日本文化って、そのオチじゃ笑えませんけど。同じことを中国がやれば反発するわけでしょ。東シナ海ガス田問題しかり尖閣問題しかり、日本が国際法遵守を迫っても、中国公船の調査とやらに口実を与えてしまうということに気づかないんでしょうか。身勝手なロジックを振り回せばブーメランのごとくわが身に跳ね返るわけですね。

というわけで、リーマンショックから立ち直ってきた世界ですが、1930年代の日本の国際的孤立に似た状況が気になります。流れから2020年が1940年を繰り返さないことを祈りましょう。浅草線短絡新線や8号線北上線などオリンピックにかこつけて予算獲得の動きがあるようですが、それどころじゃない事態は避けたいところです。

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Posted by: Lina Ostrowski | Saturday, April 12, 2014 at 07:04 AM

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