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Sunday, October 09, 2016

スイカは林檎の夢を見る?

タイトルに関係ない冒頭ボヤキ。富山市議の白紙領収書による政務加藤堂日不正請求問題が他の自治体にも飛び火しているに留まらず、現職閣僚まで暴かれてますが、法的に問題ないと居直ってます。領収書を受け取った側が日付、金額、但し書を記入すれば量数書の要件を満たさないんですが、そんな常識は国政では通用しないのか。

かつては白紙領収書のやり取りは民間でも珍しくなかったんですが、税務当局の審査の厳格化で見られなくなった一方、政治の世界では時間が止まったかのように悪習が温存されていたってことですね。税務当局の厳格化はバブル崩壊による税収減がきっかけですが、無税の政治資金には及ばなかったってこと。総務省の審査がユルユルということでもあります。加えて税収が減っているにも拘らず景気対策として毎年赤字予算を組む政治家の堕落っぷりに眩暈。反腐敗を掲げる習近平が立派に見えてしまい困りますwww。

シリア情勢がまたカオスというか。米ロの対立を招いていますが、アサド政権へのスタンスの違いが前面に出ている一方、ダーイシュ(イスラム国)は何処へ?アサド政権の反d政府勢力による代理戦争となって、シリアの何が問題だったのかさえ曖昧になり、大義もへったくれもない状況。そんな中でロシアとの領土交渉に前のめりな日本国。ホント現実が見えてない。

てなことは置いといて、いつか取り上げようと思っていたこの問題です。

新iPhoneは日本重視 フェリカもマリオも  :日本経済新聞
iPhone7にSuicaというニュースですが、アップルの狙いはアップルペイの日本上陸であって、端末を新たに設置しないために日本で普及しているFelicaシステムを採用したということなんですが、これがいろいろとややこしいんです。

Felicaチップを搭載しているのは日本向け製品だけですが、これ世界標準のNFC規格が日本で普及していないためやむを得ずです。しかも世界ではクレジットカードやデビットカードのNFC化が進んでいるのに日本では相変わらず磁気ストライプということで、カードをスキャンするだけで利用可能とはならず、FelicaシステムのiDかQuickPayの非接触カードサービスに加入する必要があります。ま、アップル自身が店舗用端末を用意しないのですから、必然的にこうなります。ただしSuicaだけは単独で利用可能ということで、JR東日本がアップルに働きかけた結果ですが、処理能力の制約から他のカードは非対応とか。

アップル自身も不本意なんでしょうけど、iPhone自身がモデルチェンジを重ねるうちに段々買い替えられなくなってきたことと、特に一時中国でバカ売れしたものの、格安スマホの台頭で苦戦し、成長余地があるのはアップル信者の多い日本だけというような状況で、JR東日本の働きかけもあって渋々というのが実際です。iPhone7のSuica対応を単純に喜べない複雑な事情です。ま、それでも新Android端末の日本対応を見送ったGoogleよりはマシなのか。でも個人的には林檎信者にはなれない私は、スルーするしかないところです。

てな状況をFelicaの生みの親であるソニーはどう見ているんでしょうか。元々工場など事業所のセキュリティチェック用の非接触個人IDカードとして開発されたFelicaですが、香港のオクトパスカードという交通系ストアードフェア兼電子マネーカードとして採用されたことで、自動改札の非接触化を模索していたJR東日本が注目し、ソニーに申し入れたのが始まりですが、この時点で準国有企業だったJR東日本はWTOルールで調達の国際入札を義務付けられていたこともあり、ソニーの尻を叩いてFelicaのNFC国際規格取得をさせたわけです。加えて短期間の普及でデファクトスタンダードを取りに行く戦略で電子マネーEdyとSuicaの一体化を提案したものの、ソニーは意図を理解できず断ります。その結果Edyは漂流し楽天の傘下に入りますが、楽天が有効利用しているかと言えば持て余しているというべきでしょう。国内だけ見ればハードとしてのFelicaは普及したものの、世界では存在感がありません。

てな状況でインドやASEAN諸国へのFelicaシステム売り込みを国も後押ししているようですが、ハイスペックだけど高コストということで、新興国への売り込みは難しいでしょう。決済システムとしては新興国ほどビットコインのような仮想通貨が使われますし、さらに銀行システム自体が未熟なアフリカでは携帯電話送金のエム・ペサと呼ばれる安価な送金システムが普及していて、Felicaのような高価なシステムの出番はなさそうです。ということで、せっかく国際規格を取得しながら宝の持ち腐れとなったFelicaシステムには大した成長性はないということですね。アップルの採用で期待する向きもありますが、逆に日本仕様を作らなければならないほど追い込まれていると見るべきでしょう。

となればアップルの未来は日本の電機メーカーののようないばらの道になる可能性もあります。アップル自身が製造部門を鴻海などのEMS企業へ外注しているので、影響を受けるのはむしろそっちかということで、アップル自身はIクラウドサービスで自立できるでしょうから、回り回ってシャープの受難という笑えない状況に。また少なからぬ電子部品メーカーが悲鳴を上げるということになります。その中には政投銀その他の政府系金融機関や官民ファンドの助けで延命しているジャパンディスプレイやルネサスエレクトロニクスなどもあり、損失が出れば国民負担です。

そう考えると、Suicaが見る林檎の夢は悪夢ってことですね。浮かばれない。

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