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Sunday, January 17, 2021

電気が足りない訳じゃない

緊急事態宣言の中いかがお過ごしでしょうか。しかしアメリカやイギリスに比べれば2桁少ない感染者数で医療崩壊が叫ばれる日本の現状はどうしたものか。要因はいろいろありますが、医療機関に占める公立病院比率が2割程度で残りは民間という日本の医療体制が災いしているようです。

政府は各病院にコロナ病床の設定を要請していますが、風評を恐れる民間病院は申し訳程度の病床数でお茶を濁し、公立病院にしわ寄せがされている状況です。民間病院では1桁の病床数しか用意されていないtころが多いですが、そのために呼吸器感染症専門医や看護師、保健師張り付かせる訳ですから、勢力場分散して非効率になる訳です。加えて経営の要請で病床を空けておくわけにはいかず、他の疾病の患者を入院させるなどしていざというときに使言えなかったりしますし、また救急車が電話で受け入れ病院を探すシステムが災いしてコロナが疑われる救急患者の受け入れ拒否も頻発している状況です。

ならば公立病院に専門医、看護師、保健師を応援に出して集中的に対応した方が効率よく受け入れられそうなものですが、その公立病院が赤字体質をたたかれて予算が縮減されてやはり対応を困難にしているという面もあります。例えば民間病院にコロナ受け入れの免除の見返りとして医師、看護師、保健師の人的支援を求めるといった対策が取られれば良いのですが、国の支援が無ければこれも難しいということで、医療制度改革で疲弊した医療体制が災いしている訳です。

公立病院の比率や状況はそれでも地域差がありますし、専門スタッフ偏在している状況ですから、そもそも国が差配するのは難しい訳ですが、ならば緊急事態宣言の発出は都道府県知事の権限として必要な予算は国が提供する制度が望ましい訳で、法制度の問題です。また当初から言われ続けてきた検査体制の問題も「医療崩壊を防ぐために検査を絞る」という謎理論で抑制されてきましたが、これも未症状や軽症の人向けの隔離施設として地域のホテルを借り上げて食事提供と医療チーム派遣で対応することでホテルの支援にもなりGo To で無理くり需要を作り感染拡大で蒸発という混乱を考えたら遥かにマシは支援策です。

Go To に関しても緊急事態宣言で県境を越えた移動を制限しても、状況が許せば県内 Go To といった形で対応するなど地方の実情に合わせた対応が可能なのに、そうした建付けになっておらず、結果的に国の迷走に振り回されてしまう訳です。政府は国民を不幸にするばかりです。

ついでながら予想通りイギリス、南アフリカ以外の地域からもコロナ変異種が見つかりました。元々不安定なRNAウイルスですから、世界規模で感染拡大すれば多数の変異種が顕れることは必然です。変異は全方位に出現しますが、生き残るのは免疫迂回などでより感染力を増した変異種となりますから、更に警戒を強める必要があります。一方弱毒化の証拠は見当たらず、今後も未知の変異種の出現を見込む必要があります。世界から人を呼ぶ五輪を止めないというのは、商業イベントの方が国民の命より大事ってことになりますが-_-;。

で、コロナも怖いけど寒さも怖いということで、先日の大雪以外にも問題山積です。

新電力、料金2倍に高騰も 需給逼迫で卸価格が急上昇:日本経済新聞
世界規模の大寒波で天然ガスの需要が上振れしており、特にLNGの調達が困難になっている結果、燃料不足で発電量が制約された結果、卸電力取引所(JPEX)の価格が高騰し、自前電源を持たない新電力の料金が跳ね上がっています。元々大手電力が余剰電力を出し惜しみしていて、市場規模が小さいため、燃料需給のひっ迫で価格が跳ね上がってしまうという構造的欠陥が明らかになったものです。

とはいえ大手電力各社は節電要請は出しておりません。その一方で企業保有の向上などの自家発電設備からの電力買い取りを進め、また地域間の連携線で大手同士の電力融通は行われており、結果的に電力不足は起きていない訳です。加えて石炭火力の重油併燃で出力アップして凌ぐなどしており、脱炭素に逆行しています。これは電力自由化に逆行する行為です。2020年実施の電力自由化で大手電力の送電部門の法的分離が実現した訳ですが、これ単なる分社ですから、親会社の大手電力のガバナンスに委ねられている訳です。

加えて先発券が認められており、稼働していない原発の容量枠は空いていますし、本来原発のバックアップ電源の筈の石炭火力の容量まで上乗せされていたりしていて、言ってみれば既得権の塊となっております。そんな中で新電力が再生可能エネルギー電源の託送を求まる場合、必要な容量アップのための送電線増強投資は原因者たる新電力に求められる訳ですから、資本力の劣る新電力は担いきれず、送電線はがら空きなのに利用できないという不条理がある訳です。

一方大手電力同士の連携線を通じた電力融通には好都合な訳で、これで電力自由化とは笑わせます。結局大手電力の既得権を守り新電力の参入障壁となっている訳です。大手電力が涼しい顔して節電要請を見送るのはこういうからくりなんですね。あと公式な連携線とは別に、東電と東北電力のエリア間には未使用の送電線が休眠しています。福島と柏崎刈羽から首都圏へ向けての送電線です。発送電分離を前倒しした東京d燃力パワーグリッドに東北電力の送電網を移管する話が進んでいるそうで、巨大送電網となりそうです。

裏には完成間近で3.11以後止まっている東通原発の完成推進の狙いがあると言われており、これに関電の美浜3号と高浜1,2号機の40年超の再稼働の条件として福井県から使用積み燃料増やさないことが条件づけられ、この関連で青森県むつ市の中間貯蔵施設への移管受け入れの決定があると言われております。裏には原発事業集約の狙いがあり、それに反発する関電に貸しを作るためとか。東電は実質国有化状態にあり、電力自由化の陰で政府の影響力を拡大する意図が透けて見えます。

新たな電力国家管理と見ることもできますが、政府は沈黙しており、実際は単なる行き当たりばったりでしょう。未だにエネルギー基本計画も明らかにされない中でトップダウンでカーボンニュートラルの方針が示されたことから、原発利権が動き出したとも言えます。リソースの集約の観点から原発集約自体は反対はしませんが、この辺は注意深く見ていく必要があります。

そしてもう1つ、カーボンニュートラルに反応したニュースがこちらです。

日本郵船、鉄道で車を大規模輸送 CO2排出半減【イブニングスクープ】:日本経済新聞
中国から中央アジアを経て中東から欧州へと通じる鉄路のちゃにあランドブリッジを利用した自動車輸送ですが。日本郵船が実施というところがミソです。

船会社にとって頭が痛いのは燃費の悪い老朽船の代替問題ですが、アンモニアや水素などの燃料動力にシフトする必要がある一方、技術開発はこれからで船舶も燃料も当面高価なのは避けられないことから、輸送の一部を鉄道に振り替えることで、老朽船を廃船して資産を圧縮しながらCO2削減を図る繋ぎの施策ということですね。カーボンニュートラルには程遠いけど、とりあえずできることからってことですね。同様に国内の鉄道貨物の見直しが進めばJR貨物にとっては老舗ですし、JR東日本やJR北海道が計画するカーゴ新幹線も有望ってことにはなります。

但しE5系ベースの10連で積載量は70t程度ということで、コキ20連の標準的な1,000t貨物列車で12ftコンテナ5t換算での積載量500tの1/7に過ぎず、運賃が高くなることは避けられません。つまり在来線貨物の代替にはなりませんが、元々積載量の少ない航空貨物に対しては競争力があると見られます。貨物もフリュグスカムの時代を拓くかもしれません。

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