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Sunday, February 14, 2021

しんきろうで2020五輪霧中

五輪組織委森会長の辞任問題が尾を引いております。

不透明プロセス、世論の離反招く 五輪組織委会長の選考:日本経済新聞
密室の謀議で首相になった人が公職を去る時も7密室でって、らしいと言えばらしいけど、流石に通りませんでした。森氏が指名した川淵三郎氏は過去の発言に問題いありとIOCからダメ指しされたようですが、そもそも辞任する森会長に後継指名の権利はありませんし、川淵氏も就任後に森氏を相談役に指名するということまで決めていたとか、もうドロドロ。個人商店じゃあるまいし。ちなみに森氏を慰留した武藤敏郎事務局長は、大蔵省ノーパンしゃぶしゃぶ事件当時の官房長で引責辞任した人物です。ポンコツ同士の身内意識なのか?

加えて昨夜の地震。震災の余震だそうですが、10年経っても大きな余震が続く現実は重いですね。家屋被災で負傷者が出てますし、発電所の停止で大規模な停電が起き、水道の被災で水道が止まるなどライフライン被害も出ています。東北新幹線は架線柱が傾いて復旧に10日以上貨化kる見込みですし、常磐道も被災しています。復興五輪を標榜していた東京オリパラにとっては最悪のタイミングです。

震災復興にとってはオリパラ関連の公共投資でヒトモノカネが取られますから、寧ろ復興を遅らせるだけというのはこれまでも指摘してきましたが、震災復興も道半ば、コロナ禍で無観客も有り得る五輪開催の意義が見出しにくい上に、大会組織委のガバナンスにクレームがつく事態で、流石に延期で追加負担を求められた企業スポンサーも不満爆発となりました。実はこれが効いたようで、国民世論の勝利と言いにくいところですが。

そんな中で小池都知事は奇妙な立ち回りを見せています。来現つに予定されているI4者会談不参加を表明しましたが、そもそも日程も決まっていない中での点数稼ぎと見る向きもあります。五輪前に行われる都議選で対立する都議会自民党への圧力ですね。実は森首相の辞任も都議会自民党の意向が働いたと言われており、総裁選で小泉政権誕生をもたらした訳ですが、自民党がゴタゴタすれば小池知事自身の国政復帰が見えてくるという訳ですね。五輪開催都市としてのダメージを国に付け替えて政局を有利にする思惑が見え隠れします。

てことで都知事としては大した実績を残せている訳ではありませんが、自分が有利になる立ち振る舞いは得意ということですね。築地市場の豊洲移転問題でも「豊洲は活かす築地は残す」という発言にも現れてますが、食のテーマパークというコンセプトは示したものの、豊洲市場の活性化のために整備予定だった観光施設は権利を落札した民間企業が反発して降りてしまいました。

タワマンたわわエントリーで取り上げた8号豊住線(豊洲―住吉)荷動きが出てきました。

膠着の有楽町線延伸問題、国交省委員会で議論進むか:日本経済新聞
東京メトロは株式上場を控えて大規模投資となる新線建設を打ち止めとする方針ですが、一方で混雑の激しい東西線の東陽町駅の改良(構内線増)や九段下の折り返し線拡張などの大規模改良工事を手掛けている訳ですが、タワマンで人口が急増した江東区では、東西線、総武線の混雑緩和のために比較的空いている有楽町線へ誘導するために豊住線建設を要望していて、豊洲問題のバーターで豊住線建設を江東区に約束したものの、東京メトロはこれを拒否している訳です。

ややこしいのは東京メトロ自身の株式上場問題が絡んでいて、国(財務省)53%都47%の株主構成で国が株式を手放しても都が手放さなければメトロに対する支配権が国から都へ移行する訳ですが、経営的に重荷となる新線建設を回避したい東京メトロに都が圧力をかければ利益相反が生じる訳で、そうなれば投資家が東京メトロ株の保有を躊躇することになるので、より高く売り出したい財務省としてはそれは認められないということで膠着状態になっている訳ですが、国交省が委員会を立ち上げて妥協点を探ろうと動いた訳です。

整理すると豊洲移転を巡るゴタゴタで都が江東区にいい加減な口約束をしたものの、株式上場問題も絡んで東京メトロは建設を渋り株式を高く売りたい財務省が後ろ盾になっているという構図です。政治家のいい加減な発言が事態をここまで拗らせてしまった訳ですが、小池知事は政局で国政復帰を模索しているからあとは野となれなんですね。同委はしませんが地下鉄一元化を打ち出した猪瀬氏はまだしも理念がありましたが。委員会を立ち上げた国交省にとっては難題ですが、どうするつもりなんでしょうか。

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