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Saturday, April 09, 2022

利権のふえる訳ワカメちゃん

神宮の森の再開発がそろり動き始めています。東京・神宮外苑、再開発へ号砲 集客期待も景観保全課題 News潜望展望:日本経済新聞" target="_blank">五輪霧中で取り上げた新国立競技場建設を巡る都市計画変更の狙いがこれだったってことですね。1919年制定の都市計画法で、都市内外の自然美の維持を目的とした風致地区制度の適用第1号が神宮外苑でした。自然景観の保全のために、私有地であっても樹木の伐採や建物の建設に一定の制限が課されるもので、神宮外苑も明治神宮その他の地権者の私有地で、旧国立競技場をはじめ15mの高さ制限が課されていた訳ですが、新国立競技場建設を巡って都市計画変更されて、高層ビル建設が可能になりました。

一応高層ビル建設の条件として一定規模の緑地や公園の設置が義務付けられておりますが、その為に新国立競技場の日影規制に抵触するという理由で霞ヶ丘都営住宅が居住者を追い出して解体されるというチグハグなことまで起きていますが、メディアの扱いが少なく、あまり知られておりません。そうしてできた新国立競技場ですが、高い維持費を捻出するために貸出料が高騰したためスケジュールがスカスカで赤字を垂れ流す存在となっております。スポーツ大会に限らず各種イベントにも使うために立派すぎるハコモノ作っちゃったわけですね。しかもサブトラックが無いから世界陸上などの世界大会には使えません。

何だか無責任の連鎖ですが、金融緩和で溢れるマネーの受け皿としてこうしたことが起きている訳です。2025年の万博を控える大阪も同じですし、カジノが否定された横浜市の山下ふ頭再開発など、どさくさ紛れの利権漁りの種は尽きません。しかも新国立競技場が典型ですが、必ずしも経済効果を生んでいないどころか、負の遺産として国民にツケが回っている状況です。利権に群がった連中はしっかり稼いでいる一方でです。

こうした現実を見ると、昨今の大都市鉄道の整備計画にも不安が募ります。例えばゆくΔくるΟで取り上げた東京メトロ豊住線(8号分岐線:豊洲―住吉間)やつくばエクスプレスとの直通が示唆される湾岸地下鉄(銀座―有明管)、南北線品川延伸、キッシーの温故知新で取り上げた東京メトロ南北線品川延伸、コロぶナ大阪トトで取り上げた大阪メトロ中央線夢洲延伸やなにわ筋線などが計画されてますが、コロナ禍で激減したインバウンド需要でどこまで需要が見込めるのかは不明です。

但し終わらないコロナで指摘した円安スパイラルで日本の不動産市場への外資の投資はやり居やすくなりますから、資金だけはファイナンスされて完成後の需要がどうなろうが事業は進む可能性が高いと言えます。五輪も万博も利権屋を太らせるだけで負の遺産を増やすだけの訳ワカメちゃんに終わりそうです。

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