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Saturday, July 08, 2023

ネギ背負ったカモ

株価ダダ下がりですが、損してるのはNISAデビューの個人投資家らしい。

株565円安 ETF「1兆円売り」目前、各分配金見込み額:日本経済新聞
ETFだけじゃありませんが、投資信託は期末の配当を捻出するために利益確定売りする訳で、それを知らずに株高に誘われて株式投資を始めた個人投資家が値下がりの洗礼を受けた形です。NISAホイサッサお猿の株屋で指摘しましたが、減税の恩恵を受けるには毎年売って益出しするしかない訳で、そんなのアマチュアの個人投資家には無理ですし、まして本業がある人なら尚更です。そのNISAは結局こうなりました。
新NISAの投信1000本公表 24年始動、毎月分配は除外:日本経済新聞
つみたてNISAが年間投資枠40万円から120万円になり、一般NISAが船長投資枠に改められて年間投資枠120万円から240万円になり、つみたてNISAと共に非課税期間が無期限になりました。しかし使い易くなったのか?

制度の本命はつみたてNISAなのですが、対象投信が1,000本って冗談か?元々日本の投信は総数4,000本ほどあって素人が簡単に選べる状況ではありません。何故そうなるかといえば、銀行や証券などの金融機関毎に系列会社が組んだ投信を売るスタイルなので、類似商品が多数あって系列毎に並列している状況です。当然それだけ投資規模が小さくなり効率が悪くなります。欧米では独立系の投信会社が主流で、それぞれ投資方針を明確にしており、独自に顧客を獲得してますが、日本の場合横並びで似た商品が多数存在する形になる訳です。整理すると売る側の都合で商品が組まれているということです。

ならば一般NISA改め成長投資枠で従来通り株式や投信やETFで自由にやればというと、前述のように本業を持つ個人がそこまで手間暇かけて株式等の投資ができる訳じゃありませんから、結局金融機関のアドバイザーの意見を聞いて対応することになります。実はここに落とし穴がありまして、金融機関にとっては頻繁に売買すれば手数料が稼げますし、投信の場合は系列投信の商品を勧めて信託報酬を落とさせるとかできる訳です。これ証券業界の悪しき商慣習ですが、銀行も例えば有力地銀の千葉銀行が個人向けに原則禁止されている仕組債を販売して契約者と揉めて、金融庁の処分を受けたりしてますから基本的に変わりません。かつて個人投資家をドブ投資家と呼んだ業界の体質は変わりません。

しかもこのところの株高で若い個人投資家の買いが優勢だったところで、ETFの分配金捻出の売りが出て損している訳です。ちなみに日本のETFの最大の買い手は日銀であり、その日銀はYCCで保有国債で逆ザヤ状態の中で数少ない収益源となっております。つまり日銀の低金利政策の結果預金の利息がほぼゼロの状態で株式投資に誘導された個人が損失を出して日銀を助けてるという状況なんですよね。それでもYCC見直しに踏み込まない日銀です。さてあなたはNISAしますか?

長くなりましたがこれも取り上げたいニュースです。

処理水放出、政府近く時期判断 IAEA「安全基準に合致」:日本経済新聞
IAEAが「お墨付き」を出したというニュアンスの報道が多いですが、IAEAはこのやり方での海洋放出による人や環境への悪影響は無視できる水準とし、IAEAの基準に合致するとしながら、海洋放出自体は日本政府の責任で行うものでIAEAとしては推奨も支持もしない、つまり責任は負わないということです。但し長期間にわたる継続的な放出であることから、IAEAが福島に常駐して監視するとしており、安全性を保証したものという訳ではありません。

あと諸外国の原発冷却水放出でより高濃度のトリチウムが検出されていることが言及されてますが、これらは正常運転されている原発であり、日常的に放出し続けている訳でもありません。福島の場合地下に溶け落ちた燃料デブリに触れた地下水由来の汚染水ですから、汚染の程度が違いすぎますし、フィルターで濾しても取り切れない放射性核種を含んでます。つまりデブリを取り出して廃炉作業が終わるまで継続的に放出される訳ですから、希釈しても放出される放射性核種の総量は決して少なくない訳ですし、廃炉作業が遅れればそれだけ放出期間も伸びる訳です。この辺を誤魔化して「科学的に証明された」と言っている訳です。

マイナンバーカードを巡るあれこれもそうですが、目先を誤魔化して特定企業を優遇する流れです。こんなの認めたら国民はネギ背負ったカモ扱いです。これ結局オリガルヒの叛乱 のロシア政府とワグネルのズブズブの癒着関係と何が違うのか?ってことですね。案の定ブリゴジン氏はロシアへ戻りました。ロシアもウクライナの特別軍事作戦をワグネル抜きでは続けられないってことです。そして同エントリーで取り上げた電動キックボードを巡ってはベストカーで国沢光宏氏がこんな指摘をしています。

もはや無法地帯……国がキックボードを許可した理由が衝撃:ベストカーweb
自民党MaaS議連マイクロモビリティPTの座長が旧統一教会とズブズブの坪議員の山際大志郎氏ってことでお察しですが、彼らは国民の方を向かずに事業者に恩を売って利権化しようってことですね。

実際今月1日に解禁されてみれば都内の幹線道路でも結構見かけましたが、ヘルメットも付けずに車道を悠然と走行して結構危ない場面もあります。利用者は若い人が多いですが、流行りものというには危険すぎます。車を運転する立場からは事故を起こさないよう気をつける必要があります。加えて利用者はスマホアプリで行動履歴データが採られる訳で、事業者からすればネギ背負ったカモそのものです。確かに公共交通では移動しにくいラストマイルの移動手段として魅力的な存在ですが、安全を犠牲にするのはいただけません。カモナベどころかタタキになっちまうぞ!

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