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Saturday, March 16, 2024

安心してください、ゲタ履いてますよ

パンツは知らんけど^_^;。漂流する世界と日本で展望した日銀の3月マイナス金利解除が現実になりそうです。

日銀、マイナス金利解除へ 賃上げ拡大で17年ぶり利上げ - 日本経済新聞
決定会合前のリーク記事の是非は横に置きますが、既に日銀自身のオペレーションで市場に織り込まれています。政策金利の指標とされる1日ものの銀行間市場金利はマイナス圏ながらほぼゼロ近傍に誘導されていて、実際は日銀当座預金の一部に課されたマイナス金利をなくすだけですから、市場に大きなショックは起きない訳です。加えて今週の東京株式市場の4日続落でもETF購入に動かず、異次元緩和からの正常化を進める姿勢を見せております。加えて春闘集中回答日の満額回答目白押しですから、既に既定路線といえます。その日銀保有ETFにも動きがあります。
日銀ETFの含み益34兆円 株高で過去最大、活用策を議論 - 日本経済新聞
簿価で36兆円が株高で70兆円の評価額となり34兆円の含み益となっていますがここからが難問です。市場で売れば株価を下げることになるため、とりあえず配当収入を金利上昇による保有国債の含み損対策の引当金にすることを財務省と折衝中ですが、色良いい返事はないようです。日銀は当面の緩和的な政策を維持するとしていますが、国債評価損の引当金を積めば逆に国債売却に踏み込む可能性もありますから財務省は警戒しているのでしょう。日銀としては更に踏み込んで初期に購入した低簿価のETFを少数売って益出ししたい筈ですが、そうなると株式市場への影響もある訳で認めにくい訳です。逆に言えば償還期限のない株式ETFの処分の難しさは課題として残ることになりますが。異次元緩和の暗愚な破壊力は尾を引きます。

為替がやや円高に動いて、これを日銀の政策変更と結びつける議論がありますが、150円台から147円程度になっただけで輸出企業の想定為替レートが130円台が主流ですから企業業績への影響は軽微ですし、米FRBの利下げ観測が後退して日米金利差もあまり動かずで海外勢の買い越し姿勢もあまり変化はないし、寧ろ米商業用不動産ローンの不良債権化で米地銀の経営への影響が心配されてNY株も調整されて寧ろ日本株の割安感が注目される地合いですし、何より日銀がETFを簡単に処分できないことが、日本株の下支え要因として歓迎されてさえいます。為替や金利差と共に海外勢から見れば三重に下駄を履いたおいしい状況です。これはまた人件費を削って配当や自社株買いで株主に報いる姿勢の日本企業から富が海外へ流出することをも意味します。国民が貧しくなる訳です。鉄道業界でも気になる動きがあります。

東北新幹線が一時運転見合わせ オーバーラン影響で - 日本経済新聞
昨今不祥事が目立つ日本企業ですが、ビッグモーターのような新興企業はいざ知らず、日野自動車、ダイハツ工業、豊田自動織機などのトヨタ系列各社や、遡れば東芝や三菱電機などの老舗企業の名が目白押しです。疑問なのは老舗企業で組合が一定の役割を持つはずなのに、何をやっていたのか?ってことです。

結果から言えばバブル後の日本企業は過剰投資で債務を抱えて銀行の不良債権処理で融資を絞られたことから、新規の設備投資を抑制した訳です。それがはっきり表れているのがゼロ年代で、GDPの名目値もほとんど変化しなかった時代ですが、この期間の固定資本減耗が凡そ107兆円でほぼ変化しなかった一方、給与や社会保険料で構成される雇用者報酬は減ってその分株主と経営者の取り分となる営業余剰が増えています。日本企業は投資を抑制しつつ株主の取り分を増やし続けたってことです。

民間企業の減価償却費に当たる資本の維持費の固定資本減耗は成長経済では徐々に増えて資本装備を増やして生産性を高めて経済成長に繋がる訳ですが、それを怠って人件費に相当する雇用者報酬を削って株主に帰属する営業余剰を増やすということを続けた訳です。失われた30年は謂わば必然です。それに対して組合は既存の組合員の雇用維持を重視して組織率の低い若手を派遣労働者など非正規雇用で受け入れることを認めました。その結果現場の規律が維持できなくなった可能性があります。

そして過剰な内部留保を抱えてそれを海外に投資した訳ですが、裏を返せば国内に投資するよりリターンが見込めるからそうした訳で、その結果国内生産は細り貿易赤字が常態化する一方、それを埋めて余りある第1次所得収支を得ているというのが日本の現状ですが、鉄道事業者など内需関連企業はその流れには乗れない訳です。

その中でJR東日本は少子化による人手不足を先取りした省力化投資や安全投資に積極的でした。その背後にはJR総連系のJR東労組の存在があったことは以前にも指摘しましたが、気になるのはストでスベってスットコドッコイ疑惑の感電事故で指摘した組合潰しとトップ交代の影響ではないかと心配しています。昨今トラブルが多いことは確かです。

記事では単独運転のつばさ号の郡山駅での500mのオーバーラン事故後の点検が長引いて東北新幹線東京―盛岡間が運転見合わせされたものですが、現存のE3系は1000番台以降の山形新幹線向け編成ですが、同様に事故は過去にもあってやはりつばさ単独運転列車の事故だったということで、JR東日本は急遽E2系やまびこ編成を回送扱いで併結して対応しています。以下は推論を含みますがおつきあいください。

E3系つばさ編成は1999年~2007年にかけて製造されていてザックリ20年選手ですが、新幹線車両はおおむね20年程度で取り換えと言われますから、晩年期ではあります。しかしE2系やまびこ編成とほぼ同じ経年でE3系単独運行列車でトラブルが重なったのはおそらくE3系特有の事情があると考えられます。特にATCのブレーキ指令で所定位置の範囲内に停止できる筈ができなかった点から、何らかの制動力不足が生じたということになります。

考えられるのは1両あたり400系より2t軽量化されており、軽量化によってレールと車輪の粘着性脳に微妙な低下があったとすれば、当時積雪の影響もあって滑りやすい状況下でのATCによる常用最大ブレーキが空走をもたらして、停まりきれずにオーバーランというのはあり得ます。あるいは在来線走行向けにE2系より小ぶりなE3系の台車構造が車輪とブレーキシューの間の雪詰まりを起こしやすいとか、あるいはモーターの架装空間や駆動装置の雪詰まりとかですが、故にE2系との併結運転では生じなかったという説明は可能でしょう。

気になるのがこのトラブルに関するJR東日本の情報開示の姿勢が不十分に感じられることもあり、組合員保護の立場から注文が多かった組合を潰した結果だとすれば、残念ながら今後もトラブルは続く可能性があります。そうでないことを祈りつつ「安心してください」と言ってほしいですね。

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