日米共演の市場TACO踊り
新年から続くウヨ曲折*1が欧州へ飛び火しました。グリーンランドを巡るトランプ発言が発端です*2。早速デンマーク政府は拒否します*3。EUも呼応して交渉拒否を表明し、軍隊派遣も示唆します*4。世論調査でも住民は反対姿勢です*5。そしてグリーランド自治政府で議会選挙が行われ*6、ニセ情報に翻弄されながら*7、デンマーク重視の民主派と段階的独立派の連立の形で新政権が発足します*8。そしてニールセン首相はアメリカの領有を拒否します*9。グリーンランド自治政府は以前から経済的自立を前提としたデンマーク王国からの独立を模索してますが、NATOの最大拠点で漁業主体という産業構成から難しく、デンマークの寛容な統治姿勢でEUの漁業規制が及ばないように同じく自治領のフェロー諸島と共にEU加盟エリアから敢えて外されています。BrexitのイギリスでスコットランドがEU加盟を希望したリアルな逆バージョンと喩えられます。
別の観点から言えば同じく基地の島の沖縄とも共通しており、住民は基地とデンマーク政府という二重の統治の下にあるわけで、こうして引き寄せて見れば複雑な立地の理解が可能です。まあ沖縄住民に比べれば自治権が強く寛容で包摂的なデンマーク政府の方が遥かにマシですが。トランプ氏の意図はいろいろ言われますが、温暖化による北極海航路の戦略性の高まりで、このままでは中国とロシアに恩恵が偏ることや、豊富なグリーランドの地下資源開発の思惑もあるでしょう。それ以上にウクライナ問題で厄介な局面にあるNATO解体も視野に入っている可能性があります*10。
てことでロシアは歓迎してます*11。クリミアを引き合いにアメリカに「理解」を示した訳で、NATO弱体化でウクライナ停戦協議も優位に立てます。当然ながら欧州は反発しますがアメリカは制裁関税で脅しをかけますが、これが思わぬ市場の反応を呼び込みます*12。AI関連中心に好調な株式市場が暴落してトリプル安となり、TACO発動*13で市場がストップをかけた形です。流石にアメリカも軌道修正を迫られ、軍事介入を否定して*14制裁関税も取り下げ*15、EUも報復関税を取り下げました*16。早速市場は反応し、まず長期債が反発し*17、株式市場も反発して*18TACOトレードが完成します。市場がTACO踊りした訳です^_^;。
転機はダボス会議でのデンマーク年金基金の米国債売却発言に端を発する米国債売りでした*19。ドルの信認低下はドル覇権の棄損に繋がるので脅しに屈した訳です。その一方でアメリカのベッセント財務長官は日本に注文をつけます*20。実はほぼアメリカ市場と連動した形で日本市場もトリプル安に見舞われました*21。債券安による保有債券評価損から銀行や生保が売られた結果で、単純にグリーンランドを巡る地政学リスクというより日本の国内事情によります。それがアメリカにも波及したという発言は言いがかりにも聞こえますが、金融マン出身のベッセント氏から見れば日本の財政破綻が世界経済に波及するリスクに神経質になっているという本音を見せました。
実際債券市場の見方は厳しいものがあります*22。要約すると人口減少による労働力投入量の減少でGDPの延びが抑えられる中での債務拡大は信用リスクを増す結果、円安債券安ということです。こうした日本の危うい状況をアメリカのみならず世界が意識し始めたってことです。高市政権の財政運営のまずさが意識されているということです。しかも解散総選挙に打って出た現状で、消費税減税で野党と足並みを揃えていることもネガティブな評価になっています。
既に一部では高市首相を日本版TACOとさえ言われています*23。総裁選当時は高市トレードを期待する意味があったのですが、そのココロは「Takaichi Always Charenges Officials = 高市はいつも官僚に挑戦する」ということで、規制緩和が進んで日本経済が復活する希望が語られていましたが、実際は官僚の言うことを聞かず午前3時の答弁書作成の甲斐もなく失言かまして*24撤回はしないものの渋々従来の政府見解踏襲に至ります*25。つまり挑戦に期待してもすぐ日和るという意味でアメリカのTACOと共振している訳です^_^;。
てことで長くなりましたので、取ってつけた鉄ネタです^_^;。疑惑の停電事故*26の続報です。JR東日本は16日未明の停電事故の原因を感電防止の安全装置である検電接地装置を切り忘れた状態で通電を開始したことによるトラブルということですが、気になるのが昨年12月に東北線白岡駅の夜間工事で同じミスで停電事故を起こしている点です。同じミスyが繰り返されるというのは単純な現場ミスで済ませて良い話ではなく、ヒューマンファクターの視点からミスの発生を防ぐことや万が一ミスしても大事に至らないといったシステム的な見直しが必要です。今後労働力減少による人手不足が見込まれる中、ミスを防ぐシステム的な対応は避けられません。
JR東労組が健在だった時代にはヒューマンファクター重視でATS-P設置前倒しなどを労使協議を通じて進めてきました。労働組合は賃上げ要求だけではなく、鉄道など運輸業では死傷事故を起こした場合の当該組合員の業務上過失致死傷による刑事訴追に対する裁判支援や家族保護などの役割もあります。故に事故が起こらないようにする動機がある訳ですね。これが会社の安全管理にもプラスになる訳ですが、そうした労使間の良い意味での緊張関係が失われていることを危惧します。本当に大丈夫か?
*1新年早々ウヨ曲折 鉄路的部落
*2アメリカのトランプ氏、グリーンランド購入へデンマークに圧力 拒否なら高関税 - 日本経済新聞
*3デンマーク首相、グリーンランド売却拒否 トランプ氏に電話会談で - 日本経済新聞
*4EUのカラス外相、グリーンランド「アメリカと交渉せず」 部隊駐留案も - 日本経済新聞
*5米国のグリーンランド購入、住民の85%が反対 世論調査 - 日本経済新聞
*6グリーンランド議会選、独立巡り審判 米中ロ競う要衝 - 日本経済新聞
*7グリーンランド議会選で偽情報 「影響力工作」に警戒 - 日本経済新聞
*8グリーンランド新政府、4党連立に 「自ら将来決める」 - 日本経済新聞
*9グリーンランド自治政府のニールセン首相、トランプ氏の圧力に対抗 - 日本経済新聞
*10グリーンランド問題「米圧力でNATO崩壊も」 イアン・ブレマー氏 - 日本経済新聞
*11ロシア外相、クリミア「ロシアにとって重要」 グリーンランド引き合いに - 日本経済新聞
*12NYダウ870ドル安 トリプル安再び、「グリーンランド関税」が衝撃 - 日本経済新聞
*13DOGEで間抜けなTACOだけど 鉄路的部落
*14トランプ氏グリーンランドへ「武力行使せず」 欧州から安堵と警戒 - 日本経済新聞
*15トランプ氏「グリーンランド関税」見送り NATOと合意枠組み構築 - 日本経済新聞
*16EU首脳会議、対米報復を見送り トランプ氏の追加関税撤回を受け - 日本経済新聞
*17NY債券、長期債反発 10年債利回り4.24% グリーンランド巡る懸念後退で - 日本経済新聞
*18NYダウ588ドル高、トランプ氏関税撤回で 「TACOトレード」再び - 日本経済新聞
*19「最終兵器」米国債売却論が波紋 米欧亀裂、ダボスで金融もさや当て - 日本経済新聞
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*23市場が喝采する「日本版TACO」が始まったと思ったら短期間で終了?「高市トレード」はいつまで続くのか #東洋経済オンライン
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*25AIの酸化に降参か左様なら 鉄路的部落
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