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February 2026

Saturday, February 21, 2026

市場の失敗政治の失敗

まずビッグニュースです。タリフマン敗訴です*1。民主党系知事などが原告となって国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠法として議会の承認なしに発出した相互関税を、法の趣旨を逸脱し関税に関する大統領権限を否定するものとする最高裁判決が出されました。自動車や鉄鋼など分野別関税は別の根拠法なので当面続きますし、とりあえず1974年通商法を根拠とする10%関税を全ての国に150日間課す代替策を発動するとしています。こちらは15%以内で150日間という制限があり、延長は議会の承認が必要となります。早速市場は反応し、企業負担減期待から株高になる一方、財政問題から国債は売られ債券安になりました*2。

とすると日本をはじめ二国間交渉が何だったんだってことになります。ラトちゃんアカちゃんの関税交渉で決まった5,500億ドルの対米投資*3の360億ドル相当の1号案件が承認されましたが*4、激戦州のオハイオのガス火力発電、テキサスの石油積出港、半導体製造に欠かせない人工ダイヤモンドの3件です。日本は20社程度の企業が参加するということですが、中間選挙を睨み、且つ関税を巡る最高裁判決が出る前の滑り込みで、トランプ政権の焦りを滲ませます。ガス火力はAIデータセンター向けで電力需要が上がって料金が急上昇していることから有望とされ、テキサスの石油積出港はアメリカのシェールオイルの欧州向け輸出でロシア産石油の代替とする狙いで、人工ダイヤモンドは中国産が世界を席巻している中での戦略物資ということで政治臭プンプンの案件です。当然リスクはあります。

てことで日本に限らず世界中の国がアメリカを怒らせないように気を遣う中で、中国やロシアはアッケラカンとアメリカに異を唱えて軟化させてます。台湾問題を巡る高市発言もアメリカはネタにして中国からレアアース輸入規制延期を取り付け、アメリカ産大豆の輸入規制も撤廃してもらってホクホクなのがトランプ政権の本音で、中国はアメリカがレアアースの売り先になるから日本向け輸出を絞っても困らない状況です。中国もそこを見越して日本にだけ厳しい態度を取っています*5。その一方でオーストラリアやカナダのレアアース開発に加えて日本の南鳥島周辺海底泥精製のようにコスト的に厳しい資源開発もやらなきゃならない訳で、日本だけがリスクを負う不都合ですが、言ってみればアメリカの都合を日本に押し付けるロビー活動のレントシーキングということができて、国民そっちのけの利益誘導ですが高市政権は前のめりです。ヤレヤレ。

てことで市場と政府の関係がやや複雑怪奇になってます。近代経済学の核心にある功利主義で資源配分を市場に委ねるのが最も効率的な分配方法であるという前提をケインズが覆して市場は必ずしも万能とは言えず、政府による介入が必要な場合があるということを明らかにしました。これ単なる不況期の財政出動だけの話ではなく、そもそも市場は不完全で売り手と買い手の間には情報の非対称性があるから、往々にして売り手有利による格差の拡大などで市場が必ずしも効率的とは言えないということを含意しています。故に積極財政で不況脱出は可能だけど経済成長に資することはないとしており、経済成長は企業家のアニマルスピリットによるもので、市場が機能するためには起業家のアニマルスピリットを引き出す公正なルールの整備が必要になります。

しかし日本もそうですが、アメリカでも企業に雇われたロビイストによるロビー活動で恣意的に規制が課されたり緩和されたりして市場をかく乱しています。その結果アメリカで顕著なのがAIで世界をリードしながら自動車も船も作れないし兵器も輸入資源への依存度が高まっている状況があります。これ日本も例えばコロナ禍で露呈したマスクや医薬品の輸入依存問題*6や令和のコメ騒動*7で主食のコメすら自給がままならない現実を見せました。だからアメリカは世界中の国にレントシーキングを仕掛けている訳で、特に同盟国が被害を受ける構図となります。但し企業による政府へのロビーではなく政府間の力関係によるロビーですから敵対国よりも同盟国の方が被害が大きくなる訳です。政府間のロビーはつまるところ重商主義による近隣窮乏化政策ですから、従米言いなりでは日本はますます貧乏になります。

アメリカでも資本はAI開発に熱狂する一方で消費者が求める安くて壊れないクルマは造れないとか、それどころかアメリカンドリームの象徴とも言える持ち家も不動産価格の上昇で手に入らないし、病気になればバカ高い医療費で破産するしという状況ですし、日本でもローカル鉄道の存続危機とかドライバー不足によるバス減便廃止が大都市圏にも波及する事態です。将に国民生活に密着したところで持続可能性に疑義が生じる事態です。そんな中で低解像度社会*8の続報です*9。やや長い引用をします。J

R東によると、切れたのは茨城県の古河駅と栃木県の野木駅間の架線。2023年4月に架線を検査した際に摩耗を確認したため張り替えを計画した。同じ図面を使った打ち合わせをしなかったことなどから社員間で認識の違いが生じて別の架線を張り替えたため、今回切れた架線はそのままになっていた。
また、専用車両にカメラやレーダーを搭載して架線の異常を検知するシステムを24年4月から導入し、画像上やデータ上は摩耗していることは判別できたが、データを確認する社員が見落としていた。
23年4月に架線の損傷を確認して工事手配したけど別の架線を交換してたとか、24年4月から導入した検査システムでデータ上は確認できたが社員が見落としていたとか、何だか組織として終わっているというか、検査を含めてシステムも新しくなっているのに確認ミスが起きたということで、職人的な属人的スキルで支えられてきたものが継承されていない現実を露呈しました。

それだけではなく赤字3Kの掟?*10で取り上げたはやぶさ/こまちの走行中分離事故にも続報があります*11。これ当初はこまちE6系の連結開放テコスイッチに製造時に出る金属片が張り付いて短絡した誤作動と説明されていたものが、その後分離事故が繰り返され謎の誘導電流による誤作動と訂正されたものの、E6系のテコスイッチが頻繁に不規則に動いていた証拠が見つかって、国の事故調査委員会で原因究明が滞っているという報道です。疑われるのがJR東日本が提示したデータの信ぴょう性です。つまり事故調への非協力的対応の可能性を疑わせます。JR東日本の企業組織としてのガバナンスの問題を示しているようで不気味です。

国鉄分割民営化の是非は未だに蒸し返されますが、民営化自体は終わった話で今さら元には戻せませんが、東海道新幹線の好調や整備新幹線の開業による国内線航空への圧迫や立地条件の違いによるJR各社の格差拡大など、お世辞にも市場の失敗を政府がフォローできているとは言い難い現実があります。そして心配なのがこうした不都合が中国のせい、インバウンド外国人のせい、あるいは少子高齢化による世代間対立のせいと他責的に対立が煽られている点です。1930年代の大恐慌が経済の国際化を阻みブロック化して各国が競って重商主義的になって近隣窮乏化が進んだ結果の第二次大戦というプロセスをトレースしている点です。問題は政治なのに政治の失敗が戦争に至るのが歴史の教訓です。民主主義か独裁主義かという二項対立はクソの役にも立たない論点です。

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Saturday, February 14, 2026

低解像度社会

怒涛のような衆院選が終わり、有権者の選択は社会保障より戦争でした*1。与党の高市首相を前面に出したエモーショナルな広告を新聞、テレビ、ラジオ、ネットとあらゆるメディアに慮出させて有権者を引き付けたことと、逆に中道革新連合の立憲出身のベテランに対するネガティブキャンペーン動画の拡散もあり、まさかの落選で死屍累々。比例に回った公明出身議員は逆に全員当選と明暗で野田、斎藤両共同代表が辞任し、立憲出身の階猛氏と小川純也氏の2人が代表選に出馬して小川氏が勝利しました*2。

個人的には金融出身の階氏に期待しましたが、いずれ劣らぬ論客で、またベテランの落選で幹部が一気に若返った訳で、茨の道とは思いますが、仕切り直して捲土重来を期待したいと思います。野合とか選挙互助会とか言われますが、与党を勝たせ過ぎればやりたい放題になる以上、野党に大きな塊を作って対峙して政権交代の受け皿を作ることが大事なので頑張ってほしいところです。というか、高市首相があれだけ失言連発して体制派と見られる日経新聞まで批判していた財政拡大路線をきちんと批判してオルタナティブを示すチャンスなのに、他党の消費税減税議論の土俵に乗ってしまいました*3。野田代表のこの判断が減税ポピュリズムの土俵に乗る形で政権批判を鈍らせた戦略的失敗です。代表辞任は当然です。そして与党圧勝で政治が安定すれば減税議論が収まると判断した市場は寧ろ好感して円が反転しています*4。また選挙戦で語られない防衛予算増も取り上げています*5。しかも実態としてゴマカシを重ねた防衛費を使い残しています*6。ツッコミどころ満載の高市政権なのに立民旧幹部は恥を知れ!

同時にそうした幹部に意見するでもなく大量落選した立憲出身議員の恨み節も「今さら言うなよ」って話です。現実は厳しいけど逆に地方組織が貧弱だった立憲民主党と地方組織が強靭な公明党の合流は相互補完の要素もあり、こうした立憲が抱えていた組織統治の弱点を補って幹部の間違った判断を抑止する可能性もあります。てことで個人的にはいろいろ不満はあったけどTACOプロデューサー時点*7で中道以外の選択肢は事実上ないと考えていました。とりあえずは大量得票した与党の暴走を止めるミッションを果たしつつ頑張っていただきたいところです。

TACOエントリー絡みですがJR東日本のやらかしが止まりません。投票日夜の宇都宮線でまたしても架線事故です*8。古河~野木間で架線切断による停電で列車2本が駅間停止し、復旧は遅れ翌日午後4時まで運休となりました。400mに渡って列車が走りながら架線を100カ所以上破損させたそうで、さぞかし派手なスパークが飛んだことでしょう。続報では架線の摩耗で太さが半分以下になっていたそうで*9、昨年9月時点の検査では要検査水準だったと見られ、単なる見落としなのか故意のサボタージュなのかなどはこれからの調査を待つことになります。いずれにしても経営陣の現場に対する解像度の低さはどうしたものか?3日に国交省から運行トラブルの原因究明指示を受けた矢先でした*10。当然企業統治問題として市場も反応しました*11。民間では統治の不信が市場に反映される現実があります。政治の世界も解像度を上げないとまずいよ。

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Sunday, February 08, 2026

まとめて鉄分補給^_^;

鉄分抜き*1ではクラクラするので補給します^_^;。どうせ雪で外出もままならないし。期日前投票済ませといてよかった。

JR東日本とJALの旅行協定のニュースです*2。コロナ禍が明けてからのJR東日本の回復の遅さが明らかになっております。JR東日本では以前に岩手県北自動車との提携*3や西武HDとの包括提携*4などもありますが、遂にJALとの提携に踏み込んだ訳です。旅行商品の共同開発やコードシェアなどが検討されており、日本でも遂に鉄道と航空のアライアンスが実現するかもしれません。両社を動かしたのはコロナ明けの業績不振。リモート革命によるビジネス客の減少は共通ですが、JR東日本は稼ぎ頭の首都圏輸送の戻りが遅く、製造業比率の高い中京圏や近畿圏と違ってリモートワークの影響を強く受けていることと、人口減少が厳しくインバウンドの恩恵も少ない東北地方を抱える影響もあります。その結果既にバリアフリー対応と特定区間見直しによる2度の運賃値上げをしたものの、地方ローカル線を抱え災害復旧による負担増もあって3月に本州JR初の幹線運賃と地方交通線運賃の値上げを実施します。

一方でビジネス客の減少をインバウンドでカバーして絶好調のJR東海ではいち早くコロナ明けの黒字化を達成し*5、また渡航制限解除によるインバウンド需要の取り込みもあって絶好調の結果お得なきっぷの見直しを発表します*6。ビジネス需要の減少を補って余りあるインバウンド需要の影響で、従来ガラ空きだったこだままで混雑するようになって、短区間利用対象の割引を無くす結果となりました。その裏にはのぞみ増発の影響で利用が増えてもこだまの増発は寧ろ制限される訳で、割引の意味が失われた訳です。

実はJR東海の財務の強さはリニア工事の遅れが寄与していまして、ザックリ言えば2016年の財投資金3兆円投入で、無担保30年据え置きで金利0.8%程度の低利融資という破格の条件で資金を得ました。JR東海はそれを負債勘定で計上しているので、コロナ禍で苦しむ他社が社債発行や融資拡大で凌いでいた中で、リニア工事の遅れで使途を失った財投資金を流用できたことがあります。特に静岡工区の未着工に注目が集まったことで静岡県を悪者にしてリニア工事遅れの批判をかわしていた訳です。JR東海の本音は「川勝前知事ありがとう」です。

その結果700系の改良と保安装置の改良で積み上げたダイヤの余力をのぞみ増発に充ててピーク時1時間13本を実現した訳です。しかも繁忙期全車指定席でのぞみ料金がガッツリ稼げますからこだまの混雑はスルーどころか割引の見直しで制限するという具合です。さらに在来線の車両更新も進めて民営化初期に大量発注された211系と自社設計発注車311系を淘汰してJR初の全車VVVF制御車を達成するし、しなのやひだなどの特急車の置換えなどのカネ余りッぷりです。その結果逆に資本効率は低下し、JR唯一のPBR1倍割れ企業となる訳です。それでも自社株買いなどを求めるアクティビストの餌食にならないのは資本規模が大きいからで、JR九州の規模だと狙われて災害復旧もままならない現実があります。

そんな中で攻めの姿勢を見せるのがJR西日本です*7。サバ養殖や宇宙旅行など攻めの姿勢を見せていますが、スマホを用いた線路モニタリングシステムです*8。汎用システムを利用した線路保守への応用ですが、新幹線のみならずローカル線への応用も可能で、自社ローカル線への適用のみならず大手私鉄や経営の厳しい地方私鉄などへの外販も視野に入っている点に感心します。JR西日本はICOCAでも車載型端末の開発などでやはり外販攻勢をかけており*9、ICカード乗車券でも先行するSuicaを凌ぐ結果となっています。最近はQRコード決裁やクレジットカードによるタッチ決済も普及しており、JR東日本は乱立していたポイント事業の統合やBaaS事業のJREバンク参入などでSuica経済圏の囲い込みに余念がないものの、イノベーションの停滞に陥っている傾向はあります。

実はビジネス客の減少は鉄道より国内線航空への影響も大きく、JALもANAも渡航制限解除で国際線は好調ながら国内線が足を引っ張る状況です。ANAは国内線の減便や廃止の一方で国際線強化を打ち出してますが、JALは国内線の収支改善のためにライバルのANAとの連携やFDAとのコードシェアなどで国内線のてこ入れを模索します。しかし上客のビジネス客の減少は座席の安値販売に頼らざるを得ず、結果的にLCCがしわ寄せを受けます*10。JAL系LCCジェットスタージャパンの合弁相手の豪カンタスが保有株式全株を日本政策投資銀行へ譲渡して撤退を決めました。その結果ジェットスターのブランドが使えなくなり名称変更を余儀なくされます。一方ANA系のピーチは元気満点で嵐コンサートでホテル不足を防ぐ為に関空~千歳臨時便を運航するというもの。なるほどアイドルの追っかけ客はLCC向きと言えますから、ブランドの売り込みは有効策という訳ですね。

結局JR東海ののぞみ攻勢で少ないビジネス客を奪われ、インバウンド狙いの国際線コードシェアで席を埋めている状況で航空側の打つ手は限られ、円安で燃油代などコストはドル建てなのに売り上げは円建てで利益は細るばかりで事実上白旗状態という訳です。JR東海のゴリゴリのマッチョなのぞみ増強がもたらした結果ですが、これ逆に言えばリニア要らないってことではあります。リニア工事の遅れで続くうたかたの春もいずれ見直しを迫られるかも。

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Saturday, February 07, 2026

戦争と社会保障―選挙戦で語られない本当の争点

選挙戦で語られない争点に安保問題があります*1。既に決定している安保強化の財源問題には触れられておりませんが、既に道筋はできています。岸田政権で安保三文書を改訂し、防衛増税も時期未定の形で決定し、続く石破政権では財源の一部となる酒税とたばこ税の増税を決めています。そして高市政権では秋の臨時国会で補正予算に防衛予算を滑り込ませる形で通していて、新年度予算で防衛財源確保のための税制見直しという段取りで、自民党税制調査会の通称インナーと呼ばれる少数の幹部を入れ替えて準備万端ですが、少数与党で国会論戦に不安があるから高市人気が高い裡に総選挙で信を問うということですね。故に推し活よろしく「私を信任してください」となる訳です。日経新聞はこれを「安全運転」と報じています*2。

しかし本人の口の軽さはどうにもならないみたいで「安全運転」の筈の選挙戦で憲法改正にまで踏み込んでしまいます*3。国会の予算委員会や憲法審査会の委員長が野党に取られている現状を変えたい訳です。高市ショックならぬ高市ショックドクトリンはAIの酸化*4でも指摘しましたが、中国の高圧的な戦狼外交*5は寧ろ世論への訴求となります。てことで、このまま中国と冷たい関係のままでいることを選択するかどうかは問われます。

高市政権が掲げる成長戦略17分野の中にも防衛産業が掲げられてます。ウクライナ戦争で見られるようにサイバーやドローンなど軍需と民需のデュアルユース分野の重要性が指摘されており、それ故に防衛産業が成長産業になって国民生活も豊かにするということのようですが、逆に言えば生産設備が軍需と民需の取り合いになる訳で、供給力不足がインフレの原因になっている現状では民需の圧迫が懸念されます。そもそも軍需産業は売り先が政府ですから、予算で縛られるもののほぼ言い値でとりっぱぐれがなく、しかも産業政策で補助金までもらえるおいしい話なんですが、企業がそちらへシフトすれば民需品の供給は細り、国内で調達できなければ輸入に頼るから円安でますます国民生活は困窮しますし、有事には手に入らなくなるということです。

となると「自衛隊があるじゃないか」ということで、喰いっぱぐれた国民の受け皿となって日米同盟の下での集団的自衛権行使で、アメリカの下請けとなるためには憲法改正は欠かせないということです。だから生活保護受けるな、高額療養費制度で身内の難病治療するなら、あるいは高齢の親の介護や高騰する子供の教育費を稼ぎたいなら志願しろってことになります。民間の賃上げで隊員募集もままならず宿舎の建て替えを含めたリニューアルも進まない一方で、防衛増税しても高価な装備品購入に回されるばかりという未来を選択することになるかも。

その高い装備品も輸入に頼っている中で、特にアメリカからの輸入に問題があります*6。会計検査院の指摘ですが、装備品購入で結んだ保守契約による交換部品の供給が1兆円分滞っていて旧型機材運用で凌いでいるというニュースです。5年ということで、ウクライナ戦争が始まったことで部品供給が間に合わなくなったと見られますが、アメリカの都合でこうなる訳です。武器の貿易は政府間貿易となり相対契約で価格も交渉次第だし保守契約とセットで部品の供給も含めた価格設定となります。防衛予算の制約もあってリボルビング払いで対応しますからその利子分の負担もあります。だからということで国産化してしかも武器移転三原則の見直しで国産兵器を輸出してコストを下げることを視野に入れてますが、その為には円安で価格競争力を維持する方が有利ですが、その分民需品はますます輸入に頼ることになり、円安が進んで国民生活は困窮します。結局国産化も成長には繋がりません。

既に先進国の多くは志願兵制度となっていますが、志願兵が集まらないのは共通した悩みですが、それ故にドイツのようにロシアの脅威に備えて抽選による徴兵制という風に変化しています。命を捨ててまで戦うのは誰もが嫌な訳で、強制を伴うことはやむを得ないという世界の潮流です。こうしたこともあってAI兵器開発の思惑もある訳ですが、ならばAI同士を闘わせれば兵士の命のやり取りもなくなるのかというと、やはりAI兵器も殺傷能力を持たせるからこそ相手への牽制になる訳ですからそうはなりません。同時に怖いのはその能力を国内に向けることで統治を安定させるインセンティブを統治者に与える可能性も指摘しておきます。マイナンバーカードで個人情報を集めて監視カメラ映像でリアルな人の動きを監視してAIでマッチングして怪しいやつは殺人ドローンで裁判に付さずに処刑といったことがリアルに問われます。既にイスラエルがガザ地区で実装してますが。

余談ですが内閣府の公用車の暴走事故が起きていて、130km/hで赤信号を無視して突っ込んで死傷者を出しました*7。公共車の委託先の69歳の運転手は重症で回復を待って事情聴取の予定ということですが、運転手の自宅の家宅捜索が行われて薬などが押収されたということで、警察は運転手の健康問題を疑っているようです。ノーブレーキでアクセルベタ踏み状態だったということで、薬の副作用による眠気で意識が飛んでいたなどの可能性があるということですね。自動ブレーキが装備されていたかどうかは報道では不明ながら、貴重な事故の事例になる可能性はあります。ってことで今回は鉄分抜きです。

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