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Saturday, June 06, 2026

リニアひろばと謎の都市計画道路

相模原市の話題です。リニア神奈川県駅脳工事が始まりましたが、橋本駅南口に盛土の高台が出現しています*1。上はリニアひろばと称する神奈川県駅の工事現場を見下ろす公共空間として開放されています*2。平成の大合併で政令市の仲間入りした相模原市ですが、市役所のあるJR相模原駅と交通の結節点と言える小田急相模大野駅とJRと京王の橋本駅いずれも政令市としての集積度は低く、相模大野は町田の商圏に飲み込まれてますし、橋本は製造工場の集積はあるものの集客施設は乏しいところですから、リニア神奈川県駅の設置は相模原市にとっては地域活性化のチャンスともいえる訳で力が入ってます。元々人口が多かった合併前の相模原市ですが、市域を国道16号線が縦断していて基本的に自動車社会なので人の集まる集積地はできにくく、製造業の立地は多いけど閉鎖して商業施設や住宅団地になるところもあり、都市計画の困難な地域ではあります。 そんな相模原市で都市計画道路をめぐる市と住民の対立が起きています。大西大通り線と呼ばれる新たな都市計画道路ですが、1㎞程の区間に住宅100棟他の民有地を通ることから住民との対立が起きています*3。住民が反対する理由は2年前に突然の都市計画道路整備であり、市の説明では圏央道相模原ICとリニア駅のアクセス改善と周辺道路の渋滞緩和ということですが、物流幹線としてトラックの通行が多い圏央道と旅客輸送のリニアをつなぐ意味がよくわからないですし、ICに繋がる道路の起点の橋本五差路の混冊は日常化してますが、事実上行き止まりの橋本駅に通じる道路で混雑緩和に資するとも思えません。ただルートが中央リニアルートのほぼ直上ということで、なるほど民有地下の都市トンネルならば避けられない地上権設定による地代の発生を回避する狙いが透けて見えます。 リニアの事業主体はJR東海ですが、建設工事に必要な用地買収は各自治体に委託されています。特に中間駅設置自治体にとっては地域活性化のチャンスとばかりに都市計画を策定して事業に協力するのはわかりますが、このケースで謎なのは同じ用地買収でも地上権設定と立ち退きを伴う道路整備とでは難易度が違うことで、相模原市はわざわざ面倒なことをしているように見えることです。公共道路下ならば地代は発生しませんから結果的にJR東海に便宜を図る形になります。例えば市職員OBの天下り斡旋のような癒着があるかもしれません。そもそもJR東海には事業費圧縮の動機があります。 中央リニアに関しては2008年委にR東海が東京~名古屋間を自前での整備を打ち出して、その際の事業費を5.1兆円と見積もっていました。この金額は奇しくも市感染買い取り代金の総額と同じで、2017年に終わるローンの終了によるキャッシュフローの余剰をあてにしたものとみられます*4。その際に最短距離の南アルプスを頂戴トンネルで抜ける直行ルートで1件駅の原則を掲げるとともに、中間駅は請願駅ルールで地元負担を求めていましたが、後に方針変更して中間駅設置費用もjr等買い持ちとなりました。おそらく東海道新幹線南びわこ駅凍結を踏まえたものでしょう*5。自治体のちゃぶ台返しを封じたかったか。 結果的に事業費は5.3兆円に膨張した一方、中間駅は予約したアプリチケット所持者しか入場できない無人駅として駅位置もJR東海の都合で決めることにしました。その結果例えば地元はJR飯田駅併設を希望していたのに隣の高森町の市田柿農家の散在する田園地帯に変更されっました*6。飯田市はJR飯田駅貨物扱所の廃止に伴う跡地を将来のリニア駅用地としてバブル期の高値掴みで購入し、市営パーキングにして準備していたのに裏切られた形ですが押し切られました。飯田市より地価の高い相模原市ではその比ではないわけで、実際神奈川県駅の具体化には時間がかかりましたが、相模原市の積極関与で公共施設の統廃合などで用地をひねり出して着工に至りました。駅西側のルート上の民有地通貨もおそらく大深度地下トンネルとして地上権設定せずに施行した調布市の陥没事故*7や品川区の隆起、町田市の地下水噴出、瑞浪市の陥没などトンネルルート上のトラブルが相次いだことから、文句を言われないための都市計画道路整備と見ることができます。しかも相模原市の都市計画道路ですから矢面に立つのは市であってJR東海は関与せずの立場が取れるわけです。 それでも当初5.1兆円だった事業費は5.3兆円からコロナ禍による工事遅延や働き方改革の24年問題などで膨張一途で5.5兆円から一気に11兆円と倍増し、しかも2027年の開業断念どころか今後も人件費と資材費の高騰でいつになるかわからない。ましてや大阪延伸はほぼ無理というところまで来ています。静岡工区では動きがみられますが、県知事の容認姿勢とは裏腹に市長村レベルとの話し合いはいまだ続いていて終わりが見えないし、何よりトンネル残土の処理もめどが立たず、特に岐阜県御嵩町では重金属を含む要管理残土による湿地の汚染問題で反対運動が起きています。御嵩町といえば名鉄広見線の新可児~御嵩間の廃止問題もあり、特に可児市の塩対応で御嵩町が割を食うという問題も起きています。メガロポリス集中の害悪をダブルで受けているわけです。こんなことで地方創生なんか出来っこありませんね。
*1橋本駅南口の残土の山、リニアひろばと言うらしい mibileaichitekture *2リニアひろばから見た神奈川県駅の工事 mobilarchitecture *3「大西大通り線」巡り相模原市 リニア開業見据え22日に事業認可申請 | カナロコ by 神奈川新聞 *4中央リニア5.1兆円JR東海が自己負担の意味 鉄路的部落 *5滋賀県知事選で南びわこ駅凍結 鉄路的部落 *6いいだといちだの一字違いで揉めたリニア 鉄路的部落 *7仲良きことは美しき哉かな? 鉄路的部落

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