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Sunday, August 02, 2026

東京以外全部副首都

HONEBUTOの骨粗しょう症*1を見てられないとばかりにアメリカが手を差し伸べました*2。詳しい検証は当局の発表を待ちますが、米財務省が30日にレートチェックし、31日には円買いユーロ売りの為替介入を実施し、事実上の協調介入となりました。しかしこれ日本を助けたというよりも円の信認低下に巻き込まれて米国債が売られることをブロックしたもので、ユーロ売りで穴埋めしたのは、もはや単独で日本の財政破綻を受け止めきれないのか、ドル覇権維持になりふり構ってられないってことでしょう。

てことで本題ですが、世界的には地価上昇による住居費の高騰を受け、首都圏地域からの人口流出が世界のトレンドになりつつあります*3。コロナ禍を契機としたリモートワークの拡大も理由の1つですが、行き過ぎた人口集積がむしろ渋滞その他の経済損失を生むことから、郊外への人口移転や都市機能の分化による連邦的自律分散など、国によって異なる形ですが、例えばやはり一極集中が言われるフランスでも、パリ近郊を含むイル・ド・フランス地域で人口の域外移転が見られる一方、日本と韓国の首都圏地域では相変わらず転入超過が続いていて一極集中が止まりません。

要因はいろいろあるようですが、一つは大企業の集中で待遇面の優位があることが考えられます。実際にアンケートで「給与が高くなる」という回答が多かったようです。それでも住居費の上昇はそれをスポイルすることになりますが、それでも首都圏転入が止まらない理由の1つが首都圏と地方のジェンダーギャップも指摘されます。地方は女性の就労機会が限られるばかりか家事分担も進まず女性の流出が多いということになります。これは少子化の要因にもなります。同時に地方の最低賃金上昇で首都圏と地方の待遇差をなくす取り組みも必要ということです。こうした点を踏まえると、維新が強引にねじ込んで成立させた副首都法案は問題解決に寄与しない可能性が高いと言えます。

副首都法案自体は首都圏が大規模災害で機能を失った時に備えてレジリエンスを意図したものということで、バックアップ機能を持たせるとしていて、公共投資や民間の本社移転への税優遇や交通網の整備などが言われてます。実際熊本で10年ぶりの大地震が起きて、もしも首都圏だったら?という議論はあり得ますが、やや飛躍した議論です。というのは、首都圏の地価上昇の原因でもある再開発で、首都圏の建物は概して新しい耐震基準に準拠したものが多いという点は指摘しておきます。寧ろ水道の耐震化など地方ほど進んでいないということもあって、能登半島でもそうでしたけど、熊本でも同様の問題が起きています。

今回の地震は10年前の震源地の南西で、同じ日奈久断層の割れ残りということです。10年前の地震で割れなかった部分に逆にエネルギーが蓄積して今回割れたということです。断層が動くということのメカニズムは複雑で予見可能性はほぼありません。ということで、備えが重要なのに地方ほどそれができていない現実がある訳で、副首都とか言う前に、地方のインフラの見直しこそ重要です。実際市町村役場などの公共施設は建て替えや耐震強化が徐々に進んではいますが、問題は民間の建物で、これは首都圏でも同じですが、強度不足でも耐震強化や建て替えに至らない建物が旧市街地に残るケースが見られます。一方でイオンモールなどの郊外型モールは築年が新しいだけに耐震強度は高かったりします。故に防災拠点として自治体と協定を結んだりしていて、広い駐車場にとりあえず避難できるし、状況によっては商品を支援物資として振り替えることなども可能で、爆発事故を起こした嘉島町のイオンモール熊本は防災協定が締結されていただけに、ショックな事故です*4。爆発事故の原因はわかっていませんが、相応の強度を持った建物の床が抜けるほどの爆発事故が保安装置付き配管からのガス漏れ程度で起きるというのも考えにくいところ。まるで福島第一原発の建屋内のようなドローン映像は謎です*5。また客とスタッフの計4,500人を30分で避難させたイオンの対応はお見事です。爆発事故が想定外だったということです。

今回の被害状況のまとめです*6。日本製紙八代工場の煙突折損は長周期振動が疑われてます。東日本大進さんでも東京の高層ビル群で大きな長周期の揺れが続いたということがありましたが、軟弱地盤などで地震動を受けて共鳴した振動が起きるらしいです。豆腐を振ると遅れて大きく震えるような感じでしょうか。建物は壊れなくても中の人や物は大きく揺さぶられるわけで、高層ビルによる野放図な再開発は見直したほうが良いかもしれません。そして被災地域には多くの工場が立地しており、サプライチェーンの攪乱が問題になります*7。TSMC熊本工場は新しいだけに建物の損傷は見られない一方、精密加工故に機械設備のチューニングがボトルネックになりそうです。自動車関連は九州以外の三菱自動車水島工場の稼働停止など影響大。また八代港と九州道の被災で物流に支障が出ています*8。特に九州道では断層前後の橋脚がズレて桁に段差が生じており、復旧は時間がかかりそうです*9。鉄道は新幹線も在来線も熊本以南の復旧の見通しが立たず、八代駅構内ではJR貨物の停車中の貨物列車が横転したままだったりして、高速道のう回路としても使えない状況です。

それでも地方や民間は助け合って乗り切ろうとしてますが、政府の動きが鈍いのが気になります。例えば自衛隊輸送機でクーラー300台を送り込んだものの、電源が取れないから使えないとか、あるいは犠牲者の数が県の発表と食い違ってたりとか*10、むしろ混乱させてます。体育館の空調とか避難所のプライバシー問題とかは、毎回繰り返されてますが、法律を定めて予算取って確実に執行するのが政府の役割で、それができてないのに目先のやったふりは選挙目当てのステマかい?副首都だって首都機能移転の国会決議に基づいて1992年に国会等移転法が可決成立しているのに、徳島の消費者庁や京都の文化庁ぐらいしか動かない。というかそもそも省庁の官僚は事務屋なんだし地方局もあるし、メールやリモートの活用で非常時の職務継続は可能なはずです。最大のネックは国会だと思いますが、国会議事堂が使えない状況での暫定議事堂を指定する手順を決めるとかやりようはある訳です。一番の問題は官僚による政治家へのレクチャーの都合で国会に近いところにいないと仕事にならないってことか?政治家がまともならこうはならないでしょう。

しかし一方で今回の副首都砲では札幌、福岡、名古屋が名乗りを上げ、大阪と争う姿勢ですが、それに留まらず広島県と群馬県まで表明してます*11。かくして東京以外全部副首都wwwwww^_^;。

*1HONEBUTOが警戒される骨粗しょう症の国 h鉄路的部落
*2円安阻止へ波状の介入 米当局はユーロ売り・円買いで共同歩調 - 日本経済新聞 h
*3主要国6割で首都圏離れ、住宅高騰を映す 日本は高給期待で一極集中 - 日本経済新聞
*4イオンモール爆発、「防災拠点」の機能喪失 連携協定の自治体に衝撃 - 日本経済新聞
*5イオンモール熊本、地震80分後に爆発 「一度は全員避難」経緯説明 - 日本経済新聞
*6【随時更新】令和8年熊本地震、企業の被害状況*一覧- 日本経済新聞
*7甘くないサプライチェーン攪乱 鉄路的部落
*8九州の物流大動脈が寸断 半導体向けガス輸送は北九州港で代替も - 日本経済新聞
*9熊本地震、最長40キロで断層破壊と東北大推定 政府調査委より長く - 日本経済新聞
*10熊本地震死者「調査中含め28人」 官房長官、県発表との違いは時点差 - 日本経済新聞
*11群馬県、副首都指定に意欲 知事「首都代替の機能備わっている」 - 日本経済新聞

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