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Saturday, March 20, 2021

みずほLINEにゆうせい楽天的なドコモかしこ

そういえばLINE銀行なんて話もありました。

LINE新銀行、開業を最大2年延期 120億円追加出資:日本経済新聞

開業延期は主にセキュリティに関するみずほFGとLINEの認識の違いから作業が遅れていて、当初の想定よりも開発費が上振れしていることのようですが、みずほFG傘下のみずほ銀行に続いてLINEもやらかしちゃいました。そもそも会員の個人情報の管理がIT企業なのに甘いってのはいただけませんが、みずほに言われちゃおしまいだよな。一方こんなニュースも。
楽天、郵政と資本提携 2400億円調達 テンセントも出資、携帯・EC協業拡大:日本経済新聞
何故か株式市場では好感されたニュースなんですが、これ安直に参入したものの基地局投資が追い付かず投資拡大が避けられない楽天が日本郵政の出資で資金調達しようって話ですね。年寄り騙して不必要な保険契約させた全国の郵便局員にスマホ売らせようって話ですね。ずうぇったい契約したくない-_-;。テンセントは一応楽天の提携関係があるからということですが、政府出資の特殊会社と中国企業の呉越同舟もシュールです^_^:。

管政権の目玉政策である通信料金値下げですが、このエントリーで取り上げたNTTのドコモ完全子会社化と共に、値下げの先鋒役が国の資本ってわかりやすいところで、結果的にauとソフトバンクもそれに合わせた値下げを発表してとりあえず手打ちってところも日本的ですが、その結果競争政策で誕生したMVNO事業者による格安スマホ勢は居場所を失います。これJPEXの機能不全で混乱した電力小売りと同じ構図ですね。

よく見ると通信も光ケーブルの基幹通信網はNTT東西が保有していて各通信事業者が利用する構図で、送電網を大手電力の別会社が保有する電力業界とよく似ています。ある意味通信事業者はNTT東西の通信網に対して使用料を支払っている訳で、競争市場での利益相反を防ぐ為に,NTTのグループ協業は規制されている訳ですが、そんな中でのNTTによるドコモ子会社化で国は拒否権を行使せずに認めた訳です。加えてNECへの出資も決めた訳で、かつての電電ファミリーの再構築を疑われる動きです。NECは傘下のビッグローブモバイルをドコモのサブブランドと見れば、民間2社に準じた体制を得たと言えます。総務省のNTT接待疑惑が真っ黒な状況証拠は揃っています。一方東北新社関連ではこのニュースに注目しました。

総務省、東北新社からの報告「記憶にない」 外資規制違反 衆院予算委、食い違い変わらず:日本経済新聞
東北新社側は不祥事として社内記録に残っていたものを述べただけですが、官僚は記憶を失っています。面談記録は残っている訳ですから、規制官庁として業界関係者との面談で内容を文書で残していないとすればそれ自体問題ですが、出せない理由がある訳ですね。モリカケと同じです。こんな子供だましで誤魔化せると見ているとすれば、国民はなめられたものです。そこを指摘しない新聞報道もおかしいですが。

まるで中国を思わせる国有企業頼みですが、その中国でアリババのEC取扱高が首位陥落しています。アマゾンが攻略し損ねたのはアリババのせいとまで言われたのが、政府に睨まれて規制でがんじがらめにされて没落とは気の毒ですが、同じことが日本で起きても不思議ではないことは指摘しておきます。通信を巡るNTTと郵政の動きもそうですが、コロナ禍で逆境にある民間企業の大手航空2社統合が与党でささやかれているように、ことあるごとに市場介入しようという動きdが出てきます。しかも「国際競争に勝てない」という理由付けがされます。通信やITでも日本のGAFA狙いをてらいなく騙るから始末が悪いです。

ということで上記の日本企業のポンコツぶりを再度見てみましょう。みずほとLINEが組んでフィンテック?冗談でしょ。郵便局員にスマホ販売のノルマ課すのか?やめてくれ。NTT統合で市場競争を抑制してどーすんの?それで世界で戦える訳ないじゃん.株式全数放出で完全民営化したJR3社は例外中の例外で、民営化と言えどもNTTとJTは国の出資が続きます。JTは専売制維持の観点から国の関与をあえて残すという意味がありますが、NTTはあえて言えば基幹通信網を保有する東西2社以外は完全民営化しない理由が見えません。JR東日本と西武HDの包括提携も完全民営化だからこその話です。

一方風邪ひかない人たちで危惧を述べたJR各社の株式持ち合いですが、コロナ禍でも協業の機運は見られず国鉄一家復活はなさそうです。というよりは各社間で温度差が大きくて手を合わせて乗り切ろうという機運は見られません。財務状況の違いがありすぎることが背景のようです。東海道新幹線依存の強いJR東海は10-12月期に黒字を計上しているように、財務の強さが際立っている一方、多数のローカル線を抱えるJR西日本や無理めの上場で財務の弱さを抱えたJR九州には湯裕が乏しく苦しい訳です。

加えて災害復旧や飛べないジョナサンの長崎新幹線の開業は現状重荷以外の何物でもありません。なまじ上場したがために国に泣きつくこともできませんし、コロナ禍で当面インバウンドも当てにできません。一方駅の無人化やみどりの窓口の縮小などで自治体との関係も微妙になっており、結構四面楚歌状態ですね。ビートル用の新造高速船も今は博多港に停泊中でこれも痛いところです。コロナが収まって韓国との往来が活発化する展望は開けません。今や韓国の1人当たりGDPは日本を上回っており、韓国の助けが必要になってしまいました。これもアベノミクスのお陰です-_-;。

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Sunday, February 21, 2021

地震、雷、火事、親父

昔は怖いものとして言い慣わされておりました。かくいう私も親父にはよく𠮟られてました。家父長制の傾向が強かったかつての日本ですが、核家族化して「元気で留守がいい」と言われちゃうぐらいにはマイルドにはなりましたが、ジェンダー問題や選択的夫婦別姓問題など相変わらずではあります。

夫婦別姓問題を「日本の伝統に反する」とか「家族制度が崩壊する」とかで反対する人たちは、今や核家族どころか単身世帯が増えて核家族すら典型的と言えない現実が見えていないようです。加えて言えば公家、武士、豪農、豪商を除けば大多数の日本人が姓を名乗るようになったのは明治以降の話ですし、例えば北条政子は源頼朝に嫁いでも北条政子のまま、源姓を名乗っておりません。昔は夫婦別姓だったんですね。

そんな家父長的パターナリズムの権化みたいな人が炎上して公職を去りましたが、どう見てもその影響下にあるとしか見えない元アスリートの現役閣僚が後任だそうで、伝えられるところでは本人は固辞したそうですが「あなたしかいない」と周りから言われて火中の栗を拾ったらしいと言われております。親父が差別発言で批判され逆切れカミナリで炎上。地震以外全部キタ—―――――――^_^;。結局組織委が森前会長から橋本新会長に変わっても、開催の方針は変わらない訳です。

文化放送の有森裕子氏のインタビューで「オリンピックはチャンピオンシップではない」という言葉が刺さります。元々オリンピックはスポーツを通じた国際交流を目的とした平和の祭典で、古代ギリシャで宿敵のアテナイとスパルタもこの時は戦いを休んでスポーツに興じた故事から20世紀にフランスのクーベルタン男爵が提唱して始まったものです。コロナ禍でIOCも無観客若しくは国内観客限定の開催に傾き、大会組織機もその前提で動いているのが現状でしょうけど、それってオリンピック精神に反すると声を上げた訳です。FIFAワールドカップや世界陸上のようなアスリート同士で勝敗を競うチャンピオンシップなら無観客も有り得るけどオリンピックにはなじまないという訳です。更に地方からも声が上がりました。

島根県、五輪聖火リレー中止を検討 知事が表明:日本経済新聞
島根県の丸山達也知事は旧自治省、総務省でキャリアを重ねた元官僚で地方出向を重ねた地方自治のエキスパートですが、2018年に退職し2019年の島根県知事選に無所属で出馬し、自民党と共産党の候補を破って当選した実力派知事です。地方自治の専門家らしく五輪関連の法令や通達を熟読して県の判断で聖火リレーを中止できることを確認した上での発言で、国や都のコロナ対策の下では聖火リレーはできないという趣旨です。

そもそもコロナ終息後の経済浮揚策だった筈の Go To トラベルの見切り発車、特に10月1日の東京都の Go To トラベル除外解除によって地方への観光旅行が増えた結果、コロナ感染がジワジワ全国に広がり11月以降は明らかに指数関数的増加が見られ、一部都府県で医療に負荷がかかりました。コロナ病棟で陽性者を受け入れると最低2週間の経過観察が必要ですから、指数関数的に新規感染者が増えれば早晩破綻する訳で、そのために病床を空けるために他の傷病者の退院や転院、手術の延期や救急搬送のたらい回し頻発など医療崩壊と言える状況が出現しています。

暮れの12月28日の Go To トラベル停止と帰省初詣の自粛要請、東京都などの飲食店時短営業要請、1月7日の緊急事態宣言発出で新規感染者が減ってきてはいますが、重症化しやすい高齢者の新規感染が増えており,死亡者も高水準でとても終息に向かっているとは言えない状況が続きますが、地方では Go To トラベルを巡る混乱で振り回され、緊急事態宣言対象外で営業自粛に対する補償金もない中、ただただ貧乏くじを引かされ続けていることへの不満が渦巻いている訳です。丸山島根県知事の発言はそれを代弁している訳で、隣県の知事たちも理解を示しています
が、この人はそうじゃない。

自民・竹下氏「島根県知事を注意する」 聖火リレー発言:日本経済新聞
国とは別法人の地方自治体の首庁に国会議員が注意する権限はもとよりありませんが、2019年の知事選で自民候補を応援した当事者ですから、政局絡みの恨み節ですね。言外に「あんな知事選ぶからこうなる」という有権者への当てつけですね。こんな奴次の選挙で落としましょう。

また竹下氏は橋本組織委新会長を「男みたいな性格、ハグ当たり前」と発言して炎上。二階幹事長も森氏用語発言といい自爆テロ級の火に油ですし与党議員の夜遊びといい管首相長男の総務省接待疑惑といい、炎上を競い合っているとしか見えませんね^_^;。

てな冗長な前振りはここまでで^_^;、本当に怖いのはもちろん自然災害です。先日の福島県沖地震は10年前の東日本大震災を思い起こさせましたが、プレート型地震の東日本大震災に対して「スラブ内地震」と呼ばれるもので、平たいプレートをスラブと呼び、地中の圧力によるひずみでスラブにひび割れが生じることでおきます。阪神大震災のような内陸型地震はほぼこれで、浅い震源ならば地上に断層が出来たり津波の原因になったりしますが、今回は地下53kmという深い震源だったので、津波も起きず震度6強とマグニチュードの割には弱い揺れになりました。但しその分広範囲に長時間揺れたことで思わぬ被害が出ました。

鉄道耐震化間に合わず 東北新幹線、電柱など損傷:日本経済新聞
東北新幹線は高架橋にスラブ軌道という構造の区間が多いのですが、これが災いしたようです。ちなみにスラブ軌道は上述の平たいプレートを表すスラブと同じ意味です。土の路盤のわきに基礎を打って立てる在来線の架線柱と違ってコンクリート構造物の高架橋に建植された架線柱は共振しやすく、今回のような長い揺れで傾いたり折れたりした訳です。東日本大震災の時にも見られ、鋼板を巻いたり鉄芯を入れたりする補強工事が施工中ですが、とにかく数が多いから工事は進まず、終了は2,028年頃の見込みということで、実際未施工区間で被害が出ています。

そういうこともあってJR東日本はひたちの仙台延伸や在来線の臨時快速運行などでカバーしましたが、輸送力の差はありますから完全にはカバーできないですが、迅速な緊急対応という意味でレジリエンスを示しました。加えてJRバス東北や福島交通の高速バス増便や定期便のない羽田から福島、仙台、花巻へ臨時便を出したANAとJALの対応といい、震災の体験が活きているようです。コロナ禍で需要が減っていたことや、特に航空は大量減便で機材も人員も余力があり、ネックとなる羽田空港も空いていたなどの要因もありますが、こうした迅速な動きは評価すべきでしょう。どっかの国の政府とは大違いです。

加えて言えば鉄道のネットワーク効果は大事だということを改めで感じます。阪神大震災の時に被災した京阪神地区を迂回する貨物ルートが無かったことが混乱を拡大しましたし、東日本大震災の時は逆に貨物列車の設定が無い磐越西線を利用した燃料輸送で代替ルートを確保したなんてこともありました。レジリエンスってこういったことの積み重ねなんですね。

ってことで、国土強靭化はその意味で明後日の方向の対策にしかならないと改めて思います。津波対策で防潮堤が整備されたものの、寧ろ海が見えない方が危険ということで、人が住んでいるところほど反対に遭って整備が進まず、無人地帯の巨大防潮堤が飛び飛びに整備されており、だれを守るものか曖昧です.寧ろ市町村役場などの公共施設を高層化して高層階に比内所を兼ねた集会場施設を作るとかする方が現実的です。

東北新幹線の架線柱損傷に見られるように、高速鉄道は元々レジリエンスが弱い存在だってことも覚えておきましょう。逆に盛土にバラスト軌道の東海道新幹線の方が頑丈に作られた山陽新幹線や東北新幹線よりレジリエンス面で優位ということも言えます。但しその分メンテナンスにコストがかかる訳で、東名阪をカバーする東海道新幹線でしか成り立たない可能性はあります。その意味で高速鉄道の二重化を唱えて中央リニアや北陸新幹線の大阪延伸が必要とする主張にも疑問を禁じ得ません。特にリニアは地震など自然災害時の安全性に関して未知な訳で、東海地震に備えた代替路線という位置づけも疑問を禁じ得ません。

加えて整備新幹線の並行在来線問題でも、頼みの新幹線が長期運休になった場合のリカバリーを考えれば維持する方が良いのは言うまでもありません。北海道新幹線の並行在来線で貨物列車のない長万部―小樽間の山線区間の存続はかなり厳しく、受け皿三セクの経営が成り立つ可能性は低いと言えます。こうしたコストも込みで整備新幹線が有利な投資なのかどうか、きちんと見極める必要があります。

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Sunday, February 07, 2021

イット革命でデタラメトランスフォーメーションな神の国

五輪大会組織委員会の森会長が大炎上中です。

五輪組織委・森会長「発言撤回しおわび」 辞任は否定:日本経済新聞
小渕首相の急死を受けて密室の謀議で首相に就任した森喜朗氏は当時から「しんきろう内閣」と揶揄されてましたし、とかく失言が多く、「神の国」とか「(選挙前に)無党派層は寝ててくれば」とか枚挙に暇がないですが、コロナ禍で五輪開催自体が流動的な中で、かなり致命的なダメージとなりました。一般的には話が長いのは高い地位にある高齢男性ですが、女性の発言が多いってことは、それだけ女性が感じる不自由が多いことの反映な訳ですが、それを疎ましく思うってのは、人の話を聞く気が無いってことです。

故に思わぬ逆風にとりあえず謝罪しておこうという会見で辞任を否定して逆切れしてますます炎上とドツボに嵌っております。首相時代に失言であれだけ叩かれた経験が活かされていない訳で、口で言う「反省」が出来ていない訳です。故に組織委女性理事に対する「わきまえている」発言で更に火に油。組織委会長という公職にある公人ということをわきまえていないのはあんただよ。

森氏の失言数あれど、私が真っ先に思い出すのは「イット革命」発言ですね。これIT革命に関する経産省のペーパーを見て「君、このイット革命とは何だね?」という発言が外部へ洩れて週刊誌に抜かれたものですが、不勉強ぶりに眩暈がします。元々こういう人なんで、公人になっちゃいけない人なんですね。こんな人を担ぎやすさだけでトップに据える日本の組織文化がもたらした炎上劇ってことです。

ただ森氏だけを笑えない現実がありまして、例えばコロナ感染濃厚接触を知らせるアプリCOCOAの不具合ですが、OSの後進にアプリの修正が追い付かなかったとか。

「COCOA」不具合 スマホOS更新、アプリ修正後手に:日本経済新聞
これスマホアプリに関する認識が出来ていなかったことが原因らしいってことです。これスマホアプリが典型ですが、使いながら不具合を修正するアジャイル式のシステム開発を厚労省が理解sていなかったってことです。

ソフト開発の手法で、ウォーターフォール式とアジャイル式の2つの方式に分かれます。前者は主に基幹業務システムで採用されているもので、システム全体の業務フローを上流から下流へと一貫して開発するもので、計画、要求分析、設計、実装(コーディング)、テスト、文書化の工程で段階的に進みますが、アジャイル式は反復(イデレーション)と呼ばれる短い単位期間でこれを繰り返し、修正を重ねることで対応するものです。

基幹業務システムでも要求分析の段階で発注者としての関与が大事なんですが、この部分をソフト会社に丸投げすることが日本の官庁や企業では多く、結果、システムのメンテナンスやバージョンアップも丸投げとなって、それ故に日本のITベンダーは言い値で請け負っておいしい思いをしてきた部分はあります。しかしその結果ユーザーである官庁や企業にシステムの全体像を理解する人がいないという異常な事態となり、今あるシステムを後生大事に修正しながら使い続けて却って非効率になっているという一面があります。

スマホアプリは典型的なアジャイル式のシステム開発であり、使いながら不具合を修正する訳ですから、よりユーザーの関与が大事なんですが、ウォーターフォール式のノリで発注してあと放ったらかしすれば、OSのアップデートで生じる不具合が放置されたとしても不思議ではありません。これぞイット革命wwwwww。DXはデタラメトランスf-メーションの略だったのか?^_^;

冗談はさておき、コロナ禍で露呈した日本のDXのお寒い状況はホントにヤバいですね。マスク、マスク、マスクで指摘したマイナンバーカードを巡る混乱は記憶に新しいところですが、特別給付金の交付を自治体事務に定義した一方、マイナンバーカードは住民基本台帳と紐付けされておらず、そのことを理解しない政治家の不規則発言で混乱した訳です。こうして見るとイット革命の呪縛^_^;は続いているような。ワクチン接種でも混乱は覚悟しておいた方がよさそうです。流石神の国-_-;。

国鉄からマルスシステムを継承するJR各社はまだユーザーリテラシーを持っているとは言えますが、コロナ禍で売上減少が続く中、JR東日本などで時間帯別運賃の導入などでの対応が注目されます。Suicaによる非混雑時間帯の利用客へのポイント還元や週2-3回程度の利用を想定した新タイプの定期券などが考えられているようですが、バスや航空鵜で見られる大胆なダイナミックプライシングへ進むのは難しいと考えられます。

ということで、3月改正は国鉄末期を彷彿させる減量ダイヤ改正ですが、違いは私鉄も含む鉄道全般ということですかね。ただ影響は各社各様で、整備新幹線のリース料がのしかかるJR東日本や観光やホテル事業の比重が高い近鉄、東武、西武などが特に厳しいようです。そんな中でJR東日本がこう動きました。

JR東日本、「羽田空港アクセス線(仮称)」で鉄道事業許可を取得:日本経済新聞
今期4,500億円の赤字を見込む中で、3,000億円の投資を実行するということです。29年開業予定ですから、いくら何でもコロナ禍は終息しているでしょうけど、鉄道事業への投資は続けるということですね。吉と出るか凶と出るかはわかりませんが。

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Sunday, December 27, 2020

円高株高消費低迷の謎

日経平均株価が上昇基調で年内3万円台に乗せる期待が持たれていますが、ちょっと値上がりすると含み損抱えた投資家から売りが出て戻すことを繰り返していて2万7千円付近で膠着しています。但し上げ基調にはあり、年内は無理でもいずれは実現すると見られます。

とはいえ Go To 停止もあって消費は冷え込んでおり、実体経済との関係では整合性が見られないこの相場をどう見るべきでしょうか。種明かしすれば先月頃からの外国人買いの増加が寄与したものですが、世界の投資家が注目するのは米NY市場などから見て放置されて割安感が出てきたことによります。米ハイテク株中心に値上がりが続くNY市場ですが、3万ドル突破でここまで高値になると投資の旨みがなくなってしまうことがあります。

株式投資は配当狙いのインカムゲインと値上がり期待のキャピタルゲインの両方の狙いがある訳ですが、共に値上がりすれば旨みが薄れるのは当然ですし、また売り相場になった時の値下がりリスクもある訳です。基本は安値で仕込んで高値で売ることですから、相場如何では逆食らう可能性もある訳です。だからこれ以上NY株式は買えない水準に達したってことです。加えて米国債金利に上昇圧力がかかっていることもあり、株式と国債の裁定が働きにくくなっていることも指摘できます。

米大統領選でバイデン氏勝利が確実になり、グリーンニューディールや老朽化した公共インフラへの投資などで財政拡大を打ち出すバイデン次期政権ですが、議会選では苦戦し、特に上院は年明けの再投票で決着するジョージア州の2議席を民主党が取っても50:50の同数になるだけで、財源として法人税と富裕層課税の強化を見込むものの実現可能性は低く、財政赤字拡大が避けられないことから嫌気されたものです。

となると日米金利差で円安になりそうなものですが、アメリカの国内消費は堅調で、国債金利上昇は寧ろインフレ懸念をもたらします。しかもFRBはインフレ目標2%達成後も安定的に継続するまで量的緩和を続けるとコミットしており、インフレが放置されるということで、インフレ率で補正した実質金利ベースでは日米金利差は寧ろ円高方向へブレるということで、日本株高と円高が共存する相場になっている訳です。円高は外国勢から見れば日本株の低リターンをカバーし、米インフレをヘッジするという意味で、米国債の代替の役割も持ったということですね。

外国勢から注目されたからといって、東京が国際金融都市に近づいた訳ではありません。この関連で優秀なアナリストやトレーダーの所得税減免が議論されてますが、彼らは市場規模の大きなところの方が稼げる訳で、またそうした大規模市場は競争も激しく、その中で実績を上げ続けることの難しさはステータスでもある訳で、税金オマケするから来てね、に釣られて来るのは競争劣位の二流でしかありません。そして東証システム障害の後始末のニュースです。

東証、統治及ばず「引責」 システム障害で辞任、「必要なし」から一転 官邸の空気察し自ら決断:日本経済新聞
風邪と共に去りぬで指摘しましたが、システム障害自体はある意味避けられないところですが、東証は証券各社へのヒアリングを徹底し混乱回避に尽力した訳で、その結果の終日取引停止だったのですが、官邸がそれを咎める空気があり忖度してトップ辞任に至った訳です。繰り返しになりますが、大証を除く地方市場が東証のシステムに乗っかっていたことと、民間市場(PTS)が規模の小ささから代替を果たせなかったことが終日停止已む無しの判断に繋がった訳で、東証の責任を問うのはお門違いです。これ日本学術介護問題にも通底する事実上の人事介入です。また代替市場が機能しないのは国の規制の結果なんで、政府が規制緩和を打ち出すならまずここからだろ。

ってことで、円高は結局日米のインフレ期待の差がもたらしたもので、それ程日本の消費は冷え込んでいる訳ですが、注意が必要なのは、これコロナ禍による不安が原因であって需要不足が原因ではない点です。繰り返しになりますが、コロナの克服こそが最大の経済政策だってことです。実際安倍政権で実施された特別給付金はその多くが貯蓄に回っていて消費には寄与していないと見られています。但しだから無駄だった訳ではなく、助けられた人も多数存在したことは確かです。その意味で一部で言われる消費税減税は無意味だし、需要喚起策としての Go To も結果的に感染拡大を招いた分マイナスの方が大きいと言える訳です。実際街にクリスマスソングは流れず規制や初詣も自粛で消費は落ち込んでます。

ひとつ謎なのがコロナ禍がより過酷なアメリカの方が消費が活発という点ですが、おそらくアメリカの方が格差拡大が深刻で、給付金などの政府支援が消費に回りやすい可能性があります。コロナ感染者の爆発的拡大も、一応国民皆保険で医療にアクセスしやすい日本に対して、オバマケアも実現できず医療へのアクセスができない人が多いことも影響していると考えられますが断定は避けておきます。

もう一点指摘しておきたいのが、日米に留まらず世界的に公的債務が膨張傾向にあり、特にドイツの反対で実現できなかったEU共同債の発行が決まったこともあり、公的債務拡大は当面続くことは確実ですが、一方で需要が消滅したエアラインなど多くの企業で資金繰りのために借り入れを増やしている訳で、官民共に債務拡大が続いている訳ですが、アメリカで国債金利上昇が見られるものの、それでも低金利が続いていることです。

これ各国中央銀行の金融政策が緩和的だから緩和マネーが溢れていることで説明できますが、それに留まらず日本に典型的に見られる貯蓄の増加が寄与していると考えられます。とすると上記の日米の消費性向の差が為替を円高方向に向かわせていると言える訳で、いろいろと説明がつくことにはなりますが。

ネット通販拡大の恩恵を受ける宅配便を例外として、エアラインに限らず運輸事業の逆風は厳しいところですが、日本のエアラインの大手2社ANAとJALは共に当面自力更生を模索しており世界で見られる政府による救済はなさそうです。竹中平蔵氏が国際線の1社体制をぶち上げて話題となりましたが、ANAもJALもその気はないと見て良いでしょう。何れもグループ内にLCCを抱えており、採算性の低い路線を傘下のLCCに肩代わりさせて高採算のビジネス路線を温存する方向性を打ち出しています。ただ長引けば耐え切れなくなることは考えられます。その際には拡大路線にまい進したANAの方が苦しい訳で、それを見越したANA養護が真意かと思います。とにかく裏の多い人物ですので真に受けない方が良いでしょう。

そして苦しいのは鉄道も同じで小規模な地方私鉄は資金繰りに知恵を絞りますが、規模の大きいJRは当然必要資金の規模も大きい訳で、もっと抜本的な対策が必要です。特に元々経営基盤の弱いJR北海道とJR四国においてはなおさらです。<

a href="https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF2510G0V21C20A2000000" target="_blank">JR北海道・四国への支援拡大を発表、コロナで旅客急減:日本経済新聞
JR北海道は3年で1,302億円、JR四国は5年で1,025億円の資金支援ということです。但し債務の株式化や利子補給を含むということで、真水は少ないとっ考えられます。前者は2020年までに設備更新や省力化投資の資金としてJR北海道へ2年間で400億円、JR四国へ2011年以来512億円を支援しておりますが、鉄道・運輸機構からの融資分を株式化するってことだと思います。つまり国有企業としての両社を国は潰さないという意思表示ではあります。

但しJR北海道で問題になっている大幅な路線存廃の議論は別ということで、沿線自治体と道庁の支援策が無ければ大幅な路線縮小が避けられないのは今までと変わりません。国としては債務の株式化に踏み込んでも最終的に経常黒字を安定させて株式上場すれば取り戻せる訳です。但し国策として株式保有を続ける可能性はありますが。というかNTTもJTも国の持ち分は残っている訳ですし郵政関連も同様で、JR本州3社の持ち分全放出による完全民営化の方が少数派です。

あとは経営安定基金の積み増しも考えられますが、今のところ言及はありません。実際は鉄道・運輸機構への預託により相場より高い利回りを保証して事実上の補助金としている一方、JR九州上場時に取り崩したように、追加の設備投資で発生する減価償却費を上場時に減損処理して減らす原資になる訳で、基本は株式上場がゴールという立場を維持しているようです。つまり国鉄改革時の基本方針は変えない訳で、自治体への負担を求めるということですね。あとついでにこれも取り上げておきます。

北陸新幹線、敦賀延伸1年遅れ 地元負担増を懸念:日本経済新聞
元々生産年齢人口の減少で人手の確保が困難になる中で、震災その他の災害復興と五輪関連で取り合いになりますから、工事の遅れは当然起きる訳で、遅れれば当初見込みの事業費は膨張する一方、JRが負担するリース料は受益の範囲で確定していますから、地元負担が増えることになります。また開業が遅れれば整備新幹線財源として開業後の整備新幹線リース料が当てにされている訳で、当然2030年開業予定の北海道新幹線札幌延伸が遅れることも視野に入ります。JR北海道にとっては頼みの綱の北海道新幹線延伸ですが、狂いが生じることになります。整備新幹線スキームも限界に達したと言える状況です。果たして上場のゴールに辿り着くでしょうか。

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Sunday, November 29, 2020

飛べないジョナサン

まずは地を這う話題です。

台車亀裂で溶接部に欠陥 南海ラピート、安全委報告:日本経済新聞
南海ラピートの台車枠亀裂問題で運輸安全委員会の報告書が出ました。報告書によると2005年にメーカーの住友金属(現日本製鉄)が実施した台車枠の補強で溶接不良があってそれが亀裂の原因というものです。これ結構深刻な問題じゃないでしょうか。

台車は鉄道車両の荷重を支え安定走行を支える重要パーツであり、当然強度を求められる一方、重量が嵩むため、軽量化の要請も大きく、実際かつてのボルスタ台車からボルスタレス台車への変化もありますし、阪急や東京メトロなどのボルスタ台車も、車体直結の上揺れ枕と台車枠へ荷重を伝える下揺れ枕で心皿と左右の側受の3点支持で下揺れ枕と台車枠の間に枕ばねを置くものではなく、車体と上揺れ枕の間に枕ばねを置いて下揺れ枕と台車枠を一体化して水平方向の偏倚を拘束するボルスタアンカーと呼ばれるリンク装置を備えたものになっており、軽量化が図られています。

そのため台車枠にかかる応力も複雑化している訳で、何らかの理由で補強が必要になったとしても、ユーザー施工は難しく、メーカー施工にならざるを得ないのですが、その頼みのメーカー施工で補強プレートの溶接が原因で亀裂が生じた訳ですからユーザーである鉄道会社としてはどうして良いのかって話ですね。溶接熱による歪みが残って金属疲労が生じたと考えられます。これつまりユーザーから見たプロダクツのブラックボックス化の中で、頼みのメーカーの技術に疑問符が付くことを意味します。しかし企業経営者にその認識があるかどうか。現場力に頼って無茶ぶりして凌いできた企業ほど根深い問題です。その文脈でこのニュース。

三菱重工、国内3000人配置転換 国産ジェット事実上凍結:日本経済新聞
コロナ禍で透明航空機需要の回復が見込めないということで、MRJ改めMSJの開発を凍結し社員の配置転換を行うというニュースですが、重要ン阿野は中止ではなく凍結ということです。国産ジェット旅客機の開発は国家プロジェクトとして国の資金も拠出しているため、国(経産省)が許さないということで、プロジェクトは継続されますが、開発の遅れの間にブラジルのエンブラエルの旅客既部門をボーイングが買収することが発表され、ボーイングの販売網を当てにしていた三菱重工を慌てさせました。737MAXの墜落事故とコロナ禍でそれどころじゃなくなって見直されましたが、コロナ後の需要回復も見通せませんし、中国が国産ジェット旅客機の開発を先行しており、コスト面で対抗は難しいと見られます。

しかも開発の遅れは米GE製の新型エンジンで省燃費を売りにする予定が遅れたため、ライバルのエンブラエルやボンバルディアに燃費性能で追いつかれており、市場環境も厳しさを増しています。そして米FAAの型式証明の取得が躓きの石となりました。日本企業にとっては初めてのことで対応が後手後手になった訳ですが、そのため外国人技術者を大量採用して開発現場に投入したら、現場で飛び交う言語が英語に変わり、日本人技術者を困惑させ、現場のコミュニケーションを破壊して更に遅れを増長しました。

これ長崎造船所のダイヤモンドプリンセス号建造の時の混乱と同じ轍を踏んだ訳です。経験のない豪華クルーズ船の建造を請け負ったものの、不慣れな作業で遅れたため、外国人技術者を投入してスピードアップを図った結果、建造中の火災事故を引き起こすというトラブルで、結局納期を守れず追加のコスト負担もあって結果的に赤字受注となった訳です。頭痛くなってきた。

てことで飛べない国産ジェット旅客機の顛末ですが、長崎と言えば前エントリーで軽く触れた飛べないかもめもありますね^_^:。22年秋頃に九州新幹線長崎ルートの武雄温泉―長崎間が暫定開業しますが、和製英語のフリーゲートレインと呼ばれる軌間可変車(GCT)の採用断念をJR九州が決めたことで、フル規格の孤立線として暫定開業を迎えます。

長崎新幹線の問題は散々取り上げましたが、おさらいすると元を質せば鹿児島ルートで佐賀県域を通過することから負担を求められ、当初予定されていなかった新鳥栖駅の設置を滑り込ませる苦肉の策で対応したものの、この時点から佐賀県の不信感はありました。加えて長崎ルートは当初スーパー特急案で進んでいたこともあり、佐賀県の負担は軽微でした。この点はGCT採用でも基本的には変わらなかったのですが、一方で肥前山口―諫早間が並行在来線として切り離し対象となったことに鹿嶋市など切り離し区間の沿線自治体が反対して揉めて、結果的には上下分離でJR線として維持することで決着しました。

という具合にトラブルが絶えませんでした。加えて元々有明海沿いの軟弱地盤問題があって、費用負担が大きくなる危惧があり、また福岡都市圏で必ずしも新幹線を必要としていない立地条件もあり、GCT導入で在来線を維持する条件で同意したという経緯があったのに、JR九州のGCTっ導入見直しでフル規格化を言われても同意できない訳です。そもそもGCTは技術的には無理があり、実現不可能と考えておりましたので、JR九州の対応も国(鉄道・運輸機構)の甘言に乗せられたとも言えますが、南海ラピートの台車枠の亀裂問題に見るように、足回りの無理な限界設計は安全に直結する問題を孕みます。とはいえ佐賀県から見ればご都合主義もいいところで、態度を変えることは難しいでしょう。

ってことで飛べないかもめのジョナサンは神になり損ねた?また並行在来線問題は大村―諫早―長崎間でも不確定で、上下分離となれば自治体負担が出てきます。まだまだ揉める要素は残っている訳ですね。

おまけ、大村市内に新設予定の新駅が新幹線併設の新大村ともう1つ大村車両基地だそうで、後者h駅前に県ろう学校があるところで、一瞬五方面作戦の闇で取り上げた常磐線北柏や天王台のように車両基地建設のバーターかと頭をよぎりましたが、建設費は大村市が負担ということで、通常の請願駅でした。とはいえ駅前は県立ろう学校という立地で特に開発計画がある場所でもなさそうですし、そもそも駅名にふさわしいランドマークが無いから大村車両基地を駅名にせざるを得なかったということのようです。

新大村駅を含めて市の北側に位置し、新幹線駅と長崎空港が至近ということもあり、開発の重点を北へずらすことは考えられている可能性はあります。とはいえ孤立線のフル規格新幹線とコロナ禍で激減した航空需要と視界不良の現実が立ちはだかりますが。

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Sunday, October 18, 2020

デカップリングで謝謝トランプ

風邪と共に去るかと思ったトランプ大統領が巻き返しに躍起になっています。バイデン氏に対して劣勢なのは否めませんが、強力なステロイド剤まで処方して回復して意気軒高ですが、異常なテンションの高さは副作用の可能性もあります。ドラッグでの復活劇ですが、あたかもキリストの復活になぞらえるような展開はキリスト教右派の心を掴むストーリーとしてアピールポイントにもなります。ある意味アメリカらしいですが。

てことでどう転んでも接戦が予想される米大統領選ですが。今心配されているのは、仮にトランプ大統領が敗れても、ホワイトハウスを明け渡さない可能性があることで混乱が心配されてます。特に過激派によるテロの心配が言われ、実際民主党系のミシガン州知事拉致未遂事件でFBIが6名の身柄を拘束したという事件が起きました。下手すりゃ南北戦争以来の内戦すら心配する声まであります。

こうなってくるとトランプ推しと見られていた経済界の対応が微妙になってきてまして、どうせならバイデン氏に圧勝してもらって、加えて上下両院も民主党が多数派となって民主党のシンボルカラーにちなんだブルーウエーブ(民主党による連邦政府上下院独占)を望むようになりつつあります。議会で共和党が多数派を占める捩れ現象が起きると何も決められない政治が実現し、経済政策が滞ることを寧ろ危惧している訳です。一方一般国民はコロナ問題に関心が高く、経済政策は主要な争点にならないという珍しい展開です。

米大統領選「経済重視」最低水準の9% コロナは25% 関心集中:日本経済新聞
てことで経済よりもコロナ対策を巡る国民の分断の深刻さが可視化されていて、アメリカの混乱は長引きそうです。その経済政策で不都合なことが起きています。
中国の対米貿易黒字が最高に 7~9月、医療品など輸出増:日本経済新聞
偉大なアメリカを目指すトランプ大統領にとっては悲報です。医薬品その他のy対米輸出が増えた一方、ハイテク品の半導体関連の輸入が減って対米貿易黒字が拡大した訳です。つまりコロナ禍で需要が拡大した医薬品はアメリカの国内調達が間に合わず輸入依存に追い込まれた一方、Huawei排除などのハイテク品制裁の影響でアメリカからの輸出が減った訳で、自業自得になっている訳です。

またアメリカの経済指標で消費が強い数字を示しますが、一方で7%を超える最悪の失業率が示すように、雇用は戻っていない訳で、加えて貯蓄率も上がっているという謎な動きですが、給付金の影響と見れば腑に落ちます。つまり派手な財政出動で経済の落ち込みを防ぐことはある程度実現できたものの、生産は戻らずその分輸入依存が進んだ訳です。つまりアメリカの国内消費のお陰で中国の製造業yが一息ついた訳です。

これには2つの意味があります。1つは中国叩きのデカップリング政策はうまくいかず弊害ばかりということと、2つ目は元々アメリカに限らずグローバル化で製造業が低賃金の新興国へ移転した結果、先進国ほど製造業の比重が低下し、サービス業比率が高まったことによります。サービスは基本的に生産と消費が同時進行するから輸入で調達できない上に、製造業に比べて労働生産性が低く低賃金の傾向があります。つまり生産性の高い製造業が海外へ流出して生産性の低いサービス業が残ったところへコロナ禍がサービス業を直撃した訳です。

程度の差こそあれこの傾向は先進国全般に見られる傾向で、格差社会の原因とされています。中にはドイツのように製造業ウェートが高い国もありますが、主にEU圏向けの輸出で調整している訳で、製造業を維持するためには、生産能力を活かせるだけの外需に依存せざるを得ない訳です。但しそれは輸出相手国の工業生産を圧迫する要因になり、国際的な摩擦に晒されることでもあります。ドイツの場合ユーロ導入で為替変動から解放された結果可能になった訳で、対米輸出依存が突出していた80年代の日本では円高阻止のために低金利政策を続けた結果バブルを発生させ弾けて長期停滞に至った訳です。その反省が活かされない異次元緩和は論外ですね。

てことで、つまり製造業を国内に呼び込めた新興国がコロナショックからいち早く立ち直るのは当然な訳で、中国はますます強くなる訳です。但し中国も問題だらけで、改革開放路線で製造業を呼び込んだものの、過剰生産能力を持て余すレベルとなり、外需依存せざるを得ない状況にある訳です。その結果としての一帯一路であり、あくまでも国内の過剰生産能力を活用するためであって、相手国を借金漬けにして軍事拠点を得るためというのは違います。ただ融資審査が出鱈目だから通常ならば借入できないような国が群がった結果ですね。

そう考えるとそもそも対中強硬策は現実的には難しいし、新冷戦として中国包囲網を構築とかは、ただの妄想でしかないですし、中国には確かにいろいろ問題はありますが、うまく付き合いつつ、徐々に変化をもたらすしか選択肢はないですね。またこれこそが西欧の啓蒙思想の本来の姿ですが、非西欧世界では簡単には受け入れられないかもしれませんが、だからこそ強硬策は愚策と心得るべきです。

例えばイスラエルは中東に出現した西欧圏の国と見れば、存在自体が摩擦を生むものであると知れます。イスラエル建国以前はイスラム教徒が多数派だったものの、ユダヤ教徒や少数キリスト教のコブト教徒が共存していた訳で、イスラエル建国は主に西欧のユダヤ人が迫害され続け、シオニズムでアイデンティティ確立を目指したものの、ナチスの迫害を受けた結果、西欧の贖罪意識から建国を認めざるを得なかったことに由来しますし、それ以来紛争が絶えないという困難を呼び込んだ訳です。

加えてソビエト末期に連邦を形成する共和国の1つであるアゼルバイジャンで少数派のユダヤ人と多数派のトルコ系イスラムのアゼルバイジャン人の紛争が起きたことから、手を焼いたソビエト政府がユダヤ人のイスラエル移民を認めた結果、入植地が必要になってヨルダン川西岸などに入植地を作ったことでパレスチナ人を圧迫することになりました。ただしコーカサス地方のユダヤ人は西欧のそれとは別物で、元々古代ヘブライ時代からの遊牧民の末裔と言われます。アゼルバイジャンは産油国としても知られており、またロシア人やアルメニア人も少数存在するなどややこしいところで、紛争が絶えない訳です。

その意味では中東産油国も欧米石油メジャーの関与で国際社会に組み込まれた結果、経済中心に西欧化が進んだものの、政治体制は部族社会を維持したまま分断されている訳で、これ戦国時代の明、スペイン、ポルトガルが関わりながら戦国大名が相争う日本の戦国時代をイメージすると理解しやすいでしょう。当時日本は石見銀山、生野銀山など鉱物資源に恵まれていた資源国で、戦国大名は戦費調達のために鉱山開発を推進していましたし、南蛮貿易もそれ故に活発だった訳です。

その意味で中国から見れば香港や台湾は中東のイスラエルと同じような存在に見える訳で、西欧=侵略者という過去の歴史もありますし、簡単にはいかないでしょうけど、拗らせればますます解決困難になります。てことで対中強硬論や新冷戦やデカップリング論は現実的には不可能です。また辛亥革命で西欧流民主国家になる筈の中華民国が軍閥の跋扈で混乱し、蒋介石の独裁国家になったことも影響しています。ただ台湾の民主化のように中国人も理解すれば民主化に舵を切る可能性はあります。

話を戻しますが、経済のサービス化は日本でも進んでいる訳ですが、アメリカとの違いはバブル崩壊で投資が減速した結果、IT関連でアメリカが劇的に生産性を高めているときに停滞していたことが決定的ですね。気が付けば国内製造業の競争力は低下し、新興国に太刀打ちできなくなった一方、IT革命の波にも乗れず失われた30年とか言われている訳です。

結果的にアメリカのハイテク企業は技術革新の恩恵で生産性を劇的に改善しました。特にデジタル経済はコピーが容易なので、追加的な増産のコストである限界費用が限りなくゼロに近い訳です。所謂知財ですが、オリジナルの権利を確保すればほぼゼロコストで増産して市場を席捲できる訳で、それによってGAFAのような巨大デジタル企業が形成され他業種まで圧迫する存在になった訳ですね。

GAFAなどのハイテク企業の従業員は故に高額報酬を得ている訳で、製造業に従事するブルーカラーを圧倒するに留まらず、製造業の衰退でサービス業に転じた多くの人を取り残すことになりました。なまじ巨大ハイテク企業が出現したばかりに、格差が拡大して国民が分断されている訳です。その結果シリコンバレーに本社を置くグーグルが従業員送迎バスのドライバーを高給で募集した結果、公共の乗り合いバスがドライバー不足で休止に追い込まれるという事態に至っています。格差拡大が公共サービスを圧迫している訳です。

同じ時に日本ではバスドライバーの賃金が目に見えて低下した一方、震災復興などによる需要増で多くのバスドライバーがダンプドライバーに転職した結果、地方に留まらず大都市圏のバスまで減便や休廃止が相次ぐ状況になっております。違いは日本では国がわざわざ公共事業を進めて国費で公共交通を圧迫している訳で、愚かすぎます。そこへコロナ禍で鉄道、バス、航空が明日をも知れない逆風に陥っている訳ですが、公的支援の議論は見られません。ましてこれね。

GoToトラベル、急ごしらえ設計に穴 予算を追加配分:日本経済新聞Go To トラブルは続きます。指摘したように旅行会社救済が狙いだった訳で、それどころか大手旅行会社で予算配分を決めていたことが、予算消化の結果発覚したというお粗末な顛末です。コロナで需要が蒸発したホテルや遊戯施設の支援ならば、国が感染症対策の認証施設を決めて、認証施設の利用時に割り引いて割引分を国が補填するといったシンプルな仕組みにすれば何も問題ないし、旅行会社や旅行サイト経由で対象商品を予約しないと使えないというのでは、万人が利用可能でもないし不公平感は残ります。

さらに踏み込めばコロナが終息した訳でもない中で旅行に補助金を出すってのもおかしいし、医療や介護、保育などのケア労働への補助とか、経営が苦しい公共交通への支援とか、より緊急度の高い問題は山積しているなかでのことですから怒りが湧いてきます。特に固定費の高い鉄道事業者にとっては大変です。終電繰り上げや通勤定期運賃値上げなど自衛策がボチボチ出始めてますが、いずれ大幅な運賃値上げや減便に留まらず、路線の廃止も避けられない場面が来るでしょう。携帯料金よりこっちをどうにかしてくれ!

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Saturday, October 10, 2020

行政DXでは生まれないデジタルバリュー

去年の池袋暴走事故の公判が始まりました。

池袋暴走、元院長が無罪主張 「車に異常」地裁初公判:日本経済新聞
1ヵ月前の定期点検では異常は見当たらなかったことと、車の操作記録でブレーキ操作が無かったことやアクセルが踏まれていたことなど検察側の証拠固めが進んでおりますが、去年の人間だものエントリー背取り上げたマンマシン系のヒューマンエラーの可能性はあります。飯塚被告の操作ミスは動かないとしても、操作ミスをリカバリーするシステムは組み込まれていなかった訳で、公判を通じてその辺の議論に進むことは有用です。

暴走事故自体は高齢者特有とは言い切れませんし、ほぼ同時に起きた神戸市営バスの暴走事故のように、プロドライバーでもミスする現実が一方である訳で、高齢者の免許返上とか自動ブレーキや操作ミス防止システムを組み込んだサポかーの普及だけで解決する問題じゃないということは指摘しておきます。

加えて飯塚被告の無罪主張に批判が集まってますが、被告の権利ですからとやかく言うことじゃありません。対立があるから弁論を通じて解決策を探るという弁証法の原理は民主主義の基礎の基礎です。裁判はそのためのものです。しかし自動車がデジタル化された結果、ログを調べることでいろいろわかるってのも新たな事態ですね。

その一方で政権は暴走を始めました。日本学術会議の会員任命問題で早速やらかしました。これ学問の自由云々の問題というよりも、特別職公務員の選任を巡る法律問題というのが本質です。日本学術会議の推薦を受けて、内閣総理大臣が任命するという風に根拠法に記載されており、法改正時の1983年の国会答弁でも、それまで自主的な選挙で選任されていた会員を総理の任命とする変更を「形式的なもの」と答弁されております。

つまり政権側に拒否権は無い訳で、仮に拒否せざるを得ない事情があったと仮定しても、その理由は開示されるべきですし、それ以前に法改正の議論が先にある筈です。それぐらい重要な法律問題なんですが、政府の回答は見事なはぐらかしです。

政府、法解釈変更を否定 学術会議人事巡り衆院内閣委:日本経済新聞
政府は解釈変更はないとして、根拠に憲法15条の特別職公務員の選任に関する事項を取り上げております。意味するところは「国民が選んだ内閣の代表者が任命に責任を持つのは当然」ということのようです。これ解釈変更そのものですね。

特に行政法は法の執行イコール公権力の行使となる訳ですから、個別具体法で記述された通りの執行が求められる訳で、それを変えるには法改正が必要ですが、時として法が想定しない事態が発生して判断を迫られることはあり得ます。今回の場合任命されなかった6名が例えば重大な刑事事件の被告人であるとか、国際テロ組織との関係を示す証拠が見つかったとかぐらいの異常事態なら、法改正が間に合わないから法解釈を変更したという理屈は成り立ちますし、その場合に遡って憲法を参照することはあり得ます。但し今回の憲法解釈は間違ってますが。

明らかに内閣総理大臣の権能を持たない問題に介入した訳で、法律違反の越権行為ですが、処罰規定が法律になければ居直ってやり過ごすことは可能です。しかも説明を拒否している訳で、これは言い換えれば「察しろよ!」と言外に匂わせている訳で、凄みを演出することになります。これ反社、無頼漢、不逞の輩やDV夫のやり方です。執行機関である行政のトップが「法律?関係ねぇ!」と言っているに等しい訳です。これじゃデジタルバリューは生まれません。同じDVでも大違いです^_^;。

そして批判されると今更ながら「これも行政改革の対象」と逆切れ気味にあり方の議論をするって完全に順序が逆ですね。マスク、マスク、マスクで取り上げた黒川高検検事長の法令無視の定年延長を批判されて検察庁法改正をやろうとした安倍政権と同じですね。さて長い前振りになりましたが、こんな政権が打ち出す行政改革、行政のデジタル化が如何なるものになるかはわかりますね。新政権は日本を地獄に連れて行きそうです。

行政のデジタル化でハンコ廃止が俎上に上っておりますが、本人確認をどうするかは難題です。認証システムを強固にすると利用しにくくなりますから、ある程度簡便性も考慮する必要がありますが、簡便性に偏りすぎるとこんなことが頻発する押れがあります。

持続化給付金、簡略申請突かれる 800人以上分の不正計画?:日本経済新聞
持続化給付金は指南役がいて個人事業主を装って、且つ単月で5割以上の売上減を示す帳簿を偽造して若者に広がった不正受給ですが、Go To イートでグルメサイト予約によるポイント還元策の錬金術にも通底しますが、若者はシステムのバグに乗じた裏技利用に躊躇が無いですね。しかし不正受給は指南役に手数料を支払っているそうで、発覚すれば延滞金込みで公金返還を迫られますから、結果的に大損となります。高い授業料でした。

またこうしたテクニカルなハードルに留まらず、そもそも明治以来の文書主義を継続性を担保しつつ再定義する必要あありますが、そうなると原本とコピーの関係をどう定義するか、偽造防止をどうするかといった問題もあります。テクニカルな解決策としてはブロックチェーンを使うことで解決可能ですが、モリカケサクラで公文書の廃棄や原本の改ざんまでするような政府が、公開台帳であるブロックチェーン方式を積極的に採用するとも思えません。テクニカル以前のところに問題があります。

ブロックチェーンに関してはデジタル人民元に対抗して日銀デジタル通貨の実験をやるそうですが、気を付けたいのは、中銀デジタル通貨は使いようによっては公開台帳でお金の流れが追えることから、個人や法人の財布の中身が見えてしまう問題があります。デジタル人民元では中銀から商業銀行を介して流通させる二段階方式で通貨の匿名性を担保するとしていますが、不透明な中国当局の姿勢からうまくいかないじゃないかと言われております。日本はどうでしょうか?

話を変えますが、菅首相が重視している筈のコロナ対策をどうするのかが見えません。これから乾季になり手洗いやマスクが効かないエアロゾル感染が増えると見込まれますし、季節性インフルエンザへの警戒も必要な中、相変わらず検査が増えません。その一方で Go To トラベルの東京エリア解禁に踏み込むなどチグハグです。東京の感染者数は安定しているものの高止まり傾向があり、Go To 解禁で全国への拡散が心配されます。その結果新幹線は乗客が戻りつつあるようですが、航空の厳しい状況は変わらないようです。

ANA、希望退職を募集 賃金カットで年収3割減に:日本経済新聞
コロナ禍では単価の高い国際線が壊滅状態にある上、国内線も乗客減少で大幅減便された航空各社ですが、大手2社のANAとJALでは財務状況に開きがあります。ANAも世界的に見れば財務は健全な方ですが、破綻処理を経て再生したJALはひたすら健全経営で財務体質を強化した一方、拡大路線を目指したANAで明暗を分けました。

この辺は同じANAANAと鶴など過去エントリーで繰り返し述べてきましたが、特にANAが自公両党に政権交代以前からロビーイングしていたJALの公的救済に対する競争条件を定めた通称810ペーパーという行政文書によって、2012年―2016年の間のJALの新規投資が抑制されたことで、その間に特に国際線中心に自前路線を拡充してきました。自前化は政権による羽田国際線発着枠の傾斜配分もあってやむを得ないところではありましたが。

一方枷をはめられたJALは専ら財務改善に注力し、規模で勝るANAの2倍の利益計上するに至りました。新規投資が抑制されたこともあって、路線拡充は専らエアライン同士のアライアンスに依存した結果、コストを抑えながら路線拡充を図った訳です。これ破綻以前のJALとANAの逆転現象ですが、同時にコロナショックで先が見えない中で潤沢な手元資金を残して踏みとどまっております。とはいえ減便で余剰人員を抱えているのは同じで、Go To トラベルの受け皿となる観光地のホテルなどへ人員を派遣してしのいでいる状況です。大手エアラインが実質人材派遣業をやっている訳です。

ネットではJAL破綻時でも言われた大手1社体制の話もあり、与党の一部でも動きはありますが、大手2社も国交省も全くその気なしですが、結果的にJALの公的救済で競争環境を維持したことが好結果を生んだことも間違いありませんし、それ以上にANAの政治頼みでやり過ぎたため、1社体制になれば両社の遺恨が顕在化しかねないということで、健全な競争環境維持が共通理解になっている模様です。

前エントリーで指摘した地銀に限らず乗合バス事業者や中小企業の再編に前のめりと言われますが、バス会社は鉄道事業者の転身組を含みますし、地方中小企業tも再編対象は地場の有力企業でしょうから、つまるとこと地方のエリート企業の再編ってことですが、ここは魑魅魍魎の巣喰う世界でANAとJALどころじゃない遺恨を抱えていたりします。政府方針だけで進む話じゃありませんね。

行政改革を標榜する政権ならば、寧ろ鉄道と航空鵜の縦割りに中串を入れて鉄道による航空便のコードシェアを進める方が理にかなってます。実際コロナ禍で打撃を受けたエールフランスに対するフランス政府の救済条件に短距離便の鉄道代替を条件にしております。破綻以前から鉄道によるコードシェアを実施していた独ルフトハンザは破綻処理で国の支援を受けますが、鉄道コードシェアの拡大は確実でしょう。果たして新政権はどうするでしょうか?

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Sunday, August 30, 2020

アベノミクスを終わらせろ

健康上の理由による突然の辞任ですが、腑に落ちないのが代理を立てて直ちに静養しないことです。来月の自民党総裁選で後継者が決まるまで執務を続けるのは、責任の取り方としておかしいです。当然国会召集も新総裁に丸投げとなる訳です。自分の任期中に後継者を競わせることで、影響力を維持したいってことでしょうけど。

それはそれとして、アベノミクスの総括がどうなるのかが興味深いところです。成果として株価の上昇と雇用環境の改善が取り上げられますが、いずれもアベノミクスの成果ではありません。株価といっても日経平均株価ばかりが取り上げられますが、これ225の優良銘柄の平均値ですから、上がらない方がおかしいんです。ま、バブル崩壊で実際下がった訳で、38,000円台を付けた最高値に未だに届いていない訳です。

この225銘柄は定期的に入れ替えられますし、合併や上場廃止などで銘柄数が減れば補充されます。謂わば日本のチャンピオン企業を集めた指標ですから、上がらないってことは日本経済の成長力の劣化を意味する訳ですし、実際バブル崩壊以来下がりっぱなしだった訳で、下がった水準から少し戻したことを以て成果とするのはおかしい訳です。

あと雇用に関しては、完全失業率の低下や有効求人倍率の改善が言われますが、非正規雇用が4割を占める質の劣化は問題です。これも90年代後半から生産年齢人口の減少が始まり、2007年以降には団塊世代の大量退職もあった訳ですから雇用情勢が売り手市場になるのは必然ですが、一方で企業の求人難に対しては非正規雇用の拡大で穴埋めされた訳で、その結果高齢者と女性の労働力率は高まりましたが、見方を変えれば、その間GDPはほとんど伸びていない訳で、労働生産性が低いまま労働力の投入量を増やしてGDPを維持したというのが実際です。

これ前エントリーで指摘したように政府の成長戦略で経済成長する訳じゃなくて、企業の成長力が結局経済成長をもたらすという当たり前のことを申し上げておきます。その意味で示唆に富むのがこれ。

角栄メモは今も問う ポスト安倍の金融センター構想は 本社コメンテーター 梶原誠:日本経済新聞
コラムでは今度こそ東京をアジアの金乳センターにすべしという希望的観測が語られてますが、1974年に東証理事長に就任した谷村裕氏に当時の田中首相がメモを渡して株式市場の抜本改革を求めたことが、国際金融都市東京の出発点ということです。

その「角栄メモ」の中身は「エクイティファイナンスは利払いがなく低コスト」とする日本企業のあり方を根本的に見直すべきことが綴られていたそうで、株主価値の向上と株主還元に重きを置くものだったということです。所謂コーポレートガバナンス問題ですが、株式持ち合いで安定株主対策を取りながら、株主に煩わされることなく意思決定していた日本企業の姿がその後どう変わったかは問われます。

リーマンショックで株主資本主義の弊害が指摘されましたが、それ以前に株主という外部の目を排除して独善的に意思決定してきたことが、バブル期に財テクと称して土地や株へ投資資金を振り向け、次の成長に繋がる投資を怠った結果、バブル崩壊で競争力を失った訳で、基本的に日本経済は当時の失敗を乗り越えられていない訳です。

かつて電子立国と言われ世界の半導体市場を席巻した日本の電機産業が典型的です。バブルに踊りIT革命の波に乗り損なった間に、ムーアの法則に則って大規模投資を継続した米インテルや、後発ながら積極投資でグローバルプレイヤーに成長した韓国サムスンやLGの後塵を拝する結果となった訳です。

余談ですが日韓事変の後日談ですが、日本の化成品輸入が滞った結果、サムスンもLGも製造工程を見直し、例えばディプレイパネルなど精度を要求されない工程で韓国産化成品を使う一方、日本の化成品メーカーが現地進出することで、同等品の入手も可能になり、今後製造技術の移転で韓国メーカーもキャッチアップが期待されるという状況になり、財閥企業と中小企業のギャップ解消が進んだことで、韓国から「安倍さんありがとう」の声が上がってます。これをアベノミクスの成果と呼ぶかどうかは微妙ですが^_^;。

バブル崩壊で沈んだ日本の電機産業ですが、コロナ禍で沈むとすれば自動車産業でしょうか。自動車メーカー本体は何とか持ちこたえるとしても、部品メーカーから悲鳴が上がっています。1台3万点と言われる自動車部品の供給がコロナショックで止まり、感染防止の観点からも国内メーカーの操業停止が相次ぎ、結果的に国内部品メーカーも操業を止めざるを得なくなりました。その結果資金繰りが悪化しており、いずれ廃業も出てくるでしょう。そうすると結果的に国内サプライチェーンが弱体化し、生産再開が早かった中国依存が短期的には強まる可能性があります。そうなると危機対応で国内回帰が叫ばれるのと逆の動きとなって、国内サプライチェーンが立ち枯れていく可能性があります。

元受けの大手メーカーが資本を入れるとかすれば何とかなるかもしれませんが、CASEなど100年に一度の変革期を迎える自動車産業で、在来型のガソリン車の部品供給が滞ればEVシフトが進む可能性も視野に入れる必要があります。逆に大手メーカーにはある意味チャンスかもしれませんが、それは多数のサプライヤーを犠牲にしての生き残りということになる訳で、そこまで腹の座った経営者が果たして現れるかどうか?

そしてEVシフトはある意味自動車メーカーの強みを失うことにもつながります。内燃機関をコントロールしてて適切に動力を取り出し駆動する技術はアナログなチューニングの塊であり、それが参入障壁にもなっていた訳ですが、その強みが失われれば、新規参入者との競争を覚悟しなければなりません。

生産台数では劣るテスラがトヨタを時価総額で上回るってのはそれなんですね。部品メーカーとのしがらみのないテスラは、オンラインでバージョンアップしながら性能を高めるというスマホのような繋がるクルマを実現してますが、これが既存メーカーには高いバリアなんです。自動車の世界も電子化自体は進んでますが、それは主にロッドやワイヤーを電子回路に置き換えることが中心で、機能的にひと塊のユニットを組み立てるモジュール化とも関連します。個々のモジュールに制御用のプロセッサーが組み込まれており、独自OSで動いている訳で、モジュールに不具合があればモジュール単位で交換するという形でブラックボックス化しており、これがコネクテッドカーへの進化を阻んでいる訳です。

てことで、心配なのが政府による自動車産業への介入なんですが、実際窮地にある日産をホンダに救済合併させようとして双方から断られたなんて話もあります。仮に構造変化でつぶれる自動車メーカーが出るとしても、それは市場の正常な作用であって、政府が手を突っ込むような問題ではありません。

逆に気になるのが密を避けるという意味で公共交通忌避に乗じて自動車を売ろうという方向へ進む可能性もあります。公共交通の独立採算原則の下では放っといても公共交通は立ち枯れるから車を売るチャンスという訳ですね。国民の移動の権利が規定されていない交通政策基本法の下ではそうなります。

同じ公共交通でも、鉄道やバスは換気に配慮して対応してますが、それが出来ないのが航空でして、空気の薄い成層圏を飛ぶ以上、気密性も保持が優先されます。実際航空機の前後の席での感染が報告されてますし、航空産業にとっては逆風は続きます。ある意味フリュグスカム(飛び恥)実現のチャンスでもある訳ですが、恐らく政府は航空の救済に向かうでしょう。

あと気になる動きとしてはJR東日本が時間帯別運賃の導入を検討するというニュースですが、これ運賃制度へのダイナミックプライシング導入が意図されています。その問題点はデジタル経済はビッグブラザーの夢を見る? で指摘した消費者余剰の搾取を意味します。届け出制の特急料金やグリーン料金では既に繁忙期と閑散期あるいは事前購入か車内購入かで格差をつけてますが、これわかりやすく言えば客の足元を見て高く取れるところから取るという話であり値上げの口実です。つまりSuica甘いかエントリーで指摘したように、仮に消費税減税が実現しても交通運賃の値下げは無いってことです。

書きたいことはまだありますが、長くなりましたので一旦終わります。アベノミクスには終わってほしいけど。

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Sunday, August 23, 2020

コロナの後遺症

covid-19の感染拡大が続いていますが、日本の場合検査が少なすぎて、感染拡大の実態が見えないまま、国民の疑心暗鬼ばかりが拡大します。故に大学ラグビー部の寮でクラスター感染が確認されたら。ラグビー部と無関係の教育実習生受け入れが断られたりという差別的なことが起きてしまいます。相変わらず保健所の窓口能力がボトルネックになっていて改善は見られません。

東京都や大阪府の知事がメディア露出で政治利用している実態もあり、国民に寄り添う政治姿勢は見られません。一方で世界中からコロナ感染者が回復後も心臓や肺に延焼が見られるなど後遺症が指摘されており、とてもじゃないけど普通の風邪レベルの話じゃありませんし、感染力の強いウイルスの生存戦略としての弱毒化も見られません。確実に長引くコロナ禍の中で、出来ることを積み重ねるしかありません。

そしてまともなコロナ対策を打ち出せない政府の無能に批判が集まるようになりました。アベノミクスが始まる前から批判していた身としては、ここへ来ての内閣支持率低下に今更感しかありませんが、歴代政権の実質GDP成長率の比較を見ても、大規模財政出動で経済を下支えした小渕・橋本政権で1.0%、規制緩和中心に新自由主義的な構造改革路線の小泉政権で1.0%、何だかよくわからなかった民主党政権で1.6%、大規模金融緩和の2019年までの安倍政権で1.2%です。しかも安倍政権にはオマケがついてます。

日米欧GDP戦後最悪、4~6月 日本はデジタル化カギ:日本経済新聞
統計不正などのインチキで数字を作ってきた安倍政権ですが、コロナで吹っ飛びました。しかも19年10-12月期、20年1-3月期に続く3期連続の下落ですから、ザックリ元の水準から1割減ってところです。しかもコロナ禍が長引くから回復には3-4年程度あるいはそれ以上の相当の時間がかかると見るべきでしょう。安倍政権下の成長率はさらに下がる訳です。

歴代政権の比較で何だかよくわからなかった民主党政権時代が最も高いってのは意外ですが、これ東日本大震災の復興による部分もありますから、やや下駄を履いた数字ではあります。しかし大災害に対して汗かいて国民に寄り添って努力したことは認めて良いと思います。つまり成長戦略ぶち上げて景気の良い話を煽った自民党系政権に対して、目先の課題に取り組んだ結果、経済が反発した訳です。ここ重要です。

てことでまともなコロナ対策も打ち出せずに国会も開かずに逃げている限り、安倍政権の評価は下がらざるを得ない訳です。そもそも財政政策や金融政策を成長戦略とするのは疑問です。マクロ経済政策を理論化したケインズが、報道記者に成長理論を問われて「アニマルスピリット」と答えた逸話が有名です。ケインズの理論は経済成長過程で生じる景気変動を平準化する理論であって、実際の成長は企業家のアニマルスピリットに依存するという意味です。つまり自らの経済理論に成長理論は無いと認めた訳です。

政府が打ち出す成長戦略は当てにならない訳です。結局企業がリスクを取って投資することが成長に繋がる訳で、その意味で成長できないのは政府のせいだという新自由主義者の主張も要注意です。例えば民主党政権で実現した高速乗合バスの規制緩和も、ツアーバス事業者からすれば規制強化なんですが、規制をクリアして乗合免許を取得した所謂新免事業者が輸送市場の活性化に寄与したように、ルールの変更は重要ですが、岩盤規制があるから成長できないなんてほざく経営者は、無能を晒しているに等しい訳です。運輸省や郵政省と戦ったヤマト運輸の事例を挙げるだけで十分でしょう。

ただ悲観すべきではないのは、GDPは付加価値の合計であって、例えば外出自粛や飲食店の営業自粛で必然的に自宅で食事をとる機会が増える訳ですが、飲食店の原価率が3割程度で元々付加価値が高かった一方、スーパーで食材を買って自宅で調理すれば、飲食店が生み出す付加価値は消える訳ですから、生存には問題がない訳です。付加価値って選択的消費の結果生じる訳ですから、早くコロナ感染を封じ込めて、手間のかかる自宅調理より外食を楽しめる環境を作ることが大事ってことです。

心配なのは雇用でして、既に多くの企業が来年度の新規採用を見直していて、JALやANAは既に採用停止を打ち出しておりますし、JR西日本も新規採用抑制を打ち出しております。JR各社は国鉄末期の採用停止で空白の世代があり、今後国鉄OBの社員の大量退職が見込まれるため、計画的に新規採用を拡大してきたのですが、コロナ禍による運輸収入の減少でそれどころじゃなくなりつつあります。

一方でネット通販の利用拡大で宅配便のドライバーは増えてますが、急激な拡大には正社員主義のヤマト運輸も追いつかず、利益を減らすとして減少傾向にあった外部委託に頼らざるを得ないですし、更に外食の宅配でウーバーイーツなどの拡大が見られますが、これも飲食店の営業自粛でアルバイト先を失った学生、フリーター、外国人留学生などが更に不安定なギグワーカーに転落したとも取れる訳で、雇用の劣化は止まりません。ただでさえ低下著しい日本の労働分配率はさらに低下し消費を冷やすことは間違いありません。

そして新卒の正規雇用減少はいつか来た道ですね。90年代後半のロズジェネ世代の再現となり、多くの若者が社会人としてのキャリアの始まりで躓く訳です。とはいえベンチャーキャピタルの弱い日本では起業もままならずですし、コロナ禍が収まるまでは海外渡航もリスクがあります。ある意味ロスジェネ世代より過酷な現実に直面しているとも言えます。

そして現役世代の賃金低下は年金や医療保険など社会保障にストレスを与えます。年金給付の減額や診療の自己負担増で対応すれば、寧ろ老後不安から現役世代の貯蓄性向を高めますから、これも消費を冷やします。そしてロスジェネ再現以上に問題なのが、学校教育の遅れです。学校の閉鎖でカリキュラムの消化が遅れていて、夏休みを極端に短縮しながら密を避けで授業を行う教育現場のストレスは相当高いですが、問題は小中高大と幅広い世代に影響が及んでいることで、将来「ゆとり世代」ならぬ「コロナ世代」が長期に亘って経済にマイナスインパクトを与えかねません。安直に学校閉鎖を決めたツケが重くのしかかります。

てことできりがないのでこの辺にしておきますが、この状況で公共交通の逆風をどう乗り切るかは重大です。おそらく独立採算原則を見直さない限り、立ち枯れていく未来が見えますが、民主党世間が提案した交通基本法を自公政権で交通権部分を省いた交通政策基本法として成立させたことがネックになりそうです。憲法に紐付けされた交通権を盾にしないと、結局自治体は金を出し渋り事業者は撤退せざるを得なくなることになりかねません。

また欧州で見られる交通税のようなものを導入する手はありますが、これも恐らく課税対処になる沿線住民や企業の反対で潰されるのがオチになりそうです。あるいは揮発油税など燃料税を事業者への補助金に使うとか、国税レベルで炭素税のような新税を導入して補助財源にするとか、公的サポートを考えないと持続可能性を損なうことになります。

てことで経済社会にも深刻な後遺症を残しそうなコロナ禍です。国会召集早よ!

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Sunday, August 09, 2020

帰らざる社畜

お盆に家に帰るのはご先祖様と社畜で、家から居なくなるのがアニオタと鉄ちゃんと書いた社畜人ヤプーから4年。コロナ禍で様変わりしました。バーチャルなご先祖様はコロナ禍に無縁ですが、感染拡大の心配から帰省を自粛する社畜たちは、せめてネット動画で孫の姿を両親に見せるリモート帰省がせいぜいです。お盆に限りませんが、両親の介助と妊婦の安心感から選択される帰省出産もままならず、少子化は促進されるでしょう。もはや日本では消費をリードする中間層の再生産が成り立たなくなりつつあります。

コミケの中止はやむを得ないとしても、コロナ禍が無くてもオリパラで東京ビッグサイトが使えないから、アニオタは巣篭りしてネット動画チェックで本来のオタク道に回帰するから家から居なくならないけど、鉄ちゃんは相変わらず全国に散っています。帰省ラッシュ消滅でラッキーですらあります。臨時快速ムーンライトは走らないけど。

てことでご先祖様と鉄ちゃんは変わらないってことで、共に尊い?(笑) 社畜とアニオタは共に巣篭りだけど前者は強制後者は自発と中身は大違いで、ニューノーマル(新常態)での社畜人ヤプーの幸福はいずこ?

所定外給与24.6%減 6月、過去2番目の下げ幅:日本経済新聞
これ正規雇用者の残業の減少とボーナスの削減が原因ですが、非正規雇用者の雇い止めやアルバイト・パートの時間短縮を反映しておりませんから、消費へのマイナスインパクトはより大きい訳です。そんな中でのGo To トラベル強行はそもそも消費喚起効果が限られます。正規雇用者の残業減少も、不況による調整の意味に留まらず在宅ワークによる残業代ゴマカシも含まれますし、通信費や水道光熱費の負担増による消費のマイナスも考慮する必要があります。

結局旅行業界のロビーイングの成果なんでしょう。JTB、HIS、KNT、日旅の旅行業大手4社の5月の取扱高前年比が軒並み1-3%という惨憺たる状況です。これ前年比ですからね。しかも旅行業者は旅客と運輸、宿泊その他の事業者との仲介で手数料率は10%程度ですから、もはや社員の給料の支払いさえ覚束ない逆風です。

旅行業界では所謂団体扱いってのがありまして、国鉄→JRをはじめ運輸、宿泊、その他施設でも団体利用の割引料金が存在します。実際に日本人の旅行形態は戦後長らく団体旅行が主流でしたし、個人旅行のニーズ自体は60年代後半にやっと顕在化するといったレベルでした。しかも個人旅行の発生手配は手間ばかりで僅かなマージンしか得られないから旅行会社には歓迎されないものです。

ただ旅行業法で旅行会社は主催旅行を催行できることから、団体扱いで運輸や宿泊を割引料金で仕入れて、それを組み合わせて個人向けに販売するパック旅行という旅行商品を企画販売できます。しかも大手ほどバイイングパワーを駆使して相対取引で値下げを要求できますから、仕入れを安くして利益を乗せて個人向けには個別手配と同等若しくはやや割安程度でもワンストップで申し込めて旅客側の手間が省けますし、加えて一部の史跡や施設で団体のみの見学客受け入れというところを組み込めれば、付加価値としてアピールできます。

勘の良い人はお気づきでしょうけど、ツアーバスの仕組みがこれなんですね。旅行会社が団体旅行のオフシーズンに当たる盆暮れに貸切バスを割引価格で仕入れて、主催旅行として個人客を募集し運行する形です。しかも旅行業法で最少催行人数以下の場合は催行中止が出来ますからノーリスクな訳で、乗合免許で旅客の有無に関わらず運行する義務を負う高速乗合バス事業者から不公正と是正を求められ、関越道の事故で注目を集めました。

本題に戻しますが、加えて旅行会社は旅客から前払いで代金を収受し、乗車券や航空券など大手キャリア向けの仕入れに一部使いますが、宿泊などは事後精算となりますから、国の支援を梃子にパックツアーが売れるなら、資金繰りの助けにはなります。Go To トラベルの場合、個人で支援条件を見極めて個別手配するのは手間がかかりますが、条件を踏まえた旅行商品を組むのは旅行会社にとってはお手のものですから、結局旅行会社のパックツアー利用に誘導されます。ワンストップが活かせるわけです。

その一方で宿泊を提供する旅館やホテルは感染防止策が求められ、館内消毒や従業員の手指消毒に留まらず、大部屋での食事提供やバイキングとはいかず、個室配膳となると手間が増えますしで、追加費用も発生します。いくら国が支援するとはいえ、儲けにつながるかは微妙で、実際Go To 便乗値上げのような動きも見られます。

てことで旅行会社にはメリットがあるかもしれませんが、そもそも消費の前提となる雇用者報酬が縮んでいるんだから効果は知れてますし、運輸や宿泊に留まらず裾野が広いから経済効果が大きいとのたまう経済学者がいますが、現場を知らないにも程があります。

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