大手私鉄

Sunday, April 11, 2021

バス特ヤメ得ダレ納得

コロナ感染がジワジワ増えてます。大阪など3府県6市に続いて東京、京都、沖縄の3都県でもまん延等防止重点措置の発出が決まりました。緊急事態宣言解除から大阪で3週間、東京で2週間で感染拡大となり自粛要請ということで、感染予防の先回りではなく後追いになっている訳ですから、こういうのを「いたちごっこ」って呼びます。

去年の緊急事態宣言発出は、専門家会議西浦教授の接触8割減の提言に基づいて、感染実態も治療法もわからない状態では、とりあえず人々の接触機会を8割減らす行動変容を求めるという意味だった訳ですが、結果的に感染拡大を阻止することが出来て、感染拡大が止まり結果オーライでうまくいったという評価となったようですが、GWの自粛生活で運輸、宿泊など旅行関連の需要大収縮となって、これが夏の Go to 解禁に繋がったようですが、結果的に今年のGWも自粛を余儀なくされております。

本当は自粛による人々の行動変容の間に検査体制の拡充やICUを含む病床確保、人工呼吸器やエクモのオペレーター確保など、やるべきことがたくさんあったのに、何も手を打たず秋冬の感染拡大で再度の緊急事態宣言となった訳ですから、このままだと自粛と緩和の繰り返しでいつまでも感染拡大が止まらない悪循環となります。変異種に関しても去年から指摘されてきたことで、変異を防ぐには感染拡大を抑えるしか方法はありません。

一方人々の馴れで行動変容もうまくいかなくなってきており、このままでは自粛のストレスばかりで先が見えない状況が続きます。何かに似てるなと思ったら、97-98年の金融危機の時もこうでした。バブル崩壊で企業の過剰債務と裏にある銀行の不良債権が見えない中で、取引先がいつ飛ぶかわからない疑心暗鬼の中で経済が冷えていったものです。当時の小渕政権は有効な対策を打ち出せず、当時の民主党案を丸呑みして長銀、日債銀の2行の破綻処理を行うというあたり、与党議員の夜遊びで特措法改正で野党案丸呑みした管政権も似ています。

会う人が陽性者かもしれない中での人々の疑心暗鬼が解消されなければ Go To でバラマキしても効果は限られます。結局金融検査マニュアルに基づく厳格な銀行の資産査定と企業の過剰債務の処理が進んでやっと出口に向かったのは小泉政権になってからです。不良債権も感染症も検査と隔離が大事ですね。奇策はありません。

コロナ禍で打撃を受けた運輸業界ですが、2月28日に国際興業バスがPASMOのバス特典サービスの停止を実施し、首都圏のバス事業者が続々追随しています。PASMOの普及・促進のためのバス特典が所期の目的を達成したことを理由としていますが、もちろん本音は運輸収入減少に伴うコスト圧縮でしょう。停止されるのは引落額1,000円毎にバスチケット付与を停止するもので、バスチケットの利用は10年間有効としています。

国際興業バスでは金額式定期券サービスを行っており、そちらへの移行を促しています。バス特は元々首都圏共通バスカードのプレミアムに変わるサービスとして導入された経緯がありますから、元々経過措置だったということのようです。更に遡れば都区内共通回数券に行きつき、先払い特典としての歴史は古い訳です。

但し何故今かということに、コロナ禍が無関係とは言い切れないでしょう。そして国際興業が口火を切る形で西東京バス、伊豆箱根バスと五月雨式に同様の発表が相次ぎ、4月に入って継続している事業者は都営バス、東急バス、京成バスなど少数にとどまりますし、京成バスは4月25日にやはり停止を発表しており、ます。千葉や茨城の事業者までは把握しきれませんが、おそらく今後も追随する事業者が相次ぐと思います。

おまけとして東急世田谷線も4月末に停止ということですが、こちらは「せたまる」という専用ICカード乗車券を先行導入し、10回乗車で1回分のチケットを付与するサービスを実施して回数券を廃止し、PASMO導入で一時2種類のカードリーダーを搭載していましたが、汎用性のない「せたまる」はユーザーの減少で廃止された経緯があります。結果的にプレミアム廃止ですね。東急バスに関しては今のところアナウンスはないようです。

都営バスの対応も注目です。元々都区内運賃が他社より10円安い210円で、加えて90分ルールといって、初乗車後90分以内に再度乗車した場合、100円引きとなるサービスで、折り返しでも別系統でも有効という都営バスの独自サービスですが、やはり今のところバス特停止はアナウンスされておりません。公営交通の都営バスが民間よりも踏み込んだサービスというのは面白いところですが、黒字転換したとはいえ長年赤字を続けた都営地下鉄とのシナジーが期待できないからバス事業の独立性が高いってことでしょうか。東京メトロとの角逐も影響しているのでしょう。PASMOを共通プラットフォームと捉えた独自サービスという意味では都営バスは一歩抜きんでた存在ではあります。

公営交通は元々地方公営事業として独立採算が求められているため、例えば大阪市営バスが大阪シティバスとして民営化されたように、民営化自体は制度上可能なんですが、それが唯一の解ではないことは注意が必要です。尼崎市のように阪神バスへの業務委託で存続したり、姫路市営や岐阜市営のように撤退したケースもあり、地域の実情によりさまざまです。

てことで前エントリーで取り上げた台鉄の事故に絡めて「公営だから問題、民営化すべき」という議論がありますが、台鉄はその歴史過程も含めて特殊の事例です。正式には台湾鉄道管理局と称し、元は日本統治時代の台湾総督府鉄道を引き継いだものですが、国民党政府の独裁体制の中で強い権限を有しており、それが民主化後も継続している訳で、公社化以前の現業機関としての国鉄に匹敵する強い権限を持ち労組も強く、一方で民主化後の改革路線で新自由主義的な政策で国内交通の鉄道独占は崩されております。

加えて台湾高速鉄道も民間資本による別会社の運営で連携が無く、実態としてはJR九州から九州新幹線を除いた存在ってことですね。台湾高鉄も九州新幹線のように山陽新幹線直通需要を拾えないので経営は苦しく、仮に統合しても採算性が改善する見込みは薄いと言えます。つまり仮に民営化しても採算性の見込みは立たない訳で、政府の関与は必要になります。公営は悪民営は善という単純な話ではない訳です。

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Sunday, April 04, 2021

鉄路的ニュースの蛇足

徒然なるままに勧めます。

ルネサス火災「生産再開1カ月」 車メーカー追加減産も:日本経済新聞
車用半導体不足に悲報です。自動車メーカーは追加減産を迫られますが、車の制御にいまや必需品となる半導体はTier2以下の下請け企業からの調達であり、規模の経済のバイイングパワーで買い叩いてばかりいたら,いざというときに足りないということになりました。元々自動車用は数世代前のもので、半導体メーカーとしては古い生産設備で対応可能な一方、その分買い叩かれるからスマホ用など極限的に微細化したものを高く売るために短期間で設備投資を繰り返さないとついていけない厳しい競争環境にあります。

その結果ルネサスもそういった先端分野は台湾などのファウンドリー企業への外注で対応し国内工場は自動車向けなど旧世代向けの古い設備を温存してコストを抑えてきた訳ですが、逆に同じ製造装置が手に入らないなどそれが裏目になりました。今や産業のコメと言われる半導体も、気が付けば海外生産が当たり前になっていた結果、いざというときに手に入らなくなるという意味では昨年のマスク騒動に通じますが、同時に京浜東北線の209系末期のトラブルも思い出されます。パワー半導体の世代交代で交換部品の調達が困難になって京浜東北線にE233系1000番台を投入し常磐緩行線の2000番台を後回しにした訳です。209系は電装品を交換して千葉地区へ転用されましたが。

公示地価6年ぶり下落 訪日客減や外出自粛が打撃:日本経済新聞
コロナの影響がくっきり出てます。大都市商業地が軒並み下落し、特にインバウンドに支えられてきた大阪市の下落が大きい一方、同じインバウンド依存でもに北海道ニセコ地区が逆に上昇しております。雪質の良さで海外富裕層のスキーリゾートとして評価が定着し、彼らはセカンドハウスとして土地建物を購入するからこうなる訳ですが、その結果スキーリゾートで働く地元の人たちは中心の倶知安町内に住めない現実に直面しています。更に1杯3,000円のラーメンなど富裕層相場の飲食価格の上昇もあり、住みにくい街になりました。富裕層はプライベートジェットと車移動ですから、北海道新幹線が出来ても使われない可能性が高く、寧ろ俗化を嫌って離れる可能性もあります。
首都圏で「空き家バンク」利用活況 供給不足に課題も:日本経済新聞
関連しますが、首都圏近郊で空き家売買が活発になっています。リモートワークしてみたら狭隘な住宅事情がネックに。ならば郊外の広めの家に転居という流れですね。公示地価ニュースでも例えば長野県軽井沢町が上昇していたりします。東京都の転出超過がニュースになりましたが、結局近郊への転出であって、東京一極集中の是正ではありません。軽井沢町の地価上昇はJR東日本と西武HDの提携の追い風でもあります。北陸新幹線はかがやきよりもあさまが大事?東海道線の特急湘南や飯能市の移住CMなど両社の提携は時流に乗っているかも。JR東海もこだま売り出しのチャンスです。リニアよりも将来性あるかも。
大動脈スエズ運河遮断、供給網リスク一段と 大型船座礁:日本経済新聞
これルネサス工場火災と同様のサプライチェーン危機ですが、とりあえず復旧しました。賠償問題はこれからが本番ですが、保険会社は戦々恐々ですね。個々のニュースの注目点はそもそも全長400mもの巨大輸送船の存在です。400mというのは東海道新幹線のぞみ16両編成の長さですね。グローバル化で海運需要が増えた結果、輸送船の大型化が進んだ訳ですが、総重量の大きい船舶は操船が難しく、直ぐに動かないし舵を切っても直ぐに曲がらないしスクリュー反転させても直ぐに止まらないし横風に弱いしということで、ある意味起こるべくして起きた事故と見ることもできます。その400mの船が幅300mの運河で横向きになった訳ですから大変です。

スエズ運河は砂漠の中の運河で底面がV字状になっていて中央部の水深の深いところしか船舶の航行はできません。故に航行する船は船団を組んでエジプト人パイロットの指示の下で航行する必要があります。鉄道で言えば単線のシステムなんですね。これ鉄道では指導式閉そくと言われる運行管理システムと同じです。高架化等で線路切替の時に腕章を付けた指導員添乗を条件に単線扱いで運行するという形で使われたりしますが、言ってみれば人間通票って訳ですね。

「京急」社員たちが悲痛告白、低賃金と重労働の驚きの実態とは | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン
京急の神奈川新町事故をきっかけに疑問を持った鉄道ジャーナリストのレポートですが、驚きの実態が綴られております。精神論が横行しヒヤリハット報告もままならず、現場にストレスがかかる状況は問題です。
台湾で特急脱線、50人死亡 工事車両と衝突か:日本経済新聞
台湾花蓮県で台鉄タロコ号の事故です。斜面に停止いていた工事車両が無人で滑落してたまたま通りかかった列車に衝突して脱線したままトンネルに嫁級して大破という悪いことの連鎖で大事故となりました。台鉄といえば2018年のプユマ号事故が思い出されますが、今回は鉄道側の有責事故ではないらしいことがせめてもです。但し同エントリーでも指摘しましたが、公営で元々赤字体質な一方、高速道路や空港の整備で高速バスや国内航空との競争が激しく、加えて台湾高速鉄道の別法人での開業など、厳しい競争条件の中でアグレッシブな設備投資を続けた一方、コスト削減要求で現場にストレスがかかる構造問題を抱えております。ある意味台湾政府の新自由主義政策の矛盾の現れと見ることもできます。

プユマ号事故エントリーでも取り上げましたが、在来線高速化の技術的解決策としての制御付き振り子システムは線路に負荷を与えるものであり、JR北海道のトラブル頻発の原因の1つでもあります。JR東日本E351系の失敗に見られるように必ずしも最適解ではないことは知るべきです。一方の車体傾斜システムは比較的汎用性はあるとはいえ、やはり地上側の事情で例えばJR四国2600系では空気ばねへの圧搾空気供給が間に合わず土讃線向け2700系では制御付き振り子に戻した事例もあり、結局適材適所を心掛けるしかない訳ですね。

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Saturday, March 20, 2021

みずほLINEにゆうせい楽天的なドコモかしこ

そういえばLINE銀行なんて話もありました。

LINE新銀行、開業を最大2年延期 120億円追加出資:日本経済新聞

開業延期は主にセキュリティに関するみずほFGとLINEの認識の違いから作業が遅れていて、当初の想定よりも開発費が上振れしていることのようですが、みずほFG傘下のみずほ銀行に続いてLINEもやらかしちゃいました。そもそも会員の個人情報の管理がIT企業なのに甘いってのはいただけませんが、みずほに言われちゃおしまいだよな。一方こんなニュースも。
楽天、郵政と資本提携 2400億円調達 テンセントも出資、携帯・EC協業拡大:日本経済新聞
何故か株式市場では好感されたニュースなんですが、これ安直に参入したものの基地局投資が追い付かず投資拡大が避けられない楽天が日本郵政の出資で資金調達しようって話ですね。年寄り騙して不必要な保険契約させた全国の郵便局員にスマホ売らせようって話ですね。ずうぇったい契約したくない-_-;。テンセントは一応楽天の提携関係があるからということですが、政府出資の特殊会社と中国企業の呉越同舟もシュールです^_^:。

管政権の目玉政策である通信料金値下げですが、このエントリーで取り上げたNTTのドコモ完全子会社化と共に、値下げの先鋒役が国の資本ってわかりやすいところで、結果的にauとソフトバンクもそれに合わせた値下げを発表してとりあえず手打ちってところも日本的ですが、その結果競争政策で誕生したMVNO事業者による格安スマホ勢は居場所を失います。これJPEXの機能不全で混乱した電力小売りと同じ構図ですね。

よく見ると通信も光ケーブルの基幹通信網はNTT東西が保有していて各通信事業者が利用する構図で、送電網を大手電力の別会社が保有する電力業界とよく似ています。ある意味通信事業者はNTT東西の通信網に対して使用料を支払っている訳で、競争市場での利益相反を防ぐ為に,NTTのグループ協業は規制されている訳ですが、そんな中でのNTTによるドコモ子会社化で国は拒否権を行使せずに認めた訳です。加えてNECへの出資も決めた訳で、かつての電電ファミリーの再構築を疑われる動きです。NECは傘下のビッグローブモバイルをドコモのサブブランドと見れば、民間2社に準じた体制を得たと言えます。総務省のNTT接待疑惑が真っ黒な状況証拠は揃っています。一方東北新社関連ではこのニュースに注目しました。

総務省、東北新社からの報告「記憶にない」 外資規制違反 衆院予算委、食い違い変わらず:日本経済新聞
東北新社側は不祥事として社内記録に残っていたものを述べただけですが、官僚は記憶を失っています。面談記録は残っている訳ですから、規制官庁として業界関係者との面談で内容を文書で残していないとすればそれ自体問題ですが、出せない理由がある訳ですね。モリカケと同じです。こんな子供だましで誤魔化せると見ているとすれば、国民はなめられたものです。そこを指摘しない新聞報道もおかしいですが。

まるで中国を思わせる国有企業頼みですが、その中国でアリババのEC取扱高が首位陥落しています。アマゾンが攻略し損ねたのはアリババのせいとまで言われたのが、政府に睨まれて規制でがんじがらめにされて没落とは気の毒ですが、同じことが日本で起きても不思議ではないことは指摘しておきます。通信を巡るNTTと郵政の動きもそうですが、コロナ禍で逆境にある民間企業の大手航空2社統合が与党でささやかれているように、ことあるごとに市場介入しようという動きdが出てきます。しかも「国際競争に勝てない」という理由付けがされます。通信やITでも日本のGAFA狙いをてらいなく騙るから始末が悪いです。

ということで上記の日本企業のポンコツぶりを再度見てみましょう。みずほとLINEが組んでフィンテック?冗談でしょ。郵便局員にスマホ販売のノルマ課すのか?やめてくれ。NTT統合で市場競争を抑制してどーすんの?それで世界で戦える訳ないじゃん.株式全数放出で完全民営化したJR3社は例外中の例外で、民営化と言えどもNTTとJTは国の出資が続きます。JTは専売制維持の観点から国の関与をあえて残すという意味がありますが、NTTはあえて言えば基幹通信網を保有する東西2社以外は完全民営化しない理由が見えません。JR東日本と西武HDの包括提携も完全民営化だからこその話です。

一方風邪ひかない人たちで危惧を述べたJR各社の株式持ち合いですが、コロナ禍でも協業の機運は見られず国鉄一家復活はなさそうです。というよりは各社間で温度差が大きくて手を合わせて乗り切ろうという機運は見られません。財務状況の違いがありすぎることが背景のようです。東海道新幹線依存の強いJR東海は10-12月期に黒字を計上しているように、財務の強さが際立っている一方、多数のローカル線を抱えるJR西日本や無理めの上場で財務の弱さを抱えたJR九州には湯裕が乏しく苦しい訳です。

加えて災害復旧や飛べないジョナサンの長崎新幹線の開業は現状重荷以外の何物でもありません。なまじ上場したがために国に泣きつくこともできませんし、コロナ禍で当面インバウンドも当てにできません。一方駅の無人化やみどりの窓口の縮小などで自治体との関係も微妙になっており、結構四面楚歌状態ですね。ビートル用の新造高速船も今は博多港に停泊中でこれも痛いところです。コロナが収まって韓国との往来が活発化する展望は開けません。今や韓国の1人当たりGDPは日本を上回っており、韓国の助けが必要になってしまいました。これもアベノミクスのお陰です-_-;。

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Sunday, February 14, 2021

しんきろうで2020五輪霧中

五輪組織委森会長の辞任問題が尾を引いております。

不透明プロセス、世論の離反招く 五輪組織委会長の選考:日本経済新聞
密室の謀議で首相になった人が公職を去る時も7密室でって、らしいと言えばらしいけど、流石に通りませんでした。森氏が指名した川淵三郎氏は過去の発言に問題いありとIOCからダメ指しされたようですが、そもそも辞任する森会長に後継指名の権利はありませんし、川淵氏も就任後に森氏を相談役に指名するということまで決めていたとか、もうドロドロ。個人商店じゃあるまいし。ちなみに森氏を慰留した武藤敏郎事務局長は、大蔵省ノーパンしゃぶしゃぶ事件当時の官房長で引責辞任した人物です。ポンコツ同士の身内意識なのか?

加えて昨夜の地震。震災の余震だそうですが、10年経っても大きな余震が続く現実は重いですね。家屋被災で負傷者が出てますし、発電所の停止で大規模な停電が起き、水道の被災で水道が止まるなどライフライン被害も出ています。東北新幹線は架線柱が傾いて復旧に10日以上貨化kる見込みですし、常磐道も被災しています。復興五輪を標榜していた東京オリパラにとっては最悪のタイミングです。

震災復興にとってはオリパラ関連の公共投資でヒトモノカネが取られますから、寧ろ復興を遅らせるだけというのはこれまでも指摘してきましたが、震災復興も道半ば、コロナ禍で無観客も有り得る五輪開催の意義が見出しにくい上に、大会組織委のガバナンスにクレームがつく事態で、流石に延期で追加負担を求められた企業スポンサーも不満爆発となりました。実はこれが効いたようで、国民世論の勝利と言いにくいところですが。

そんな中で小池都知事は奇妙な立ち回りを見せています。来現つに予定されているI4者会談不参加を表明しましたが、そもそも日程も決まっていない中での点数稼ぎと見る向きもあります。五輪前に行われる都議選で対立する都議会自民党への圧力ですね。実は森首相の辞任も都議会自民党の意向が働いたと言われており、総裁選で小泉政権誕生をもたらした訳ですが、自民党がゴタゴタすれば小池知事自身の国政復帰が見えてくるという訳ですね。五輪開催都市としてのダメージを国に付け替えて政局を有利にする思惑が見え隠れします。

てことで都知事としては大した実績を残せている訳ではありませんが、自分が有利になる立ち振る舞いは得意ということですね。築地市場の豊洲移転問題でも「豊洲は活かす築地は残す」という発言にも現れてますが、食のテーマパークというコンセプトは示したものの、豊洲市場の活性化のために整備予定だった観光施設は権利を落札した民間企業が反発して降りてしまいました。

タワマンたわわエントリーで取り上げた8号豊住線(豊洲―住吉)荷動きが出てきました。

膠着の有楽町線延伸問題、国交省委員会で議論進むか:日本経済新聞
東京メトロは株式上場を控えて大規模投資となる新線建設を打ち止めとする方針ですが、一方で混雑の激しい東西線の東陽町駅の改良(構内線増)や九段下の折り返し線拡張などの大規模改良工事を手掛けている訳ですが、タワマンで人口が急増した江東区では、東西線、総武線の混雑緩和のために比較的空いている有楽町線へ誘導するために豊住線建設を要望していて、豊洲問題のバーターで豊住線建設を江東区に約束したものの、東京メトロはこれを拒否している訳です。

ややこしいのは東京メトロ自身の株式上場問題が絡んでいて、国(財務省)53%都47%の株主構成で国が株式を手放しても都が手放さなければメトロに対する支配権が国から都へ移行する訳ですが、経営的に重荷となる新線建設を回避したい東京メトロに都が圧力をかければ利益相反が生じる訳で、そうなれば投資家が東京メトロ株の保有を躊躇することになるので、より高く売り出したい財務省としてはそれは認められないということで膠着状態になっている訳ですが、国交省が委員会を立ち上げて妥協点を探ろうと動いた訳です。

整理すると豊洲移転を巡るゴタゴタで都が江東区にいい加減な口約束をしたものの、株式上場問題も絡んで東京メトロは建設を渋り株式を高く売りたい財務省が後ろ盾になっているという構図です。政治家のいい加減な発言が事態をここまで拗らせてしまった訳ですが、小池知事は政局で国政復帰を模索しているからあとは野となれなんですね。同委はしませんが地下鉄一元化を打ち出した猪瀬氏はまだしも理念がありましたが。委員会を立ち上げた国交省にとっては難題ですが、どうするつもりなんでしょうか。

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Sunday, February 07, 2021

イット革命でデタラメトランスフォーメーションな神の国

五輪大会組織委員会の森会長が大炎上中です。

五輪組織委・森会長「発言撤回しおわび」 辞任は否定:日本経済新聞
小渕首相の急死を受けて密室の謀議で首相に就任した森喜朗氏は当時から「しんきろう内閣」と揶揄されてましたし、とかく失言が多く、「神の国」とか「(選挙前に)無党派層は寝ててくれば」とか枚挙に暇がないですが、コロナ禍で五輪開催自体が流動的な中で、かなり致命的なダメージとなりました。一般的には話が長いのは高い地位にある高齢男性ですが、女性の発言が多いってことは、それだけ女性が感じる不自由が多いことの反映な訳ですが、それを疎ましく思うってのは、人の話を聞く気が無いってことです。

故に思わぬ逆風にとりあえず謝罪しておこうという会見で辞任を否定して逆切れしてますます炎上とドツボに嵌っております。首相時代に失言であれだけ叩かれた経験が活かされていない訳で、口で言う「反省」が出来ていない訳です。故に組織委女性理事に対する「わきまえている」発言で更に火に油。組織委会長という公職にある公人ということをわきまえていないのはあんただよ。

森氏の失言数あれど、私が真っ先に思い出すのは「イット革命」発言ですね。これIT革命に関する経産省のペーパーを見て「君、このイット革命とは何だね?」という発言が外部へ洩れて週刊誌に抜かれたものですが、不勉強ぶりに眩暈がします。元々こういう人なんで、公人になっちゃいけない人なんですね。こんな人を担ぎやすさだけでトップに据える日本の組織文化がもたらした炎上劇ってことです。

ただ森氏だけを笑えない現実がありまして、例えばコロナ感染濃厚接触を知らせるアプリCOCOAの不具合ですが、OSの後進にアプリの修正が追い付かなかったとか。

「COCOA」不具合 スマホOS更新、アプリ修正後手に:日本経済新聞
これスマホアプリに関する認識が出来ていなかったことが原因らしいってことです。これスマホアプリが典型ですが、使いながら不具合を修正するアジャイル式のシステム開発を厚労省が理解sていなかったってことです。

ソフト開発の手法で、ウォーターフォール式とアジャイル式の2つの方式に分かれます。前者は主に基幹業務システムで採用されているもので、システム全体の業務フローを上流から下流へと一貫して開発するもので、計画、要求分析、設計、実装(コーディング)、テスト、文書化の工程で段階的に進みますが、アジャイル式は反復(イデレーション)と呼ばれる短い単位期間でこれを繰り返し、修正を重ねることで対応するものです。

基幹業務システムでも要求分析の段階で発注者としての関与が大事なんですが、この部分をソフト会社に丸投げすることが日本の官庁や企業では多く、結果、システムのメンテナンスやバージョンアップも丸投げとなって、それ故に日本のITベンダーは言い値で請け負っておいしい思いをしてきた部分はあります。しかしその結果ユーザーである官庁や企業にシステムの全体像を理解する人がいないという異常な事態となり、今あるシステムを後生大事に修正しながら使い続けて却って非効率になっているという一面があります。

スマホアプリは典型的なアジャイル式のシステム開発であり、使いながら不具合を修正する訳ですから、よりユーザーの関与が大事なんですが、ウォーターフォール式のノリで発注してあと放ったらかしすれば、OSのアップデートで生じる不具合が放置されたとしても不思議ではありません。これぞイット革命wwwwww。DXはデタラメトランスf-メーションの略だったのか?^_^;

冗談はさておき、コロナ禍で露呈した日本のDXのお寒い状況はホントにヤバいですね。マスク、マスク、マスクで指摘したマイナンバーカードを巡る混乱は記憶に新しいところですが、特別給付金の交付を自治体事務に定義した一方、マイナンバーカードは住民基本台帳と紐付けされておらず、そのことを理解しない政治家の不規則発言で混乱した訳です。こうして見るとイット革命の呪縛^_^;は続いているような。ワクチン接種でも混乱は覚悟しておいた方がよさそうです。流石神の国-_-;。

国鉄からマルスシステムを継承するJR各社はまだユーザーリテラシーを持っているとは言えますが、コロナ禍で売上減少が続く中、JR東日本などで時間帯別運賃の導入などでの対応が注目されます。Suicaによる非混雑時間帯の利用客へのポイント還元や週2-3回程度の利用を想定した新タイプの定期券などが考えられているようですが、バスや航空鵜で見られる大胆なダイナミックプライシングへ進むのは難しいと考えられます。

ということで、3月改正は国鉄末期を彷彿させる減量ダイヤ改正ですが、違いは私鉄も含む鉄道全般ということですかね。ただ影響は各社各様で、整備新幹線のリース料がのしかかるJR東日本や観光やホテル事業の比重が高い近鉄、東武、西武などが特に厳しいようです。そんな中でJR東日本がこう動きました。

JR東日本、「羽田空港アクセス線(仮称)」で鉄道事業許可を取得:日本経済新聞
今期4,500億円の赤字を見込む中で、3,000億円の投資を実行するということです。29年開業予定ですから、いくら何でもコロナ禍は終息しているでしょうけど、鉄道事業への投資は続けるということですね。吉と出るか凶と出るかはわかりませんが。

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Sunday, January 24, 2021

民主主義は勝利しない

バイデン大統領の就任演説を否定する気は更々ありませんが、民主国家アメリカが戻ってくるという楽観論はとりあえず否定しておきたいと思います。ただトランプ政権の極端な価値観の揺り戻しが起きたという意味で、こうしたレジリエンスこそが民主主義の本質という点は指摘できます。言い換えると暴力装置としての主権国家を飼い馴らすプロセスこそが民主主義の本質なんですよね。その点でアメリカの政治制度は懐が深いとは言えます。

とはいえトランピスト総動員のような暴力沙汰も起きている訳で、おそらく当事者の訴追はキッチリ行われると思いますが、それで収まる訳じゃなくて、寧ろエスタブリッシュメントの政権復帰に対する不満は深く潜航することになります。結局格差拡大で中流から滑落した白人労働者層の不満はそのままで、分断の克服に当面精力を注ぐしかない訳で、パリ協定やWTO復帰などトランプ政権で大統領令で離脱した部分を大統領令で戻すことは出来ても、批准を要する国際条約の推進は直ぐにはできない訳です。TPP復帰論は当面ないでしょう。

そういう意味で官邸に権力を集約している日本では、こうしたレジリエンスが働く状況にはなく、日本国民は国家権力を十分飼い馴らしているとは言えません。緊急事態宣言発出を巡る混乱がありましたが、期限の2月7日まであと2週間。延長せざるを得ない状況ですが、また混乱がありそうですね。問題なのは見かけ上新規感染者数は高止まりながら低下しつつありますが、濃厚接触者追跡中止で検査数自体が減っているので、ある意味当然の結果ですが、その一方で自宅待機中に症状急変で死に至る人が少なからず出ている現実がある訳で、結局保健所による検査体制がボトルネックのままです。

これ地方自治法の改正で国の機関委任事務が廃止され、保健所が自治体行政に委ねられた結果、官邸が厚労省に指示を出しても現場が動かないというリアルな問題が起きている訳で、地方への権限移譲が伴わない結果こうなっている訳です。これ特別給付金の手続きを巡る混乱も同じことが起きた訳で、地方分権がお題目だけだったことが災いしてます。そして官邸への権力集中の結果、不都合な情報は上がらないから適切な判断が出来なくなっている訳です。

ある意味制度の不備からくる行政のレジリエンスとは言えますが、これを民主主義と呼べるかどうか?昨年1月27日に中国武漢市長の周先旺市長が国営中央テレビのインタビューに答えて危機対応の遅れを認めると同時に、疫病の情報を公開する権限が無いことを述べて事実上中央政府を批判したことがありました。同じことが日本で起きている訳です。

確かに武漢封鎖で見せた中国の強権体質はおぞましいところですが、日本でも特措法と感染症法の改正案で罰則規定を設けることが議論されてます。特に入院拒否に対する刑事罰ですが、現実は感染が確認されても入院できない人が多い中で、罰則を設け実効性を上げるというのは明らかにおかしいですね。実態として入院拒否によって感染拡大したという立法事実がある訳じゃありません。ひとり親や介護老人を抱える家庭などで入院が難しいケースもありますし、立件は難しいかもしれませんが、明らかに悪質な感染拡大をもたらしたケースなら傷害罪の適用の可能性もあります。中国を見倣うのかい(怒)。

今回の緊急事態宣言では会食の抑制から飲食店の午後8時以降の営業自粛を求められ、更に1都3県の知事からの要請で終電繰上げが行われました。元々3月改正で実施予定でしたが、改正前の段階での繰上げは、車両や乗務員の運用変更が困難なため、実際は回送扱いなどの形で対応しているようですが、客扱い時間の短縮は駅係員の人件費の圧縮になりますので、緊急事態宣言でただでさえ打撃を受ける鉄道各社にとってもコストダウンになるということで、ほぼ横並びで実施されております。

お陰で夜の人出は確実に減っているようですが、コロナウイルスの変異種も見つかり、当面この状態が続く訳で、また3月改正でどのみち終電繰上げとなる訳です。かつてナイトエコノミーとか言って終夜バス走らせた時代とは様変わりですね。寧ろ脱炭素のためには夜更かしやめて活動時間を短くした方が良い訳です。

残業が減れば社畜の悲劇も減るかな?いやリモートで見えなくなるだけか。

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Friday, January 01, 2021

カーボンニュートラないとグレタさんに叱られる

コロナ感染拡大がシャレにならない状況ですが、ホントGo To とか無理矢理経済を動かそうとすればろくなことにならないってことですね。人の移動が増えれば感染拡大は不可避です。病理的な因果関係は明らかではありませんが、強い相関があり蓋然性が高いならば因果関係の有無を問わないのが疫学でありエビデンスの議論は不毛です。現実に医療崩壊が現実味を帯びてきている現状は人災です。くれぐれも餅をのどに詰まらせないようにご自愛ください。

てな不穏な新年のスタートですが、日経新聞の元旦トップ記事がこれです。

脱炭素の主役 世界競う 日米欧中動く8500兆円 排出削減特許、日本なお先行:日本経済新聞
頭痛い。記事は技術革新を競い合う世界のトピックスの紹介で正直退屈な中身ですが、付随するグラフが示す絶望的な現実をこそ注目すべきです。

グラフから読み取れるのは、2020年時点の世界人口80億人弱が2050年に100億人弱と25%増え、石油換算のエネルギー消費量が140億トンから180億トンに増えると予測しています。つまり人口の増加以上にエネルギー消費量は増える訳で、内化石燃料は120億トンから145億トン程度と増加率は減るものの、絶対量は増え続ける訳で、カーボンニュートラルは遠く及ばない訳です。それを科学技術のブレークスルーで何とかしようって話なんですね。

勿論現状を維持した場合の予測ですから、対策を講じることで変えられる可能性はありますが、2050年のカーボンニュートラルという目標の困難さは実感できると思います。思えば1990年比マイナス6%という京都議定書のなんと牧歌的だったことか。それすら渋々受け入れた日本ですが、言い出しっぺのアメリカが離脱し、東日本大震災で原発が止まったことを口実に離脱した日本が、今回は本気のようですが、具体策はこれからです。

大きな要素としては経済界のヒアリングで前向きな回答を得たことですが、既に欧米ではESG投資の考え方が浸透していて、石炭火力発電プラントへの投資などに資金が集まらなくなってきたことと、特にCO2排出量の多い電力や鉄鋼で水素活用の機運が出てきたことで、日本でも欧米に乗り遅れるなということのようです。相変わらず周りを見ながらの「みんなで渡れば怖くない」ってことのようです。それでいて先進国ではほぼ世界標準の炭素税には反対とチグハグですが。

水素といっても現状では化石燃料由来でカーボンニュートラルになりませんが、当面はアンモニア(NH3)の利用で凌ぐということのようです。NH3は常温で気体ですが、沸点が-35°Cと比較的高いので水素ガスよりも液化しやすく水素の弱点である保管運搬の問題をクリアしやすいこと、水溶性が高く溶液とすることで保管運搬しやすいという面もあり、また直接燃焼できるので、火力発電燃料としても使えるということもあります。

半面強い臭気と毒性を持つため取り扱いが難しい面もありますし、爆発物ですし燃料用途の場合窒素酸化物の発生という問題も抱えます。窒素酸化物についてはディーゼルエンジンで使われる尿素水噴霧により窒素と水に還元する技術が使えということで、既に国内の一部の火力発電所で使われています。そして将来カーボンフリー水素の供給体制がk¥出来れば水素燃焼に切り替えることも視野に入っているようです。つまり水素社会への移行の現実解ってことのようです。

但し現状では産油国の精製所で副産物として発生したNH3の輸入で調達ということで、化石燃料由来ですからカーボンフリーではありませんし、再生可能エネルギーと違って輸入エネルギーという意味でも問題です。ただ自国で石油精製すればCO2排出がカウントされますから単に排出源を国外へ出しただけという意味ではグリーンウォッシュでしかない訳で、どこまでも姑息です。

一方鉄鋼ではコークス製鉄を水素製鉄に切り替える検討が始まっていますが、まだ研究段階で実現可能性を現時点で評価できるようなものではありません。ただ自動車産業でのFCVの普及で水素ステーションの少なさがネックになっている現状もあり、電力の水素シフトと併せて技術革新を共同で進める思惑もあるようです。同時にガソリン車が減ることで苦境が予想される石油産業の水素ステーションへの業態転換の思惑も乗っかってきます。

てことでつまり現状の重厚長大産業の温存の意図ありありです。加えて技術革新のための研究開発費を分担するということですね。最早単独では世界と戦えないと同時に、現政権の統制姿勢とも親和性があるということですね。頭痛くなってきた。思えば原子力発電もCO2を出さないクリーンエネルギーとして電力会社がキャンペーン打ってきた訳ですし、太陽光その隊の再生可能エネルギー発電でFITを導入した結果電力会社の拒否権で普及が進まなかったこともあり、同じ轍を踏む可能性は指摘しておきます。

コロナ禍での地方私鉄のエントリーでも取り上げましたが、火力依存の日本ではEV普及による電力需要の増加はDO2排出を増やすことになりますし、水素のカーボンフリーもすぐに実現できる訳じゃありません。つまりどう転んでも当面のCO2排出量は増える訳ですが、一方で近年堰合では2度ほど排出が減りました.1つはリーマンショック後2009年とコロナ禍の2020年です。つまり経済活動が停滞すれば排出量は減る訳です。成長と排出s苦言は両立できないと見るべきです。

但し世界的な人口増は成長を促しますし、止めることのマイナス面もある訳で、この辺所謂マルサスの人口論がグローバルに実現していると見ることができます。脱炭素で経済成長しても、結局化石燃料消費の拡大で脱炭素は遠のく訳です。これ首都圏の通勤ラッシュがいつまでも解決しないことと似ています。

2009年のエントリーでポスト京都議定書で25%削減が求められた時の考えをまとめましたが、これすら2050年のカーボンニュートラル目標に比べれば実現可能性はあったと思います。この時は結局まとまりませんでしたが。加えて末尾で指摘した首都圏の通勤ラッシュの解消が進まないことに触れており、当時複々線化の遅れで混雑と遅延の日常化から小田急が忌避された一方、輸送サービスの改善で利用者のシフトが起きて混雑率トップとなった東急田園都市線のケースを取り上げましたが、結局投資して改善した結果寧ろ好ましくない結果を招いてしまった訳です。

コロナ禍で鉄道各社は春のダイヤ改正で終電繰上げと共にピーク時の減便まで打ち出しています。共に人件費の圧縮効果はありますが、夜の街のクラスター叩きで需要が減った終電に対して、在宅勤務も自粛解除で元に戻りつつあり混雑も見られる通勤ラッシュ時間帯での減便は密の解消の観点から問題ですが、減収減益ではこうならざるを得ない訳です。災いを福に転じることができない訳です。

同様に製造業の水素社会移行も既存のビジネスで稼げなければ進まない訳で、カーボンニュートラルも収益化に至るまでの期間は既存事業での利益確保が必要な訳で、収益をもたらす化石燃料利用を拡大させるインセンティブが働きます。市場経済を前提とする限りカーボンニュートラルも同じ展開となる可能性が高い訳です。結果的にフリュグスカムのグレタさんに叱られる。

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Sunday, December 06, 2020

Go To 地獄

Go To コロナで指摘した通りの展開になっています。

GoTo自粛で企業逆風 リクルート、200億円減収も:日本経済新聞
旅行サイトや運輸、宿泊などの救済と経済を回す目的で、結局感染拡大させて振り回している構図です。愚か。しかも自粛はあくまでも高齢者や既往症持ちに対してですが、元々アクティビティの低い高齢者を自粛させても軽症や無症状の若者がウイルスをばら撒けば感染は拡大する訳で意味がありません。実際高齢者の感染が増えていて、連動して重症者が増えて医療崩壊の危機にあります。タイミング的には三連休から2週間ですから、せめて三連休前に止めていればまだましだったとは言えます。

艇温度低湿度の冬に感染拡大することは予想されていたにもかかわらず、ICUなどの医療への支援は行われず、相変わらず検査体制の脆弱なままですし、看護師の退職でマンパワーも落ちている訳で、忘年会シーズンも棒に振るしクリスマスや年末年始も推して知るべしという状況です。このままいくとコロナ自体よりも医療崩壊のあおりでコロナ以外の患者への医療が滞り、コロナの死者にカウントされない死者が出る事態も覚悟する必要があります。経済回さないと自殺者が増えるとして経済を回した結果です。

リクルートやじゃらんなどの旅行サイトもですが、実物資産を抱える運輸や宿泊セクターはもっと大変です。以前にも指摘しましたが、30年償還のリース資産である整備新幹線区間の距離が長いJR東日本はJRグループの中ではとりわけ苦しい立場ですし、大手私鉄ではホテル業の比重が高い西武、東急が苦しい訳です。それでも五輪は別腹らしい。

東京五輪、外国客を大規模受け入れ アプリで感染対策 政府、移動の自由を重視:日本経済新聞
五輪はいいよいよ開催自体が難しくなってきています。欧米の感染拡大に加えて開催国の日本もということで、いよいよヤバくなってきてます。IOCのバッハ会長が中止を否定したことを根拠に中止は無いと考えるのは浅はかです。

開催国の日本と開催都市の東京都がやると言っている以上、IOC側から中止を言う訳がありません。米NBCの放映権料問題も、保険で補填可能なのでIOXCは痛くも痒くもない一方、政府や東京都が決断できないでいるのが実際です。また出場選手も安全性に疑義があるワクチン接種を義務付けられたりすることから辞退する選手も出てくるでしょうし、そもそもコロナ禍で十分な練習もできない可能性もあります。NBPパリーグ終盤のロッテのように選手自身が感染する可能性もあり、そうなると軽症でも練習できない事態もある訳です。それらの問題を飲み込んでも、本気で五輪開催したいなら、今コロナを封じ込めないでどうするつもりでしょうか。大局が見えなくなっているとしか思えません。愚かすぎます。

同じエントリーで触れた携帯料金問題ですが、やはり予想通りNTTによるドコモ子会社化は連動した動きだったようです。上場企業のドコモを子会社化することで、株主に支払う配当金と自社株買い費用はまるまる手元に残り、その規模は推定2,000億円ほどで、値下げの原資になる訳です。加えてNTTは政府34%株式保有で重要事項の拒否権を政府が握っている訳で、政府の意向に沿うしかない訳です。それを梃子に他の大手キャリア2社に値下げを迫るという構図ですね。

まるで中国共産党みたいなやり方ですが、これ逆に1940年代の日本の国家総動員体制への先祖返りにも見えます。というか日本のやり方を中国がパクった結果中国が躍進した一方、落ち目の日本も先祖返りで対抗という図式に見えます。ただ大手キャリアを圧迫しても、次世代通信の5G投資が遅れることは見えていない模様です。

但しNTTへのNECの出資が意味深ですが、5Gの技術的な遅れをNTTとNECが組んでキャッチアップしようという意図も読み取れます。旧電電ファミリー復活の狼煙です.与党内にGAFAやBATHに匹敵するハイテク企業に日本に表れないことへの焦りがあるということですね。しかしGAFAもBATHも国有企業ではない純民間企業が成長したもので、アントの上場中止に見られるように、時に公権力と対立することすらあることは見えていないんですね。

この辺の構図は地方銀行の再編問題でもそうですが、元々日銀のゼロ金利やマイナス金利政策で利ザヤが取れなくなっていることが原因です。確かに小泉政権下の竹中プランでも大手銀行が再編された一方、地方銀行は猶予された経緯はありますが、その一方で地方銀行と事業領域が競合する郵便貯金は別途民営化された一方、銀行のペイオフに合わせた1,000万円の預入限度額を郵政族議員の圧力で1,300万円に拡大するなどしている訳で、再編を言うならゆうちょ銀行も含めた議論をしなければおかしいですが、全く聞こえてきません。こんな状況で地方銀行の自主的な取り組みを期待するのは無理です。

その意味で日銀が打ち出した再編を後押しする日銀口座への0.1%の付利は実質的な再編支援策となりますが、これある意味日銀のマイナス金利政策のも¥見直しでもある訳で、失敗を認めたくないから地銀再編の機運に乗じて既成事実づくりという側面もあります。ただ実際の基準ははっきりしませんし、単なる銀行補助金になる可能性もあります。となると体力の弱いところが生き残ってゾンビ化となるとはて、再編はどうなる?

てことで国民の命よりも統制経済まっしぐらというディストピアです。読者の皆さん、ご自愛ください。

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Sunday, November 15, 2020

厳冬に向かって Go To コロナ

寒冷化で人の免疫力が低下する一方、乾燥でエアロゾル化して長く空中をウイルスが浮遊する季節になり、感染拡大が続きます。

新型コロナの感染拡大が続きます。国内感染 過去最多の1700人超 新型コロナ:日本経済新聞
とはいえ政府の動きは鈍いままです。国内では第3波と言われますが、第1波と第2波は、緊急事態宣言による自粛期間がありましたから、ひと連なりと見て良いでしょう。欧米も厳しいロックダウンを経て規制解除と経済活動解禁を進めた結果の感染再拡大ですし、欧米で猛威を振るう第2波と同時進行と見る方が実態に近いと考え、ここでは第2波の表現に統一します。

第2波の影響で為替市場がドル安ユーロ安にシフトする中、円高回避の手が無い日本もコロナ禍で打開という与太が冗談と言い切れない現実があります。緊急事態宣言時も医療崩壊阻止が言われ、それを理由にPCR検査を増やさないという謎理論がまことしやかに語られたことは忘れちゃいけません。その結果、確かに医療崩壊は防げたかもしれませんが、解除後に感染拡大が起き、所謂国内第2波と言われた訳ですが、その後の感染高止まりもあって消費の戻りは遅く、Go To も当初東京都が除外されたこともあり、最初はボチボチな感じでしたが、先月の東京都解禁で明らかに様子は変わりました。

観光地は久しぶりに人があふれ活気が戻っていますが、それと共にジワジワ感染が微増傾向を見せ、感染拡大局面に至ったとすれば、新型コロナの発症に至るタイムラグにほぼ符合します。また寒冷地の北海道の感染拡大にも注目すべきです。緯度的に欧米と同緯度であり、欧米の感染拡大とほぼ同じタイミングで感染拡大が見られている状況です。本来ならばとりあえず北海道のGo To は除外をすべき局面ですが、結局除外は見送られました。経済優先の結果感染拡大すれば、結局経済が冷えるという当たり前のことが見えていないようです。風邪ひかない人たちに政権を委ねた結果です。

コロナ対策こそ最優先課題の筈ですが、行政DXや携帯料金値下げには熱心な一方、コロナ対策には消極的です。第2波感染拡大は避けられない状況です。政府が当てにできない状況ですから、政府に言われるまでもなく、自助で身を守るしかありません。ヤレヤレ。

結局非常事態宣言による医療崩壊を回避できたとはいえ感染を封じ込めた訳ではないので、自粛を解除し規制を緩め Go To で人の移動を促せばこうなる訳です。せめて自粛期間中に検査と隔離の拡大や医療分野への支援でICU拡大が為されているならばともかく、それもありません。尚、一部で病院は暇でベッドも空いていると主張されていますが、隔離病棟は感染防止のため気密減圧が必要ですし、人工呼吸器や人工心肺も扱える医療スタッフを揃えないと使えない訳ですが、そのためのマンパワーを整えるのは簡単ではありません。しかも負荷のかかる病院は一般診療の減少で収入が減っていてボーナスカットなどで退職者まで出ている状況です。Go To よりもこちらに予算を配分すべきですが放置されてます。

ホント何やってんだかって話ですが、16日に7-9月期GDP速報値の発表があります。予想では年率18%を超える高い伸び率ですが、これ前回の27%減の数字に対するもので、しかも年率換算ですから高い数字になりますが、落ち込んだ分の半分程度の戻りに過ぎません。財政出動で下支えしてもこんなもんなんですから、元には戻らないと見るべきでしょう。今後の感染状況によっては今後さらに下がる可能性もあります。そんな中で鉄道各社の上期中間決算が出そろいました。

鉄道18社、全社が最終赤字 今期計1.2兆円 減収は32% 固定費削減急ぐ:日本経済新聞
各社でそれぞれ事情が異なりますが、JR3社では運輸収入比率の高いJR東海が売り上げの落ち込みが大きい一方、利益率の高い新幹線の陰で赤字幅は相対的に小さくなります。私鉄大手は各社各様ですが、長距離輸送や観光輸送の比率が高い近鉄が厳しい他,成田空港輸送の蒸発した京成、関連事業のホテル業の不振で西武HDが落ち込みが大きいのが目立ちます。一方定期券比率が高く安定している小田急、京王は株価が上昇に転じるなど各社ごとに事情が異なります。

JR東日本は成田s空港輸送の不振のほかに、整備新幹線リース料として課されている負債を抱えてますから、JR3社の中では特に苦しい立場です。故に7終電繰り上げや通勤定期値上げなどをいち早く打ち出しましたが、コロナ後の需要回復は8割と見ていることが前提です。安定収入に寄与する筈の通勤定期売上はリモートワークで減少してますし、夜のクラスター対策で終電近くの乗車率が下がったことが終電繰り上げにつながる訳で、経営環境を反映した事業の見直しは避けられません。

JR東日本の特急踊り子のE257系置き換えに伴い、185系の現役引退が発表され、それに伴って朝夕の湘南ライナーも特急湘南となり、踊り子の自由席廃止と相まって実質値上げとの恨み節も見られます。自由席の廃止自体は常磐線のひたち/ときわ、高崎線のゆけむり/草津/あかぎ、中央線のあずさ/かいじで先行しており、座席予約状況を示すLEDランプで車内検察を省略する合理化の一環で、車両更新に合わせて踊り子・湘南にも適用されたってことですが、ライナー列車を廃止して特急化ですから、値上げの要素はあります。

タイミング的にはコロナ禍と被っている訳で、湘南ライナーの特急化は需要低下の中での増収策の気配はあります。逆に密を避けるという意味で受け入れられる可能性もありますし、特にとかいなかリモートワークという新たなトレンドの創出につながる可能性もありますので、企業としてのJR東日本としてはチャレンジしたいところでしょう。逆にインバウンドの蒸発で苦しむ他社でも、着席サービスの積極的展開はあり得ます。需要が元に戻らないとすれば、客単価を上げて増収を図ることは増えてくると考えられます。問題はそれが容易ではない地方では難しいってことです。

逆に気になるのが自動運転への傾斜です。山手線では既に試験が始まっていますが、東北新幹線でもE5系で試験を粉うと発表されてます。JR東日本が目指すのはドライバレスということで、車掌相当の保安要員を添乗させるけど運転業務は行わないことを想定しており、現状の地下鉄などのATOの先を狙っているんですが、心配なのは異常時に確実に列車を止められるのかですね。福知山線の事故でも運転士の異常を車掌が止められなかったように、事態の把握と対応が適切に行えるかどうかは未知の問題です。

組合が強ければ会社側に慎重な対応を申し入れることでけん制が働きますが、JR東労組大量脱退が起きたことが懸念材料です。鉄道の場合乗務員が事故の責任を問われる立場ですが、裁判の支援も含めて組合の支援があることで、過重な責任追及を回避できますし、会社側と保安装置の仕様や運転規則の見直しなどを交渉して組合員を守ることで、会社側の行き過ぎた合理化をけん制できるんですが、それが難しい中で、しかも経営に逆風が吹く中で、適切なシステム開発や運用が可能かどうかは危ういところです。

ドライバレス関連で言えば、中央リニアも基本ドライバレスになります。これは従来の鉄道と違って地上コイルへの給電で列車を制御するシステムですから、ドライバーは不要ですが、その分地上側からの遠隔操作になります。これケーブルカーなどでは当たり前ですが、2列車の釣瓶運行という単純な仕組みならともかく300kmを超える距離を複数列車で運行する訳ですから、AIレベルの運行管理システムを構築して監視するようなシステムになる訳で、異常時の緊急停止や乗客の安全な避難誘導が可能なのかどうかは未知数です。このレベルの実証実験は40kmほどの実験線だけでは不可能ですから、建設後の全線試運転での走り込みをして熟成させるしかありません。開業を急ぐJR東海の姿勢には疑問符が付きます。

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Saturday, October 24, 2020

仲良きことは美しき哉かな?

京王線を下って仙川の掘割を抜けると視界が開けるところがあります。仙川は台地の上の高地なのですが、入間川とはいっても埼玉のそれとは異なる野川の支流の都市中小河川が谷を刻み河川敷状の低地が広がる地形に繋がります。故にこの間下り勾配で、高松吉太郎氏がここを疾走するダブルポールの四輪単車の写真を残しております。大正期の貴重な記録ですが、当時と佇まいがほとんど変わっていないある意味貴重な場所です。そんな場所での出来事です。

住宅街の道路陥没、東京・調布 付近でトンネル工事:日本経済新聞
調布市は10年ほど住んでたことがありまして、土地勘のあるところです。入間川を挟んで東つつじが丘と若葉町が隣接しておりますが、若葉町は武者小路実篤が晩年居を構えていたところで、旧居は実篤公園・記念館として一般公開されております。居宅は重要文化財に指定されています。

白樺派の重鎮で日本における空想社会主義者としても知られる文豪ですが、宗旨替えして戦争礼賛に転じ、政府に協力したということで、戦後公職追放の憂き目にも遭っております。そんな文豪が愛した武蔵野の面影も今は昔、入間川沿いの低地も宅地開発されていますが、今回の出来事はそんな場所で起きた訳です。地下では東日本高速道路会社による東京外環自動車道の建設工事が進行中で、所謂大深度地下にシールドトンネルを掘り進めていた場所でもあります。今のところ因果関係は不明ですが、川沿いの低地で地盤が弱いと考えられますから、無関係ではないでしょう。当然ながら外環道の工事は凍結されました。

都市部の地下トンネルは、ビルの基礎杭などと競合するため、地権者の同意を必要とします。ややこしいですが地下トンネルを掘るために地上権を設定し地権者に金銭補償をする必要がある訳で、例えば地下鉄半蔵門線の九段地区では地権者の同意がなかなか得られずに開業が大幅に遅れたりしました。調布市でも外環道の構想に対して多くの場所に「外環道絶対反対」の看板が掲げられておりました。元々掘れば水が出るほど保水量の多い地域ですし、地下を通すにしても揉めることは確実だった訳です。

それが法改正でビルの基礎杭も届かない地下40mi以上の大深度地下層は山岳トンネルに準じて地権者の権利が及ばないように改正され、外環道も将に大深度地下層にシールドトンネルで通すことで決着した訳です。但し危惧する声が無かった訳ではありません。というのも、山岳トンネルでも過去にトラブルが発生しており、例えば丹奈トンネルの工事で水源を絶たれた地上部分では灌漑用水が得られなくなってますが、国家総動員体制の中で反対の声は上げられませんでした。

上越新幹線でも中山トンネルの大湧水でルート変更を余儀なくされましたし、大清水トンネルの湧水が原因と考えられる水上温泉や越後湯沢温泉の源泉の一部枯渇問題などが起きています。補償装置は講じられましたがトンネル湧水は続いており、大清水(おおしみず)ブランドの飲料販売で活用されてます。この辺は民営化でやり易くなったとは言えます。

ということで外環道の工事も遅れそうですが、思い出されるのがリニア静岡工区のJR東海と静岡県の対立です。一部報道で河川管理を静岡県から政令市の静岡市へ移譲されれば解決するという観測もありますが、仮にそうなっても大井川下流域の自治体との調整は必要で、静岡県が動くことになります。また静岡県もリニア工事に伴う道路整備には奥大井の観光開発の思惑から理解し期待する部分もある訳で、静岡県がリニア工事の邪魔をしているという理解は現実とは異なります。上記の丹奈トンネル工事の経緯もあり、静岡県は条例で厳しい環境アセスメントを求めている一方、JR東海は基準を満たすデータを出さないから膠着していることは指摘しておきます。

この辺のJR東海の姿勢は五方面作戦エントリーで指摘した国鉄時代からの独善性とバーター主義で相手を黙らせる流儀を疑わせます。そしてこのことはリニア談合事件でも垣間見えます。

リニア談合、大成・鹿島が無罪主張で結審 判決は21年3月:日本経済新聞
既に大林組と清水建設の2社は分離公判で有罪判決が出され、罰金と課徴金も確定していますが、無罪を主張する大成建設と鹿島は公判が続いているのですが、鈍器法定で指摘したように、分離公判で大林組はJR東海の要請を受けて作成した「星取表」と呼ばれる工区別の予算と受注会社を記したエクセルワークシートという動かぬ証拠を提出してバラしちゃった訳で、有罪判決は動かないでしょう。同時に被害者である筈のJR東海が談合を実質的に差配していたことも明らかになりました。

そのリニア工事も大深度地下トンネル区間があります。元を質せば事業費圧縮を求めるJR東海の姿勢が談合の原因でもある訳で、それだけ儲けの少ない工事を請け負うゼネコン各社がギリギリの見積りを立てている訳で、トラブルが無いとは言い切れなません。てことでゼネコン同士の暴露合戦と化したリニア談合裁判ですが、業界の亀裂は簡単には修復できないでしょう。

仲良き事は美しき哉

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