DOGEな猿真似も見苦しい日本のTACO
国会終盤の空転解消で動き出した国会ですが、熟議とは程遠い強引さはTACO(Takaichi Always Charenges Official)*1そのもの。人の話を聞かず答弁を勝手に変える高市首相を国会に出したくない与党は結局数の力で強引に一転突破するしかないわけです。あれこれ突っ込みどころ満載ですが、ここでは2点だけ指摘します。
まずは皇室典範改正ですが、憲法で定義された国民統合の象徴からかけ離れた議論で決着しました*2。産経を除く新聞各紙は審議を尽くさない国会運営に苦言を呈します。これ事実上の憲法解釈の変更ですからね。世論もその点は政権に逆風です。にも拘らず付帯決議で歯止めを狙った中道改革連合が与党に突っぱねられたにもかかわらず賛成に回ったことは禍根を残します。逆に与党の強引な国会運営を批判するチャンスだし、立件と公明の3党合流で大きな塊を作って政権交代を目指すんじゃなかったのか?
あと個人情報保護法改正案ですが、専門家も警告を発しています*3。経済界からのAI学習のデータ活用で、個人データの利用に本人同意が必要で、匿名化も含めて手間とコストがかかることから規制緩和が求められたものですが、政府はそれに対して情報類型を増やして対応した結果、対応が寧ろ複雑化しますし、漏洩の心配から利用が忌避されることもあります。KDDIのメールアカウント不正アクセスとパスワード漏洩のように*4外部からのアタックや、そもそも企業の法令順守がいい加減だったりということもありますし、仮に漏洩したり利用目的を逸脱しても、個人レベルでは察知できませんし、AIで容易に名寄せされてしまうことになります*5。規制緩和を求めた企業も戸惑っています。
拙速な政権運営は例えばこんなところにも表れてます*6。官僚の言うことを聞かないTACO政権ですが、寧ろ易々と官僚に操られている実態があります。熟議を経て対立を乗り越えた一致点という意思決定の正当性がないからこういうことになる訳です。正当性で官僚を抑えられない。それが如実に表れたのが骨太ショックですが*7。同エントリーで取り上げた京成電鉄の新型特急の続報です*8。京成はスカイアクセス線の部分線増も予定しており、千葉ニュータウン中央~印旛日本医大間で並行する成田新幹線の路盤活用でスカイライナーなど有料特急を160km/hで走らせることで、スピードアップと増発を図るものです。
てことで成田新幹線の遺構の活用となります。元々都心から遠い成田空港のアクセスに新幹線を建設する国策だったもので、成田闘争で遅れた成田空港の建設に併せて成田線分岐点の土屋~成田空港間の路盤とトンネルと空港第2ビル、成田空港の駅部は作られていたわけですが、その煽りで京成電鉄の成田空港線はルートが被るといういことで現在の東成田駅からバス連絡でターミナルビルへ向かうという形で建設され開業しました。しかしせっかく作られた成田新幹線の遺構を活用すべきじゃないかということで、国鉄と京成で争った結果、当時の石原慎太郎運輸相の裁定で単線並列で双方がシェアする形に落ち着きました。
それとは別に成田新幹線の都心側ルートを活用したルート案も提案され、現行京葉線都心ルートから都市計画8号分岐線新(有楽町北進線)ルートで押上に至り、押上線から北総ルートで成田空港へ向かうというものでした。結局実現はしなかったものの成田新幹線の遺構活用は模索されて、のちに成田スカイアクセス線として実現した訳です。国家プロジェクトに依拠しながら実現しかかった部分を乗っ取った形です。報道では京成の成田湯川からの新線は高架で新ターミナルに乗り入れる形のようですが、結果的にかつて成田空港駅を名乗った東成田既に近接します。この辺の詳細はまだ報じられておりませんが、芝山鉄道がどうなるかなど絡みます。
そして千葉県と関連9自治体には課題ものしかかります。成田空港拡張で土地収用制度活用で成田エアポート(NAA)に同意しました。県も自治体も成田闘争の記憶から及び腰でしたが、国策ということで渋々同意したものです。用地買収交渉は県と自治体が担うわけです。高齢化や代替わりで穏健化しているとはいえ、国との戦い方の経験値が高い地権者との交渉は簡単ではないでしょう。となると地元への見返りの位置づけの芝山鉄道に何か動きが出る可能性はあります。九十九里延伸までは無理でも若干の路線延長や増発はあるかもしれません。いずれにしても強引なやり方では話は進まなくなるということは言えます。TACOじゃダメなんです。
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